【デジタル×人間】の橋渡しが必要!【マーケティング・ジャーニー】5章【調整】
神田昌典著【マーケティング・ジャーニー】5章【調整】
これまでのポイント
1~4章までの詳しい内容は別記事に書いてます!
これまでのポイント
①価値あるビジネス(もしくはプロジェクト)は、普段の「日常(=市場)」が崩れるところから始まる
②日常が崩れる理由は、自分の強みを発揮できる場所(「隙間【ニッチ】」)を探す冒険に出かけるためである
ポジティブ!
上手くいかなくなったら、「そろそろ冒険か?」ということですね!
③アイデアを思いつき、周囲に話しても、スルーされる。
提案書にまとめたとしても、絵に描いた餅に終わる、なぜなら「顧客」と向き合わない限り、地に足がつかないから、現実に企画が動き出すことがない。
その提案は、空想の領域にふわふわと浮かんでいるだけ
顧客と向き合わなければ、それはただの「自己満」で終わってしまう。。
④そこで、プロジェクトについてのご意見をいただく顧客を、
5人、5人、10人と、徐々に増やしていく。
その顧客を選ぶ際には、将来、協力をしてもらいたい仲間に、あらかじめ声をかけておくと、実行段階でスムーズになる
顧客の声を聴くと同時に、将来の協力者を募っていく。。
このことを念頭に置いておけるかどうかで、実行段階時のスピード感が変わってきそうです・・・!
⑤ヒアリングの過程で、提案を改善していくが、その提案は、必ず大きな壁にぶつかる。改善では済まず、抜本的な変更を迫られる
⑥絶望的状況に追い込まれるが、その淵で、今までは気づくことのがなかった自分の強みを生かせるアイデアを「着想」。
そのアイデアは、今までの混乱した状況を、あっさりと、しかも一気に、解決できる!
理由はわからないけれど、世界とつながった感覚がする!
この流れが、新規事業を生み出す過程で重要となる。。
これが、イノベーションを生み出すまでのお決まりのパターンで、例外はない。
考え抜いて、顧客の痛みに寄り添い、一回どん底まで悩んだ末に、イノベーションは生まれる・・・!
険しい道のりです!まぁ簡単に上手くいくはずもないですが、
「諦めの悪い人」が最後にイノベーションを起こす!とも言えそうです。
ただ、ここまで4章までの流れは「思考を深めていく」段階の話。
5章からは「他者を巻き込み行動」していく段階の話に入ります!
タイトルは「調整」。
「収益性」や「経済性」を生むには、他者、周りの人との「調整」を行いチームを組んでいく必要がある、と著者はいいます。
今、世の中は、どんどん仕事が細分化している。
だからマーケッターは、MAだとか、SEOだとか、____個別スキルを追いかけがちだ。
しかし、結果を生むのは、チーム全体が動き始めたとき。
そして全体が動き出すためには、異なる分野を受け持つ担当同士が連携して、改善につぐ改善のサイクルをスピーディに回していかなければならない。
___マーケッターは、チームを動かせるような課題に、必然的に取り組まざるを得ないのだ。
個別のスキルは確かに重要ですが、結局はそれ単体では結果を生み出すことはできない。。
結果を求めたときに、結局はチーム全体を動かす「調整」が必須になってくるというワケですね!
また、「個人で何でもできるツール」もテクノロジーの進歩によって次々と生み出されていますが、
「個人で何でもできる時代がくる」という期待とは裏腹に思わぬ事態が起きたといいます。。
個人で何でもできるツールが大量に発生した結果、ビジネスのスピードは速くなったが、思わぬ事態が起きた。
その速い流れに多くの人を巻き込んでいくためには、デジタルと人間とを橋渡しする人手が必要なことがわかったのだ。
____テクノロジーは、流れのスピードをあげる。だが、その流れだけでは、お金にならない。
その流れを引き寄せる水路を作り、バルブを開き、自社に流れ込ませることができるのは、人間しかいない。
デジタルと人間との橋渡し。。ここのニーズは、高齢化が進んでいく日本においては顕著に需要が高まりそうですね・・!
「チームを動かす力」とは、言い換えれば、「異なる人々の異なるニーズを調整する力」のことだ。
この具体的な方法や、時代背景を細かく解説してくれます!
「調整力」を高める【読書会】とは??
「調整力」を高めるうえで、まずは「異なる価値観」に共感をできる素地が必要になってくると思います。
その対義的な意味合いの言葉として「エコーチェンバー」という言葉があります。
閉ざされた狭い空間の中で声をあげても、同じ声が反響し続ける。
それと同様に、同じ意見をいう者同士が寄り集まると、
他の意見が聞こえなくなる状態を揶揄している言葉だ。
基本的には人間は「同じ意見」に対して好感を示すし、寄り集まりたくなりますよね。。
「オンラインサロン」とかもこういった人間の習性をうまく突いて「共感」を集めて”村”をつくるようなイメージなのかな?とか思いました。。
会社にしても、組織づくりにおいても「方向性を合わせる」上では、逆にこの状態に持ってく形のほうが”まとまり”はいいのかも・・・??
ただ、「新規事業をつくる」「イノベーション・新しい市場をつくる」においては、
より多くの人たちの見解・視点に触れ、新しい価値観や”痛み”に触れていくことが欠かせない、と著者はいいます。
「エコーチェンバー」に陥らないようにするためには??
