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はたけ日記

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家の近くに小さな畑を借りて野菜作りをしています。畑が教えてくれたことを綴ります。
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文字よりも人の言葉を

文字よりも人の言葉を

私には畑に関する知識が全くない。
畑をはじめてから9ヶ月が経つが、笑えてしまうほどに私は畑に関して無知のままだ。

だから、畑に行って、周りのおじいちゃんたちがいないと何をやったら良いのか分からなくて、草むしりを気休めにやって帰ってくることが多い。

そんな私は何度か畑のことをちゃんと勉強しようと図書館に行って「野菜の育て方」や「土作りの仕方」などの本を借りてみた。
でも借りた日に数ページパラパラ

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季節は自分が感じるもの

季節は自分が感じるもの

畑にいると「季節の移り変わり」を実感することができる。

同時に、自分はいかに日常的にテレビやお店のショーウィンドーによって季節を感じさせられているかということを思い知らされる。

スーパーに行けば季節ごとにデコレーションがなされ、季節の音楽が流れてくる。
クリスマスが終わったら、お正月、その後は節分、バレンタイン、ひな祭り、ホワイトデー、お花見…

世話しなく、次から次へと新しい期間限定の商品が

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畑は私をキッチンに向かわせる

畑は私をキッチンに向かわせる

畑をはじめてから明らかにキッチンに立つ時間が増えた。

畑で採ってきた大量の野菜を洗うことだけでもかなりの時間がとられる。
スーパーに売っている、きれいでツルツルなお野菜さんたちが不気味に思えるほど、畑から採ってきた野菜は汚い。

水の中に沈めて洗うと虫や泥が浮かんできて、水を変えてまた洗ってもまた泥が浮かんでくる。
そんなことを繰り返してやっと料理する準備が整う。

さて料理だが、畑からのお野菜

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私が畑をはじめた理由

私が畑をはじめた理由

私のご近所のおじいちゃんが、毎朝早くにリアカーを押して畑に行っている。玄関には玉ねぎが干してあって、時々我が家に野菜を届けてくれる。

ある時ふと、なんとなく畑をやってみたくなって、おじいちゃんの家にピンポンして、「今度、一緒に畑に行ってもいいですか?」って聞いたら早速畑に連れていってくれた。昨年の7月のことだ。

いつも歩いている道をジャージに長靴、首にタオルを巻いて、帽子をかぶって野菜をのせた

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