原因と結果をあべこべにしちゃう私たち【外観を剥いだら見えるもの、癒し】

感情は、あなたの中でまず、ものごとを「判断」した結果、その判断に従ってどんな感情が湧いてくるかが決まるのだということを以前からお話ししてきた。そして判断する際にあなたが使う「モノサシ」は、一見、多種類あるように思える。

判断の基準となるモノサシとは、あなたの内で採用している「観念(Belief)」のことで、あなたがどんな観念を持っているか次第で、あなたのものの見方は変わる。
さらに言うならば、あなたの観念(あなたが何を信じているか)は、私たちが「有る」と思っているこの物理的世界を「作る知覚」を決めているのだ。

知覚がなければ、この世界はこのようには存在していない。

外に見えるものごとを「リアル」だと思っていると、原因と結果をあべこべに捉えることは避けられない。
そのときあなたは、原因ではなく結果であるものを、原因と思い込むのだ。

本当の因は、あなたの内側にある。
あなたの内側以外に原因はありえないということを、ここでしっかりと確認していこう。
それがわかったら、あなたは正しい因果関係を把握し、現実に内在する調和を邪魔せずに活用する方法を学ぶからだ。

状況は本質的に何もあなたにもたらさない

私たちは、自分の体験する現実の「状況」に、自分の感情を動かす力があると思っている。
たとえば、こんな風に考えたことはない?

この体がもっとこうだったら、この人がこうしてくれたら、もしこの状況が違っていたら、環境が別のものになったら……私はこうは感じないだろう、今と違った状態にあるだろうと。

これらは全部、原因を間違えている思考。自分をだましている考え。
「結果」を「原因」と思い込むあべこべのものの見方だ。

あなたはそのように、自分の内以外の要因が自分の感じていることを決めていると「自分をだました」。それが自然であるかのように考える幻想に入り込んでしまった。
すると、当然のことながら、あなたが自分の感じていることを変えるためには、それらの「あなたが原因だと思っている原因」を変え、あなたが良いと思っている形にすべくコントロールするしかない。
すなわち、状況を変えようとするのだ。

ねえ、前々回◆「目的と手段の一体性【よろこびの選択】」の記事で、恐れを明るみに出すワークを提案したでしょう。
これを実行してくれた方は、恐れの外皮をはいでいって「核」を見つめると必ず、「あなたが何を感じるか」に関わっていることに気づかなかった?

自分が「心の苦しみ」を避けていることに、気づかなかった?

ここにひとつの、本質的な答えがある。

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