見出し画像

AWESOME Choices Issue no.027「環境」・「健康」に関する開発を行う消費財メーカーで、消費者ニーズを理解し商品開発を行うというキャリア

さわさん

現在入社16年目、消費財メーカーの商品開発本部で商品開発や消費者リサーチをしています。具体的には、新規商品の探索や消費者受容性の検討を担当しています。国内だけでなく海外の市場にも展開しており、これまでに日本、中国、インドネシア、ベトナムなどの商品開発を担当してきました。この仕事の面白さは、顧客の消費者実態を観察しながらニーズやインサイトの発掘をしていくことです。それをものづくりの力で商品プロトタイプに落とし込み、量産化できる商品に仕上げていくことで、顧客課題を解決していくところだと思います。 学生の学部時代は、姫路工業大学(現:兵庫県立大学)理学部生命科学科に在籍しており、修士課程から東京農工大学に編入しました。大学院では、東京農工大学大学院 工学部生命工学専攻に在籍し、修士課程でウナギの稚魚の餌生生物DNA解析のために、メタゲノム解析技術の確立のための研究をしていました。

現在は商品開発や消費者リサーチを行っているとのことですが、高校で理系に進もうと思った理由について教えてもらえますか?

小さい頃から自然や植物の観察が好きだったこともあってか、中学では理科の授業が好きでした。お菓子作りが趣味だったこともあり、「これとこれを混ぜたらどうなるんだろう?」といった実験が面白かったのも、理科好きになった理由だと思います。

趣味のお菓子作りの影響で理科や実験に興味があり、理系を選ばれたのですね。

大学で生命科学系を選ばれた理由についても教えてください

なんとなく理系に進むイメージではあり、手を動かす仕事というか、実験することが仕事になるっていいな…と、研究者に漠然とした憧れがありました。高校の生物の図説でDNAのらせん構造の美しさに惹かれ、バイオテクノロジーを学びたいと思いました。私の受験当時は、ライフサイエンス系の学部や学科の新設され始めた時期で、大学選びや受験科目に苦戦した経験もあります。理学、工学、農学、薬学の中で生命科学系の学科や研究室のある大学を探し、教育学部の生物系や情報系のバイオインフォマティクス至るまで、多岐に渡って学部探しと進路選択を模索し、バイオを専門に大学で学びたいという思いでした。

多岐にわたる進路選択を行い、バイオテクノロジーを専門に学べる学科を選ばれたのですね。

これまでに経験したお仕事を選ばれた理由について教えてください

就職活動は、職種としては研究開発で、主にメーカーの技術職を希望していました。数あるメーカーの中で、自分のキーワードとして「環境」と「健康」を軸として企業研究をしました。そうして企業を知る内に研究なら調味料や素材などの原料を扱うところ、開発なら一般消費者に届く商品が作りたいと感じるようになりました。ちなみに製薬系は自分の自信の無さ、倫理的な観点に触れるのが怖くて嫌煙していました...

「環境」と「健康」×生活者起点という流れが自分の頭の中にあり、そんな中で縁あって今の会社に内定をいただきました。開発職として採用していただき、1年目から商品開発の仕事に就けるということが魅力で入社することに決めました。

「環境」と「健康」を軸に企業研究を行い、商品開発を行うことのできる会社を選ばれたのですね。

お仕事の中でご自身が「理系が出ているな」と感じることなどはありますか?

  1. 現場が好きなこと

  2. 自分で作業して仮説検証して考察したいと思うこと

  3. 手を動かして具現化するのが面白いと感じること

ですね。3つとも共通項があるような気もしますが… 数字に強いとか論理的ということよりも、研究気質みたいなところが理系っぽいなと感じるところです。

確かに3つとも研究気質な理系ならではの特徴ですね。

理系を学んで、理系以外のお仕事を選んだことで感じたメリットやその逆などもあれば、是非教えてください

マーケティングリサーチの仕事を5年ほど経験し、現在も消費者リサーチの仕事を軸にして商品開発を行っています。マーケティングもロジック的に考えることが大切で、定石に当てはめて考えるのはある種、理数系の公式に当てはめることに似ていると感じます。消費者インタビューをするときも、目的に対しての問いの設定、ヒアリングしながら構成や聴取項目の過不足を考えたりする面は、数字ではない部分での論理性みたいな思考で対応しているのかなと感じることがあります。

論理的な思考が今の仕事に活きているのですね。

「理系を学んだこと」や「リケジョ」に対して何か思うことなどあれば、教えてもらえますか?

科学の面白さ、年々新しいことが発見されていく興味深さの一端に立てると思うことが、理系の魅力なのかなと思っています。勝手なイメージですが、理系科目は未来への進化が色濃く、文系科目は過去への回帰や熟考と感じています。その為、今でも科学館に行くのが大好きです。

科学の発展に触れられることが理系の魅力という考え方、すごく共感できます。

これからの進路を考える女子中高生や理系学部で学んでいる学生の方などに向けて、ぜひ一言アドバイスをお願いします

私は数学のできない理系でした。そんな私でも理科が好き、研究者になりたいという想いだけで理系に進学し、理系職に就職することができました。進路選択を考える時に、目先の得意不得意科目や受験科目で選ばずに、自分の好きなことや将来の理想から選んで欲しいなと思います。理系選択というのはあくまで手段。逆に理系だからこういう仕事しなくてはと固定化される必要もないと思うので、やりたいと思っていることに人生の航路を進められるようを応援しています。

最後に

理科が好きで研究者に憧れを持っていたことから、理系の世界に進み、現在は消費財メーカーで消費者のニーズを商品に落とし込み、顧客課題の解決を行っていることがよくわかりました。様々な活動で論理的思考や経験を培いながら、自分の好きなことや将来の理想を実現するさわさんの更なる活躍を応援しています!貴重なお話、ありがとうございました。

あとがき

AWESOMEでは、理系で培ってきた強みを活かして、さまざまな業種や職種で活躍する女性の「選択(Choices)」から見えてきたストーリーを紹介していきます。
ぜひ、マガジンのフォロー、よろしくお願いします!
(新掲載記事は、約1か月間は無料で読んでいただけるようにしています)

AWESOMEは、理系女性による理系女性のためのプラットフォームです。2023年にスタートし、現在は関西・関東・東海・四国地域の幅広い年代・業種の理工系出身の女性が参加し、理系女性同士の交流やキャリアストーリーを通して、理系キャリアの魅力を発信しています。2024年からは、学校や様々な機関、企業と協力し、学生から社会人までの理系キャリア支援にフォーカスし、理系女性のキャリア形成に貢献していきます。

関心のある方は、まずは公式LINEからお友達登録をお願いします!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?