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#33 綺麗でありたい私のために

こんにちは。sacaikumiです。

この「考える」マガジンでは、私が関心を持ったトピックを幅広いテーマで自由に書いています。

今回は「美しさ」について、昔の私のきゅうくつだった考え方と、それを塗り替えるために具体的に行なっていることをまとめました。

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きっかけは、2020年から住まいをイギリスに移したことです。肌の色も、髪質も、瞳の色も、眼の形もバラバラな人たちが一挙に集まった世界に身を置き、自分がそれまで日本で培ってきた美の基準がとても限定的な見方だったと知りました。アジア人としての自分の美しさを俯瞰して見つめられて、気持ちがすっと楽になっていったのです。

今は、この環境を利用して、少しずつ過去に積み上げてきた美醜に関する価値観を見つめ直しています。可愛いとか、綺麗とか、美しいとか、そんな他人からの評価におびえて、心が振り回されてばかりだった自分とお別れするために。

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さて、自分のことをきれいだ、美しい存在だと認めることって…なんとなく難しくありませんか?

私自身は、その半生の中で「持ってないもの」ばかりに目を向けていました。

私のように、理想的な姿形とご自身との間にある"差"を見つめては、化粧や整形、ダイエットなどで埋めようと努力を重ねてきた方は少なくないと感じています。

当時の私は、社会が提示する美しいものさしに合わせていかなくてはならないことにとにかく一生懸命だった。綺麗になりたいと願うこと自体は素敵なものでありながらも、そこには少し強迫観念に近いものがありました。

せめて自分で自分が嫌にならない程度には可愛くありたい気持ちで、日々創意工夫しながら「自分自身の欠点を埋めること」が化粧の役目だと信じていました。

そして、体型についても、同じように自分の身体のいやな部分を隠す服を好んで選んでいました。毎朝必ず体重計に乗っては反省する日々…(何も悪いことしてないのに)

そんな、文字通りがんじがらめな私の目に、ロンドンに住む女性たちの姿はとても自由なものとして映ったのです。そこでは、皆が「自分が持っているもの」に目を向けています。そして、お互いのユニークな美しさをリスペクトし、素敵だとしっかり言葉にして伝え合うところにとても感動しました。

そして悟りました。
自分のふわふわ広がるアジア人の髪の毛、アーモンド形の細い目、平坦な顔、、
それを「綺麗」と捉えて良いんだと。
また、自分が持って生まれた体型(太りにくいとか、太りやすいとか、どこに肉がつきやすいとか)に正解とか不正解はなくて、自分が納得する形と健康的なライフスタイルとのバランスが大切なのだと。

この記事のタイトルを「綺麗になりたい」ではなく「綺麗でありたい」にしたところには、そんな意図もありました。私達は既に皆十分美しく、あとはそれをご自身で認めるだけで良いということを伝えたかったのです。

そうして、お化粧の仕方や、体型管理への価値観をゆっくりと変えているのが近頃の私です。

長年かけて熟成させてきた価値観を上書きするのは簡単ではないのですが、今取り組んでいることを列挙してみました。

DO:自分のための香りを贈る
最近、お風呂から上がった後、Jo Maloneのボディクリームをつけてから寝ています。20代の頃は同じものを出かける前につけることで他者からみて良い香りであろうと努力していましたが、今は寝る前に、自分のためだけに香りを付けるようにしています。自分がいい香りだっていう事実を当たり前のものにしたかったこと、ちゃんと自分の体を毎日触る習慣を持ちたかったこと、そしてそれを通して自分自身を大切に扱いたいことが主な目的です。
凄く簡単に出来る上に、気持ちの面で女性らしくいられる時間が持てて気に入っています。

DON'T:眼の化粧を濃くしない
目を大きく見せる事をやめました。反対に、元々太い眉毛を活かす手段を考えるようになりました。

DO:お腹を出して運動する
日本でスリムな人たちだけが着るのを許されていると信じて買えなかった(笑)、ヨガウェアを着て運動し始めました。ジムで周りの子たちが着てて可愛かったので真似をしてみたところ、自分のお腹やお尻の形が気になったのは最初だけで、楽しくヨガウェアを着られるようになりました。

DON'T:「痩せたい」と言わない
体重は今でも毎日測ってはいるものの、数値的な上下を見て精神的に落ち込むことはやめる努力をしています(難しい)。代わりに、毎日身体を自分の目で見て「どこをどんな風に変えたいか」まで言語化して、必要な指南をジムで受ける行動パターンに変えました。(余談ですが、個人的に今一番ホットな英単語はpelvis(骨盤)です。笑)
体重の数値として痩せることが自分の理想ではなくて、あくまでも健康的に"身軽な"自分であろうとした時に、必要な筋肉の付き方や身体の形が願い通りかなっていれば、何キロだって構わないと思うように心がけています。

DO:信じる
自分の存在を綺麗だと信じる。シンプルに、頑張っています。それは必ずしも、姿かたちだけではなく、心や、生き様、素直さ、ものの考え方…そういう私を象るすべてを綺麗だと認めてあげたいと考えています。自分がいちばんの自分のファンで居られるくらいになれたら、すっごく羽ばたける気がしますよね。

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ただし、私が今少しずつ塗り替えようとしている意識はまだ脆弱なもので、このまま日本に帰ったら元通りの価値観に一瞬で戻るだろうな〜という気がしています。
東京の女性は(今回は私の生い立ちに最も馴染みのある東京の方に限定しています)、とにかく皆細くて白くて若くてツヤツヤで綺麗なんだもん!!!(一時帰国するたびに感じます)
それ自体はとても素敵なことで、問題は勝手に自信を失う私のメンタリティにあります。
だから、割とどんな状況下においても持続可能な自分なりの美の価値観を持つこと、勇気を出して自分を綺麗だと信じ続けることが、イギリス滞在での、デザイナーとしてではない私自身の目標となっています。

併せて、今の美意識の高いアジア人としての尊厳は大切にしつつも、過度なダイエットで摂食障害になってしまう人や整形を繰り返してしまう人など、ご自身の美しさを認めることが難しくなっている人の数を減らすには、この欧米式、持ってるものに目を向ける法が役立ちそうだなと感じたし、私自身はかなり救われたので、そんな気持ちを持てる仲間をゆっくり増やしていけたら良いなと思っています。

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終わりに

この記事を書くきっかけとなったのは、性やパートナーシップを中心としたライフコンサルタントとして活動されている、チエミさん@エロスの女神(艶美な肩書き!)と共にインスタライブで「好きなことで自分らしく生きる」をテーマにお話しした時に上がったことでした。チエミさん、素敵な機会を下さり改めてありがとうございました!
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チエミさんのインスタグラムはこちら
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それでは、最後まで読んでくださり有難うございました。

私のインスタグラムも載せておきます。
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