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【エッセイ】味噌汁#6


前回

カズレーザー

 生島同様、私において生活上の知識の30%くらいはカズレーザーから得ていると言っても過言ではない。正確には「カズレーザーと学ぶ」というテレビ番組である。

カズレーザーと学ぶ

 このサイトのトップ画像を観ると、この男を信用して良いものかどうか心配にはなるけれども、私はこの番組を毎回録画している。
 余談だが、私は基本録画しか観ない。CMが嫌いなので簡単に飛ばせる録画のほうが好みなのだ。

カズレーザーはキノコキノコキノコ

 またキノコかよ。

 そう言いなさんな。

 別に私はキノコ業者の回し者ではない。
 うっかりするとなんの話をしてるのかわからなくなる場合があるのだが、これは味噌汁をテーマにしたエッセイで現在はその具材の話をしている。

 生島に続いてカズレーザーの番組でもきのこの話題があった。
 生島の場合はスポンサーがホクトということもあり、若干盛ってんじゃね?みたいな感覚も持つのだが、カズレーザーの番組はスポンサーにキノコ業者は入っていない。
 この番組はテーマに沿ってその道の研究をしている医師であったり技術者であったり大学教授であったりが出演して最先端の研究結果を発表するという企画である。
 残念ながらこの回の録画をHD の容量不足から消去してしまうという痛恨のミスが有り、私のあやふやな記憶で説明することになるのだが、重要なのは私の記憶を信用できるかどうかではなくて、生島とカズレーザーの双方でキノコについてテーマになっていたということである。

 そうでなくてもあやふやな記憶が、時間の経過とともに毎秒毎秒ぼんやりとしていくので、早急に書き終わるために掻い摘んで説明すると、この番組で私が最も注目したのは認知機能についてである。

認知機能

 認知機能の低下というのは高齢者だけに限ったことではなくて、若年者にも起こり得る。
 アメリカ(だったと思う)の研究で、20歳代くらいの若者で認知機能が50~60歳代程度にまで低下してしまった人に対してタモギダケというキノコの成分から製造したサプリメントを毎日少量ずつ飲んでもらった結果、最大で30歳代くらいまで認知機能が戻ったという結果が得られたという話。

 で、この成分がエルゴチオネインというやつで、強力な抗酸化作用を持っていて、同様にこの効能が強いと言われているビタミンEをはるかに凌駕する作用を持っているということである。
 この成分はキノコ全般に含まれてはいるのだが、その中でもタモギダケは桁外れで、摂取するならこのキノコが最も効率が良いということである。
 あまり詳しくは知らないが、抗酸化作用が認知症の原因と言われるアミロイドβの生成を抑制するということもあるので、ある程度は信用できるデータなのではないかという気がする。

売ってないのよね

 ただ、問題はこのタモギダケって、私の居住地区のような田舎では売ってないのである。
 このキノコ、基本的に北海道でしか作られていないらしく、番組では別の地区でも繁殖に成功したようなことを言っていたが、なにしろ当地区では見たことがない。
 そこで通販である。

タモギダケ・パウダー

キノコが100gで2000円近くするというのは非常に高額ではあるのだが、前述の研究では5㎎を毎日接種することで効果があったということだったので、試しに購入して味噌汁や鍋を作る時、プリンを食べる時に使うようなちいさなスプーンに1~2杯程度混ぜてみたところ、当家の場合は全量を消費するまでに3ヶ月近くかかった。都合、月700円程度ということになる。
 なので私はAmazonで3ヶ月の定期便を指定し、これより割安な価格で入手、しばらく続けてみることにした。

 肝心な効果については、こういう一種漢方的なもので急激な効果というのは少ないだろうし、そもそも私はそこまで認知機能が低下していないので(笑)そっち方面の効果はまだよくわからず、まぁ予防である。
 しかし、はっきりと分かるのは便通で、とにかく胃腸の具合はすこぶる良くなった。これはもちろんタモギダケの効能だけではなくて、後述する他のキノコ類との相乗効果ではあろうけれども、特に鍋類を酒肴にする機会の多い週末の便通に関しては、ちょっと驚愕するような、汚い話ではあるが質量ともに最高の便が排出されるようになった気がする。

ヒラタケ

 前述したようにエルゴチオネインはキノコ類全般が持っている成分なのだが、入手し難いタモギダケを除くと、ヒラタケにかなり多く含有されている。
 これは私の地元でもスーパーで買えるし、一株で200円もしないので手が出しやすく、タモギダケ・パウダーに加えてヒラタケも使うこととした。

私はキノコキノコキノコ

 そんなわけで生島カズレーザーにまんまと丸め込まれた私はその後しばらくキノコのことだけを考え続け、週末に妻が呆れるほどに、スーパーで入手できる限りの種類を買い揃えて様々な方法で食べてみたのだが、なにしろキノコって分量がそこそこ多くて使い切れないというジレンマが発生し始め、そのことで神経がすり減ってきたのでそれを対策する必要が出てきてしまったのである。

(全身が菌類になるという錯覚が出始めたのでまた後日)

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