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芸人バッドボーイズ清人が 青春群像競技(スポーツ)時代劇❗️ 新たなジャンルの 大小説を…

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芸人バッドボーイズ清人が 青春群像競技(スポーツ)時代劇❗️ 新たなジャンルの 大小説を書きました。 龍獅子剣華団(りゅうじしけんかだん)という剣士隊が 時代に翻弄されながらも剣士として情熱と青春を 剣舞合戦という競技に捧げる若者たちの物語。 #創作大賞2022

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note創作大賞2022

初めて書いた 創作小説❗️ 見事に落選❗️ 次は違う場所で、この作品を必ずや日の目を見させて上げる為に精進して参ります! 応援していただいた 皆さまありがとうございました!(^^) では、また会える日まで!

note創作大賞2022

    ⭐️七宝の塔

       ⭐️   ー 終章 ー 昨夜から降り続く大雨に道もぬかるむ中、足元は、土だらけ。 ずぶ濡れになりながら、軽快な足音が一定の律動を刻む。 長方形の箱に担ぎ棒が付いていて、一歩一歩と歩を進める度に箱と担ぎ棒がぶつかる音が鳴る。 走る足と吐息が、連動しながら頼まれた手紙を筑前国の吉貝塚(よしかいづか)という町まで飛脚が運んでいた。 跳ね返る濡れた土も普段なら不快感でしかないが、人に届けるという使命感が全くそれを感じさせない。 百蘭は、依頼人から頼まれれば、こうして

    ⭐️七宝の塔

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    七宝の塔【扉絵コレクション】

    七宝の塔【扉絵コレクション】

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    ⭐️七宝の塔

    ⭐️最終品 【 天下取りの名は? 】 龍獅子剣華団と河乃内剣士隊との因縁の決戦は、総大将百蘭に寄る観衆を魅力する程の飛躍の旗獲りで終止符が打たれた。 河乃内剣士隊の若き剣士もまた、大人達の都合により代理合戦という形で、巻き込まれたと言っても過言では無かった。 勿論、この戦いの勝利は、龍獅子剣華団の実力もあっての勝利ではあるが、一番大事なお互いの士気、意欲の差がこの試合の結末になった。 この決着により、龍獅子剣華団は、河乃内素哲や町の権力者たちに公認の警護隊として承認さ

    ⭐️七宝の塔

    ⭐️七宝の塔

    ⭐️第二十九品  【 君は誰からも呼ばれる大きい名前に    なるよ。。きっと。 】 冠の奮起により、河乃内剣士隊二人を退陣に追い込んだ龍獅子剣華団。 そこで、前半戦が終了した。 五分ばかりの休戦、そして、後半戦へ向けて両陣営の戦法会議が行われていた。 所川雁助は、まず又大を叱り飛ばした。 「 背後にも気をつけろ!   本当の戦なら、当たり前の事だ!   敵が持ってるのは竹刀ではない!   真剣だと思え!戦だと思え!   退陣したお前等はもう、死んでるんだ   ぞ!」

    ⭐️七宝の塔

    ⭐️七宝の塔

    ⭐️第二十八品【この戦況をお前が変えろ❗️】 梅松が退陣となり、龍獅子剣華団五人 河乃内剣士隊六人。 梅松の位置が空いた為に又大が敵陣へと歩を進めた。 そして、奏剣と対峙していた鯉本流馬は、その場を岸万次郎に任せより深く敵陣へと入り込んだ。         ーーー          🔻        曇鮫新二郎                                 ●梶方俊文               ●坂上孫介  ⚪️玄蔵       ※一本 ⚪️冠   

    ⭐️七宝の塔

    ⭐️七宝の塔

    ⭐️第二十七品【未来を見据えた蒼い目の男】 河乃内剣士隊の岸万次郎は玄蔵の頭上を超え 奏剣、壇独、蓮翔が連なる中へ攻め入った様に思ったが、その三人さえも一気に飛び越え本丸の百蘭へと襲い掛かった。 百蘭にも匹敵する跳躍力で瞬く間に敵の本丸へと到達した事に観衆は勿論、剣華団の本陣に居る支柱達は、驚きを隠せなかった。 岸万次郎は、竹刀を大きく振りかぶり、百蘭の頭上を目掛け突っ込み叫んだ 「 総大将の首獲ったりー!」 百蘭は、岸万次郎が振りかぶった竹刀を体ごと躱し避けた

