マガジンのカバー画像

仕事のこと

569
運営しているクリエイター

2019年3月の記事一覧

ポイントカードを上手に使う

ポイントカードを上手に使う

このnoteでは、障がいのある方の支援場面におけるさまざまなエピソードを書いています。その中でも、えっ、そうなんだ、と思ってもらえるようなエピソードを書いています。

グループホームで生活をされている方の支援は多岐におよびます。一人一人の生活パターンが違うのでさまざまな支援が求められます。

私が苦手とする支援は、ダイレクトメールやポイントを使うことです。

カラオケやボーリング、映画が好きな入居

もっとみる
利用者さんの呼び方について その3(最終回) ニックネームで呼ぶ

利用者さんの呼び方について その3(最終回) ニックネームで呼ぶ

一昨日、昨日に続いて、障がいのある方が利用する事業所における名前の呼び方について考えます。

まず、○○ちゃんと呼んだり、呼びすてにすることがなぜ問題なのかという点について書きました。問題なことは支援者が意識していないところで利用者さんを傷つけてしまったり、操作してしまっていることです。さらに、〇〇ちゃんと呼んだり、呼びすてにする方が良い関係が築けると思っていることです。

次に、社会的な視点や、

もっとみる
利用者さんの呼び方について その2 やっぱり「さん」で呼ぼう!

利用者さんの呼び方について その2 やっぱり「さん」で呼ぼう!

昨日に続いて、障がいのある方が利用する事業所における名前の呼び方について考えます。

昨日は、○○ちゃんと呼んだり、呼びすてにすることはなぜ問題なのかという点について書きました。問題なことは支援者が意識していないところで利用者さんを傷つけてしまったり、操作してしまっているところです。さらに、〇〇ちゃんと呼んだり、呼びすてにする方が良い関係が築けると思ってしまっていることです。

ときどき、利用者さ

もっとみる
利用者さんの呼び方について

利用者さんの呼び方について

障がい福祉サービスを提供する事業所においては、利用者さんのことを、名前で「○○さん」と呼ぶことが奨励されています。以前は、〇〇ちゃんと呼んだり、呼び捨てで呼んでしまうことがありました。今は一般的ではありません。しかし、事業所においてはなかなか統一できずにいます。またいろいろな議論がされています。

支援者の言い分では、「ちゃん」や「ニックネーム」、「呼びすて」の方が親しみがわく、親近感がある、仲間

もっとみる
新卒者のことを考える

新卒者のことを考える

4月に新しい利用者さんを迎えます。この春に養護学校の高等部を卒業生された方たちです。

新しい利用者さんは在学中に3~5日の現場実習をした後、ご本人、ご家族と学校の先生と話し合い、卒業後の進路を決めます。

私たちが悩むことは、新しい利用者さんのグループ決めです。実習期間中の様子や、ご本人の希望からグループを決めます。グループによって活動内容が異なるので慎重に決めなければいけません。

そのときは

もっとみる
感情は対処行動を実行するときのきっかけ

感情は対処行動を実行するときのきっかけ

以前、早稲田大学、中野エクステンションセンターのアドラー心理学講座で、感情は、自分の仮想的目標がかなえられないとき、その対処行動を実行しようとするときのきっかけとして発動させると学びました。

言葉によるコミュニケーションが難しい利用者さんがいます。その方々の意思を確認するのはとても難しいことです。そのときに注目するのが感情です。しかし、利用者さんが感情的になると支援者はあまり良い顔をしません。

