痛っー!!!突然の怪我にはライス処置をしよう!

楽しい楽しいスポーツやレジャー。
久しぶりの運動だったり、普段なれない動きをしたり、はたまた調子に乗ってはしゃぎ過ぎたり、そんな時に忍び寄るのが「突然の怪我」。

痛っー!!!!
そんな時にパニックに陥らず、迅速に適切な処置をする事で1日でも早く痛みが引き、怪我を早く治す事が出来ます。

生きていれば人間いつだって怪我をする可能性があります。子供や家族、友人そして自分の突然のピンチに絶対役立ちますので是非覚えておきましょう。


ライス処置とは

急性期(突然の)怪我にはライス処置というものがオススメです。これは

Rest 安静Icing 冷却Compression 圧迫Elevation 挙上

の頭文字を取った応急処置の方法のこと。1つずつ詳しく解説していきます。


Rest 安静

これは解説するまでも無いですね。怪我をした時まず大事なことは安静にする事。
パニックに陥り暴れ回ると怪我を酷くするばかりか、他の部位まで痛めかねません。
また、たいした事無いだろうとそのまま動き続けるとその後どんどん酷くなる場合があります。これは怪我をした直後はアドレナリンなどによって痛みを感じにくくなっていたり、最初は少しだった内出血の量が時間の経過と共にどんどん増える事などによります。
あ!と思った時はまず安静にする事を心がけましょう。

Icing 冷却

痛めた場所を冷やす、これも一般的ですよね。では何故冷やす必要が有るのか、ここまで理解するとより適切な処置をする事が出来ます。

打撲、捻挫、骨折いずれの場合も痛めた部位は血管が傷付き内出血を起こしています。ここを冷やす事で血管を縮め(細くして)内出血量を少しでも減らす、というのが目的になります。

怪我を治す過程に、内出血した血を体内に吸収するという時期が有るので、内出血量は少なければ少ないほど怪我は早く治ります

冷やすという行為は怪我の早期回復に直結するので必ず行いましょう。

もう1つ冷やす事で得られる恩恵があるので解説しておきます。
まず意外と知られていないのですが、温かい冷たいを感じる「温冷覚」痛みを感じる「痛覚」は同じ神経なのです。ですから怪我をした部位を冷やし冷覚を刺激すると「痛み<冷たい」になり、痛みを感じにくくする麻酔効果を得られるのです。

冷却の効果が分かると今度はこんな質問が良く飛んできます。
「いつまで冷やしてたら良いですか?」
冷やす事で血管を縮め内出血を抑え、痛みも軽減させる。これが理解出来ていると、冷やす期間も自ずと分かってきます。
まず内出血を抑える為に冷やしてるんだから、内出血がこれ以上出ないと思ったら冷やすのをやめていい。期間にすると大体3日程。
この冷却の時期が過ぎたら今度はどんどん温めましょう。温める事で血管が拡がり、患部周辺に流れる血の量が増えればそれだけ栄養が届くので治りは早くなります。

この冷→温への切り替えのタイミングが難しい人は柔道整復師や医師などの資格を持つ人に判断してもらって下さいね。

痛みがどうしても酷い場合は内出血が止まっても冷やし続けても良いですが、その分治りは少し遅くなるというのも覚えておきましょう。
怪我の直後に湿布を貼り冷やすのも効果的ですがこれもいつまでも貼り続けると治りを遅くするので、湿布を辞める時期も大事にしましょう。

湿布について詳しくはこちらの記事で↓〈湿布を貼る程治らない〜9割の人が知らない正しい貼り方と副作用〜〉

少し長くなったので冷却についてまとめます。

効果血管を縮め内出血を抑える痛みを感じにくくする麻酔効果
期間内出血が止まったら冷やすのを止め温める(3日〜長くても1週間程)
痛みが酷い場合冷やす事で和らげられるが治りは遅くなる。湿布を使った場合も同様。

今は内出血を抑えたいのか、痛みを和らげたいのか、早く治したいのか、どうしたいのかによって冷やす期間が変わるのが難しいところではありますが、怪我をした直後は冷やす、これだけは絶対覚えておきましょう。

Compression 圧迫

応急処置としてあまり知られていないのが圧迫。ですがこれもとても大事な処置になります。
冷却の部分で書きましたが内出血や腫れを抑える事はとても重要です。血管を縮める事で内出血を抑えますが、それでも内出血は起きます。そこに圧迫を加える事で、より腫れを抑え治る期間を短くする事が出来るのです。

そして圧迫を加える事で患部の固定安静が得られます。

余談ですが捻挫の後、大袈裟だからと包帯を嫌がる人が多いですが、数日の我慢が出来るかでその後の回復の早さが明らかに、本当に目に見えて変わります。恥ずかしさや動きにくさは有ると思いますが、怪我の直後はなりふりかまわず早く治す事だけ考えましょう。案外大袈裟にしておいた方が周りが優しくしてくれるので、感謝しつつ思い切って甘えちゃいましょう。

怪我の直後であれば手で抑えるだけでも違いますし、近くに100円ショップがあればきつめの靴下を買って履いたり、圧迫出来そうなサポーターを付けるのも良いですね。
見落としがちな圧迫という処置。必ず行った方が良いですから、この記事を読んだからには是非覚えておいてくださいね。

Elevation 挙上

最後に挙上。これは心臓より患部を高くするという意味です。
痛めた部位を下げておくと重力によって血液が集まり、内出血を酷くしてしまいます。
心臓より高い位置に持ってくると、患部へ流れる血液の量が減るため、腫れを抑える事が出来ます。

圧迫や冷却が難しい場面もあるかと思いますが、挙上は比較的どこでも出来るかと思います。これも早期回復に直結するので、必ず行いましょう。


共通するのは...

以上がライス処置になりますが、共通するのは内出血を抑えるという事。
切り傷などで出血したらまず血を止めようとしますよね。捻挫や打撲なども同じ。
しつこいようですが、内出血や腫れは少なければ少ない程怪我が早く治りますから、あっ!と思ったらすぐにRICEを思い出し、迅速な対応を取って下さいね。

お子さんや家族、友人のピンチにサッと行動出来たらカッコいいし感謝されるしあなたの株は爆上がり(笑)
どれも知っていれば出来る簡単な処置ですから是非覚えておいてくださいね。

※骨が皮膚を破るような骨折や、頭をぶつけている場合は応急処置も大事ですがすぐに救急車を呼ぶようにしましょうね。
無理をせず柔軟な判断で対応するようにして下さい。
応急処置後の治療は信頼出来る病院や接骨院にお任せしましょう。→【急性期外傷であれば】健康保険が適用されます。


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