    ⭐️七宝の塔

    ⭐️七宝の塔

    ⭐️第二十六品 【 剣舞合戦❗️】 剣舞場の外周に並んでいた人々も合戦場に入り終え、満員御礼。 河乃内剣舞場は活気に溢れ賑わい 人々の熱気が場内に広がり興奮の坩堝と化している。 剣舞場に入れなかった者たちは、肩車をして中を覗く者、表門のところで耳をそばだてている者が剣舞場の周りに溢れ返っていた。 この合戦の見届け人として、これまた河乃内素哲が雇った見届け人の経験が豊富である三人がやる事になった。 剣舞合戦の試合は、 見届け人 一人 ※主審 請負人。 二人 ※副審

    ⭐️七宝の塔

    ⭐️七宝の塔

    ⭐️二十五品  【 河乃内決戦❗️】 壇独は、朝の百蘭との剣稽古から道場に戻り 自身の道具を揃え、剣舞合戦の準備を終えると一番乗りで道場庭に向かった。 壇独は、庭で皆が来るのを待ちながら百蘭が 決戦の前に稽古をやり過ぎて疲労などの影響が剣試合に出ないか心配していた。 そこへ、縁側に支柱の女三人が剣試合に持っていく飲み水や汗を拭く布、そして、怪我をした時の薬などを各々、それぞれ背負い駕籠に詰めて現れた。 和代も莉里も鈴音も皆、一様に緊張している。 続いて、奏剣、蓮翔、玄

    ⭐️七宝の塔

    ⭐️七宝の塔

    ⭐️二十四品 【 零はこの世にいない。 】 「 冠は俺の弟なんだ。」 梅松は目を丸くして口も開いたままその百蘭の言葉を受け止めた。 軽快な喋りの梅松も黙ってしまった。 「 は?え?おいおい、本当かよ!   どういうことだよ一体? 」 そう梅松が言うと沈黙が流れてから口を開いたのは百蘭だった。 「 俺の親は狼だ。。」 またもや梅松は目をひん剥き動揺した。 「 おいおいおい、頭がちっとも、追いつきゃ   しねぇぜ!待ってくれよ!   冗談なら今は場が違うぜ。」 大

    ⭐️七宝の塔

    ⭐️七宝の塔

    ⭐️第二十三品 【 合戦前夜の語らい 】 夜空には満点の星空が広がっている。 剣華団の皆は、本日も猛稽古を終えた。 皆、寝る準備をしている中、梅松は大蘭と縁側に腰掛け話ししている。 蛙の鳴き声が何か季節らしさを感じさせ、夏の夜の空気が二人を包む。 梅松は星空を見ながら大蘭に感慨深げに口を開いた。 「 いよいよ明日ですね。   河乃内剣士隊との決戦。」 大蘭も星空を眺めながら梅松に 「 あぁ。やっとだ。   やっと龍獅子剣華団の強さを皆に   見せられる。」 梅

    ⭐️七宝の塔

    ⭐️七宝の塔

    ⭐️第二十二品  【 捨てられたゴミ屑。拾われた財宝 】 今日の夜の見廻り隊は、玄蔵、梅松、冠。 本来なら壇独、奏剣、蓮翔のいずれかが一名でも入るはずだったが、負傷している為、この三人が初の組み合わせとなった。 玄蔵は、大蘭から便りを認める紙を頼まれ、一時、使いの為に隊を抜け買い出しに向かった。 なので梅松と冠、二人で見廻りをする事になった。 暫く光安通りを見て歩き大中洲へと、やってきた。 そこへ、たまたま、女を連れた大汽が腕を組んで前から歩いてきた。 冠は、そ

    ⭐️七宝の塔

    ⭐️ 七宝の塔

    ⭐️第二十一品 【 剣舞合戦、不戦敗❗️】 昨夜は大志賀島で地響きが鳴り島全土が揺れた。   ここ最近、人々は、頻繁に度重なるこの地震に悩まされていた。 その揺れは建物などを壊す様な程度ものではないが、昔から言い伝えられている言葉 ー 小さき揺れの瑞相あれば必ず大きな※ 雲   散霧消の大きな兆候現る。ー ※ 雲が散り霧が消え去るように、あとかたもなく消えてなくなること。 という言葉に人々は特別な感情を抱き地震がある度、怯えていたのである。 そんな事を他所に翌夜の

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