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黄金の荒野を拓く@宇宙ビジョン作家人響三九楽(ヒビキサクラ)
2020年6月26日 15:05
わたし達夫婦の当たり前わたしの表の顔は藤吉郎の妻、彼と二人でいる時は彼の母親として裏の顔、という二面を持っていました。夜、仕事から帰ってきた藤吉郎は、その日あったことを子どもが母親に話するように、無邪気に何でも話をします。わたしはそれを、うんうん、とうなづき微笑んで聞いています。そこにある一人の女性の話が、たびたび出ることに気づきました。「そりゃあ、もう、わしには別世界のような、とてつ
2020年6月25日 17:13
わたしが、わたしを生かすそれからわたしは、藤吉郎の母になりました。毎晩、わたしは正座して城から帰ってきた彼の話や愚痴を聞きました。落ち込む彼の手を取り、背中を撫でて慰め励ましました。わたしは彼が元気よく過ごせるように心を砕きました。同じ長屋には、彼の親友の前田利家さんと奥様のまつさんも住んでいました。わたし達より先に結婚していた利家さんとまつさんは、わたし達の結婚の仲人になってくれました