そのために著者がおススメしているのが「読書会」です。
読書会とは、お互いに読んだ本の感想を語りあう会のことですが、
著者がおすすめしているのは、同じ1冊の本に関しての感想や自分の見解を述べ合う読書会です。
探すとどこでもやってたりするし、最近はオンラインでの読書会も増えていますね!
読書会の利点としては
■短時間で、自分と異なるさまざまな視点を得られる。
■あくまで本のことについて話すので、言い争いは起きにくい。また、初対面の人であっても共通のテーマがあるためコミュニケーションがとりやすい
■ひとりで読んだときよりも、知識が定着しやすい
■ファシリテーターをすると、短時間で異なる意見を調整・統合するスキルが身に付く
などが挙げられます。
江戸から明治に向かう時に、変革リーダーたちが集い、育つ場となったのは、対話式の読書会だったが、それは過去の遺物ではない。
本離れとはいうものの、時空を超え、人、そして社会を動かすメディアとして本は依然として大きな影響力を保っている
また、読書会はお金をかけずに開催が可能であるし、同じテーマに興味のある人同士であつまると、ビジネスにもつながりやすい、という利点もあるそうです・・・!
僕も数回だけ「読書会」参加したことありますが、面白いです(^-^)
「共通の1冊で」というのはあまりやったことないのですが、確かに内容が深まりそうな感じはありますね!
「働き手」は、いる!
「働き手がいない・・・・」と多くの会社が嘆く中、肉体労働であるのに、シニア層が喜んで働きに来る仕事がある。
それは一般社団法人日本洗車技術指導協会が始めた「無水洗車ビジネス」だ。
シニア層が喜んで働きに来る・・・意外ですよね。。
それはなぜか??
それは1日のうち、ほんの数時間で、心身の健康に良い仕事ができるからだ。
定年後の男性の多くは、限られた人との交流しかしなくなり、家に引きこもりがちだ。
そうなると、体を動かす機会も少なくなる。
しかし、内心はもっとアクティブに過ごしたい意欲を持っている。
このような「シニア層のニーズ」に合わせる形で勤務場所や労働時間を工夫し、
サービスを受けるお客様だけでなく、シニア層の働き口としても好評を得ているそうです・・!
このように、限られた時間を使って柔軟に働くことができる仕事を求めているのは、シニア男性に限らないだろう。
___働きたい理由は、お金だけとは限らない。
___もし、あなたの会社で「人がいない」と嘆いているならば、
会社の仕事の中で楽しく心身の健康に役立ち、
時間が自由になる仕事を切り出せないかどうか、考えてみてほしい。
そうした仕事が提供できれば、あなたの会社には、
これまで活用できていなかった、やる気のある人が集まるようになる。
辛い「労働」が「娯楽」になる時代!?
___仕事の一部を、業界外の人が体験できる一種のエンターテインメントに仕立てることで、これまでコストでしかなかった労働が、収入源に代わることがある。
__「あなたも1日で木こりになれる!」と聞いたなら、あなたは木こりになりたいだろうか。__
実は「木こり講座」というのが今人気なそうです・・!
ちょっとやってみたいかも・・・笑
講座の中身は本格的だ。受講料1万8000円を払うと、
4日間、青森の森林でプロの木こりに、チェーンソーを使った間伐や木材の搬出などを教えてもらえる。
森林で非日常な体験ができるだけでなく、
受講後にはチェーンソー取扱技能特別教育終了証が発行され、
木こりとして働けるようになる。
さらに、この講座の素晴らしいところは、
「受講」=「社会貢献」となるところ。
体験として行う「間伐」は森の保全に欠かせない作業です。
さらに、間伐した木材は地元の障がい者支援施設で、「木質ペレット」に加工。
そして、受講者は間伐のお礼として、「モリ券」という地域通貨がもらえ、この地域通貨により、地域経済も活性化が図れる!
・・・めちゃくちゃ賢い!!一石三鳥、四鳥くらいありそうです!
木こり体験をレクリエーション化すれば、受講者は楽しめるし、こちらも安く間伐できる___
__この社会変革は、「時間に見合わない」と思われていた低収入の、誰でもできる仕事を、学び化・遊び化したことから、すべてが始まった。
___あなたが嫌がっている仕事は、新たな市場を創造するどころか、社会を変える最高の遊びになる可能性がある。
担い手が集まらない仕事を、学び化・遊び化しているか?
この考え方はとても面白いですよね!
仕事を学び化・遊び化し、さらに、そうして人を集めることで地域の活性化も図るという試み。
今後このような形で仕事のレクリエーション化をする業種が増えていけば、人々の労働に対する考え方や、専門性の価値、レジャーの形なども、
どんどん変化していきそうですね!
まとめ
具体的な事例をもとに、
ともに働く「協力者(労働者)」のニーズをくみ取った労働環境を提供することで、人を巻き込む。。
「仕事」を「学び化・遊び化」の発想によって、労働力の確保だけでなく、地域や業界も巻き込んでいく発想。。
とてもおもしろい!この発想にたどり着くまでには、きっと”どん底”があって考え抜き協力者を集めていった結果可能になったんでしょうね!
お読みいただいた方にも、何か参考にしていただければと思います!
他にも具体的でおもしろい事例をたっぷり紹介しながら、引き込まれる語り口で色々学べる「マーケティング・ジャーニー」是非おすすめですよ(^^♪
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