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イスタンブールの野良ネコから人生の教訓を教わる

日本の野良猫はとても警戒心が強いなと感じる。

路地でねこちゃんを見つけて、「あ〜可愛い」と思って近づくと、
2,3歩近づくだけでシャーっと逃げていってしまう。

野良ネコをみると思い出すのがトルコのイスタンブールの野良ネコたちだ。

イスタンブールにはとにかく野良猫が多い。
感覚としては、東京で生活をしているとよく街中で鳩を見かけるが、
それと同じような感覚で街中で猫を見かける。

イスタンブールの猫は近づいても全く逃げないし、向こうから「ミャー」と可愛い声で鳴きながら近づいてきてくれる。

猫好きからしたら夢の国のようだ。
カメラを向けてもこちらを見つめてくれる。日本の野良猫の塩対応に比べると
とんでもないファンサっぷりだ。

彼らは撫でると幸せそうに目を細め、それを見る私にも幸せを分けてくれる。

驚いたのはお店の中にも当たり前のように野良猫が入ってきて、
店内をうろついている。日本では考えられない光景だ。

私が食事に行ったレストランにも数匹いて、天然の猫カフェを形成していた。

不思議なことに、彼らは私たち食事客にご飯をねだることなく、行儀良く過ごしている。

私の座る所にも猫がやってきて、ソファの上にチョンっと飛び乗り、
ソファの上をうろちょろして最終的に私の膝の上に落ち着いた。

なんとも可愛いものだ。

ご飯を分けたくなってしまう。(これが彼らの狙いなのかもしれない)

食事中に膝の上に乗る猫

どうしてイスタンブールの猫はこんなにも人懐っこいのか、私は考えてみた。

もしかすると、それはトルコの人が程よく猫に無関心だからなのかもしれない。

トルコの人は猫が近づいてきても特に気を止めない。まるで空気のように、最初っからそこに存在していなかったかのようにネコをスルーする。隣に座っても、肩に乗っても特に気に留めずスマホをいじり続ける。

でもこれだけ猫がたくさんいるということは誰かがちゃんとご飯をあげて、排泄物の片付けとかも定期的にやってるはずだ。

まるで種族の違う猫と人間が共存しているかのように。
ペットのように扱わず、人と人が接するように。
見かけても「あ、どうも」くらいの感覚で一緒に生活しているのだ。

確かに日本のように撫で回すような人はあまり見かけなかった。

だからきっと猫も安心して人間に近づいてくるのかもしれない。

人間関係も程よい距離感が大事だ。
近づき過ぎたり、自分の気持ちを押し付けてしまうと相手はうんざりして離れていってしまう。

イスタンブールの野良猫たちから1つ人生を生きるヒントを教わったのかもしれない。


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