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自由律俳句 #112

【凍った水たまりが全部割れている】


気温が低くなると、道端の水たまりに氷が張っている。
それを踏むと、パキパキ、ガシャガシャと割れて、
面白いし、感覚が気持ちよかった。
まるで薄いガラスをを踏んづけているような感覚で、
ガラスだったら危ないからやめなさいと怒られると思うけど、
凍っているだけだから、怒られないし、楽しかった。

小学生の頃、
寒い朝の学校までの通学中は、凍った水たまりを踏みながら歩いた。
もうすでに誰かが割っていた水たまりも、
まだ割れていない部分を踏んだり、
少し大きく残っている氷のかけらを、
さらに細かく踏み砕いたりして、遊びながら歩いた。
下校中は、水たまりのことはすっかり忘れていて、
友達と遊んで帰ったり、
これからどこでどうやって遊ぶのかを決めたり、
ひとりで適当に帰ったりした。

次の日の朝、
また水たまりの氷を割りながら歩いた。
たまに滑って転んだりもした。

寒い朝の通学路にある水たまりは、きっと全部割れている。
誰かがそこを踏んだしるし。誰かがそこを通ったしるし。


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