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【小説】SNSの悪夢

調べていくと集中するのは昔の悪い癖だ、パソコンに向かうと画面から目が離せない。

昔、パソコンに齧りついていた時期には、椅子から立ち上がらなくて、腰が痛くなったもんだ。

きっとデスクワークの人間の職業病なんだろう、それで違う仕事を探したのもある。

いちゃもんを付けてきた3人の内の1人は、近くの人間みたいだ、近所の場所からのツイートだ。

こいつ発信は大体スーパーからだ、偶に違う所からになっているが、仕事でここに居るのかも知れないな。

誰かは知らないけど、仕事場でこんな事をしてるなんてな、家でしろ、家で、頭の中で怒り狂っている。

もう1つの場所は家なんだろうな、数日に一回は其処からの発信になっている。

この家らしい場所は古いマンションか、言葉から女だと想像できる、それにしても不倫に反応しているな。

反応っていうよりは言いがかりに近い、こっちが何言っても聞く耳を持たなかった、散々違うと言っていたのに。

何が問題だったのかは分からないが、突っかかってきていた、そこまでするなら覚悟を持っているんだろう、こっちも調べて対抗してやる。

調べてゆくと、結婚している女で夫も子供も居るらしい、こいつの何を突っ込めばいいのか分らんが、問題ゼロの人間なんてこの世にはいない。

SNSの恨みはSNSで晴らしてやらなければ、こいつも家まで行って調べてやるか。



ハックシュン、誰かが自分の噂してるのかな、風邪ひいた訳でも無いのに、大きなくしゃみが出る。

レジはステージみたいに目立つ、お客さんが笑って居るんじゃ無いのかな、それは自分の思い込みなのかな。

「ちょっと声大きいよ。」隣のレジから小声で声が飛んでくる、ハイハイ解りましたよ、自分でも大声でくしゃみしたいとは思って無いんだけどね。

あとちょっとで仕事が終わる、終わったら買い物をして、早く家に帰らないと、仕事が終わっても気は抜けない。

帰ったら主菜を作って、副菜は保存食にして、早く出さないと文句を言われる。

手伝ってと言うと、俺よりも稼ぎが少ないんだから、家事ぐらいしろよの声が家に広がる。

この言葉が嫌なんだけど、自分1人では子供を育てて教育もしてとなると、出来そうにない。

何時の時代なんだよとも思うし、私も働いているんだとも思う、彼が家で大声で叫んでいると、子供も聞いてしまう。

こんな時にはストレス解消かな、SNSを見てしまう、テレビのお笑い番組でも見たら、同僚は言うけど、ゆっくり見ている暇はない、これは後でゆっくりできるからね。


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