自分の中の分断をなくすこと【世界・他者との関係】

近頃の記事では「ひとつの私」であること、そしてそれはすべてに行き渡っていることを強化してお伝えしている(来月には講座もある。講座のご案内はこちら)。
こうした内容は、コンセプトとしてはそれに十分なじみがある方、あるいは私の過去記事や講座などにすでに親しんでくださった方にとっては、「前からその話はしてるよね」という点で、字面だけ読めば違いを感じない可能性もある。

だからこそ、私が今どんな「違い」を感じているのかという要素をなるべく言語化することが役立つと思う。
たとえば、それについての実感の度合いが変化したというなら、どこにそういう隙、つまり、まだ自覚が染み通っていない隙間があったのか。

元々、あなたはあなたの現実の創造者であり、「世界を変えたいなら、あなたの意識を変える」ということをお話ししてきた。そして、その「世界」とは、あなたの見ているすべてであると伝えてきた。

これは言うまでもなく、自分の中に分断があれば世界にも分断を見るということで、それは「他者たちがそうしている」という形でも体験される。

私はこう話すことで、この世界で起きていることの「重荷」を全部、あなたの肩にのせようとしているわけではない。
けれども、本当に世界を変えたいなら、あなたは自分の経験する何ひとつとして「私が見ている」という自覚から除外することはできないのだ。

そして私は、これは今回「ひとつの私」という実感を深めたことのThe Best Partだと思っている。最も良いところ。うれしいところ。なぜなら、

この世界を愛しているのに、この世界はあなたの心を引き裂く。あなたの胸を痛ませる。
助けたいのに、助けられない。
他者のために、世界のために、自分ができることはとても小さい。

そんな叫びの、いくら隠してもずっと心のどこかにあったこの嘆きの、真の解決が訪れたからだ。

「私」を間違えると、限界のあるところからしか生きられない

そうした悲しみ、無力感が起きるときの特徴は、「自分とは何か」に誤解が生じ、自己に制限を課しているということだ。

でもね、物理的現実をリアルだと思い、それを基盤にしている以上は、その制限の感覚があることは当然なのだ。実際に限界があるからだ。
あなたがこの世界の「中」にいるたった一人の、他と分離し独自に生きる「体」として動き回る人間なら、その限界は、確かな事実だ。

そう、あなたが「自分とは何か」を真に思い出さない限り、明らかに限界のあるところからしか作業ができない。これは変えられない。

だから私たちの問うべき問いは、いつもこうだ。
「私とは何なのか?」

それがわかって初めて、「世界とは何なのか」も正しい位置におさまる。
その答えが間違っていれば、他のすべてにも間違った位置づけをしている。

答えを出したと思っていた後も、私に残っていた隙間は?【体、他者、世界】

さて、その答えを正しく出せていたにも関わらず、私が今感じている状態とそれまでを比べると気づく違いは、今回の変容を経るまでの私はまだ「体」が力を持つと信じていたということだ。

体の実在性に少しでも思いをやれば、「体がどのような状態か」があなたに必ず影響をもたらすことになる。
ただしここで伝えたいことは、体の状態やあなたの体の感覚を「否定する」必要があるということではない(これについて詳しくは過去記事◆「今年の春は花粉症にならなかった【健康と、体】」の中で述べている)。

もうひとつは、このひとつめ(体の実在性)から派生するものでもあるが、「自分と分離した他者」がいるという感覚がまだ残っていたこと。
といっても、前述の通り、実感の度合いに改善の隙はあったものの、「あるときはそうは思わず、あるときはそう思ってしまう」というように、自覚が揺らぎ得る状態だった。移行の過程にあった。

だからこそ、「本当に全部自分なのだ」と、それまで残していた隙間にまで隈なく実感が行き渡ったときに、
「あーーーーッ!」
と、視界が開けたし、ものごとがひどくシンプルになった。

ただ、ここで説明した順番のように、まずは体の実在性を解除し、自分を体と同一視するのをやめる。すると、自分とは別の分離した体(他者)という観念も無効になる、というのが私の自然な流れだった。

さらに言えば、この段階を経て、「すべては私なのだが自分がこの世界の中に属しているわけではない」という、「この世界とは何か」への認識も明瞭さを増すことになる。

「何で創っているか」を思い出そう

物理的な現象は幻想であるということを、私はこれまでお伝えしてきた。
私たちがこうも「現実」と思ってリアルに体験しているこの世界、人生映画は、一体どこで創られているのだろうか。

その答えはもう、すっと出てくる人も多いことだろう。

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