半宝庵(武者小路千家)


「半宝庵(はんぽうあん)」

京都の武者小路千家敷地内に現存する茶室。

七代・直斎堅叟(じきさいけんそう)が安永元(1772)年に焼失した官休庵を再建する際につくった「一方庵(いっぽうあん)」という茶室が始まりで、何度かの焼失を経て半宝庵と名を変えてきたのがこの茶室だそうです。

全体四畳半(正方形)に桝床を組み入れ、床脇の一畳を点前座にしています。

炉は台目切りで真っ直ぐな中柱と袖壁を立て、点前座側の入隅には上下の棚の大きさが同じ利休流の釣棚。風炉先には下地窓があきます。(風炉先窓)

桝床の地板には松、床柱は赤松皮付、中柱にはコブシ丸太が使われています。

現在のものは焼失後に1881年(明治14年)に再建されたもので、以前は炉は向切りで、聚光院の桝床席のように床脇の風炉先にあたる壁面の下方は吹き抜けていたようです。

半宝庵は躙口も特長的で、板戸を引き違い立てにした横に長い入口となっており、上には連子窓があきます。

(三千家の茶室をまとめています↓)

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