明日、君がいない
こんにちはSADです
今回は2006年の映画
監督 ムラーリ・K・タルリの
明日、君がいない
について語っていきたいと思います
あらすじ
とある高校の午後2時37分
ある生徒が自殺した
そこから様々な悩みを抱える6人の
高校生たちの独白 映像が流れる
一体この中の誰が命を絶って
しまったのか？
本作は 前述した通り
ある高校に通う6人の生徒たち
に焦点を当てた作品です
彼らは皆それぞれ悩みを持っており
厳しすぎる父親を持つあまり
自分も完璧を求められすぎて
ものすごいストレスを感じている
マーカス
学校のスクールカーストの上位で
あり男らしいサッカー部の青年で
ありながらも
誰にも言えない悩みを抱えている
ルーク
ゲイであるため
周りからは理解の得られない反応を
され
男のグループにも女のグループにも
入れず自分の居場所に悩んでいる
ショーン
生まれつき足が悪く
持病のせいで自分では気づかない
うちに失禁をしてしまい
周りからは蔑まれ バイ菌のような扱い
を受けているスティーブン
優秀な兄と いつも比べられてしまい
家族の中で 劣等感と居場所の無さを
日々つきつけられている
メロディ
学校では友達も多く
カースト上位の彼氏もいるが
こんなに愛しているのにいまいち
彼が私の本心と向き合ってくれない
のではないかという不安や
自分の彼が別の女と関係を持っている
のではないかと疑心暗記に陥る
サラ
彼らは様々な悩みを抱えていながらも
声を上げることも助けを求めることも
できず
何事もないように毎日学校生活を送
っています
一見、外から見ると何事もないような
学校という 狭い空間の暗部を切り
取っています
そして
それぞれが 胸が苦しくなるような
展開を迎えていきます
さて
ここから やや ネタバレ なのですが
終盤で最初に自殺をしてしまった
生徒が誰なのかが明かされます
その生徒は映画を見ている限りでは
きっと誰にでも親切で当たり障りなく
誰からも恨まれることのない生徒
だったのだと思います
しかし
その生徒は誰にも相手にされない
誰も自分のことを大切に思っていない
というような寂しさをずっと抱えてい
ました
多分時と場所によっては 都合よく
使われてしまうタイプの人でしょう
映画の最後の方で
その生徒はいいやつだったよ
でもそんな風に悩んでいたなんて
気づかなかった
何かしてあげられることがあれば
よかったんだけど
と告白する生徒がいます
その生徒はずっと誰にも自分の苦しみ
を話せず孤独感に蝕まれていたのです
今も昔も学校でのいじめというのは
残念ながらなくなりませんが
最近は殴る蹴るなど外傷を与えると
いじめていることが発覚してしまうため
全員でいじめの対象とした人を
無視するといういじめ方法もある
そうです
そうやってそのいじめる対象の生徒を
孤独に追いやり
その果てに
自殺や不登校に至ってしまう生徒も
いると思います
また これは個人的なことなのですが
私自身も小学校の頃から人間不信に陥り
中学校 高校では自分からは友人を
作らないという生活を
中高合わせて6年間続けていたことが
あります
これはいじめられていたわけでもなく
私の被害妄想が生んだ結果なのですが
その期間はとても辛く
毎日 必要最低限のこと以外は喋らない
であまり感情を表すこともなく
ただ授業を聞いて昼を食べて帰る
という 味気ない生活をしていました
そして なんだかたまに自分が
透明人間になったような気がしたの
です
自分は本当に見えているんだろうか？
このまま 自分がいなくなっても
悲しむ人は誰もいないのではないか？
と思う事もありました
少し話がそれましたが
つまり 何が言いたいかというと
人が孤独感や自分は誰にも見られて
いない必要とされていないと感じると
それは自殺をしてしまうほどの動機に
もなりうるということです
人間というのは 社会的な生き物なので
社会との関係を感じられないというのが
かなり辛い人もいるんですよね
またテレビのニュースでは
芸能人などの いきなりの自殺報道
もよく目につきます
彼ら彼女らはほんの数日までは元気
そうに見えていたのに
なぜあの人が？という人たちばかり
です
映画の中で自殺してしまった生徒が
自分の死という手段でしか
この世界に意思表示ができなかった
というのは とても悲しいことです
本作はいじめ、同性愛
近親相姦、ドラッグなどの題材も
扱っていますが
個人的には人が孤独に直面すると
どういう影響をもたらしてしまうの
かというメッセージを自分は受け取り
ました
おそらくそこまで有名な作品ではない
と思いますが
気になった方は一度探して見てい
ただけるといいと思います
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