もっとみる
自立を邪魔する福祉サービス

自立を邪魔する福祉サービス

グループホームに入居されている方の支援計画作成のため、定期面談をしました。そのときにお話いただいたことです。

入居者さんからは、これから暑くなるので台所にある冷蔵庫から自由に氷を取りたい、と言われました。

とても簡単な願いのように思ってしまいます。でもいろいろな事情があって悩んでいます。

ことの発端は、数年前に保健所の指導が入り、台所には調理員さんしか入らないようにと指導を受けました。この利

もっとみる
満足してもらって初めて「支援」といえる

満足してもらって初めて「支援」といえる

昨日は法人の理事会があり、2019年度の事業計画案について、提案をしました。その中には、教える技術で学んだことが少しだけ転移されています。

日中活動は、利用者さんの得意なことを考えてプログラムを考えます。毎日楽しく活動に参加できて、工賃が算出できるような活動が必要です。しかし、毎日無事に活動ができれば利用者さんは満足なのでしょうか。

グループホームは入居者さんの生活リズムを崩さないように生活を

もっとみる
お別れの仕方

お別れの仕方

年々、利用者さんのご家族・ご親戚のご不幸が増えます。皆さん、年齢を重ねていかれるので仕方のないことです。その状況をどのように受け止めてどのように乗り越えるかということが支援になります。

今まで、いろいろな形でお別れの場面の支援をしてきました。ご家族の依頼で、式に利用者さんと一緒に参列し横に座っていたことがあります。控室で利用者さんと待機して肝心なところだけ一緒に参列したこともあります。式への参加

もっとみる
季節に合った服を着る

季節に合った服を着る

今日は午後から急に暑くなりました。朝と帰りの天候が大きく変わり、ちょっとした困りごとが起きました。

私の事業所の利用者さんの中には季節や気候にあった服を選ぶことが苦手な方がいます。“これを着たい”という思いが強くなってしまうことがあります。ある利用者さんは毎日、同じ服を着たいとのことで、毎日、洗濯して乾燥機で乾かしているといいます。

また、今日は雨が強かったので朝、雨具を着てきました。朝、着て

もっとみる
【Passage】畑を耕す

【Passage】畑を耕す

アドラー心理学を基本とする子育ておける親の育成プログラム、パセージでは親と子がより良い関係を築くまでの準備段階を「畑を耕す」と言います。土が固いと鍬を入れても入らないし、固い土だと種をまいても芽が出ません。

少し前のことです。私も十分なサポートができず、利用者さんにも支援者にも辛い思いをさせてしまったことがあります。

ご年配の利用者さんと大学を出たばかりの若い女性の支援者との関係です。若い支援

もっとみる
「くつろぐ」ということ

「くつろぐ」ということ

グループホームに入居されている方と面談をしました。面談は支援計画の更新に必要なものです。しかし、今回はそこに合わせて、私の研究テーマに関係した質問もさせていただきました。

その面談でその利用者さんの希望が明らかになりました。それは今まで私たちがつかんでいた希望とは大きく違っていました。

その希望は「のんびり休みたい」というものでした。

その方は、日中は私の法人とは別の事業所で一般就労に近いサ

もっとみる
花粉が辛い…でも給料に影響が…

花粉が辛い…でも給料に影響が…

事業所の活動には外活動があります。たとえば、情報誌の配布やメール便等の戸建て配布です。これが利用者さんの給料になります。

しかし今、外は花粉の嵐、辛そうな人が何人もいます。

利用者さんの中にはマスクが苦手な方がいます。すぐにはずしてしまいます。でもそういう利用者さんにかぎって、室内プログラムよりも外での活動を好みます。限られた空間で他の人がガヤガヤしているのが苦手です。

また、利用者さんの中

もっとみる
乱れたタンスの中にも意味がある

乱れたタンスの中にも意味がある

昨日は、グループホームで生活されている利用者さんは月、数回の実家への帰省を楽しみにしていると書きました。

しかし、反対にご家族がグループホームに来ることに対しては、多くの利用者さんが嫌な顔をします。自分が、実家に帰るのは嬉しいけれど、親がグループホームに来るのは嫌ということです。

私の法人のグループホームで生活されている利用者さんは知的な障がいがあります。でも皆さん成人です。しかし親からすれば

もっとみる