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【汗の出方は左右対称?】健康雑学

【汗の出方は左右対称?】健康雑学

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こんにちは^_^整体×ヨガのプライベートサロン【Refresh Labo R.I.T.】整体師の伊藤です(^ ^)

今回は「色々な汗の出方」について書いていきます!

少しマニアックな内容ですが、何か参考にしていただけると嬉しいです(^^)

汗はどこから出はじめる?

体温が上がってくると

全身にあるエクリン腺より"汗"を出して体温を調節します。

汗が出始めるスピードは部位によって変わるのでしょうか?


想像通りの話ですが、
「温まるのが早く、汗の多い場所ほど、早く汗が出始めす」

「汗が多い場所」には個人差があり、部位ごとの汗腺の能動具合や発汗能力の差により異なってきます。

ただ、一般的には
普通に過ごしている状態なら、汗は全身からほぼ同時に出ることになります。

ただし、この議論に関しては

日本の専門書には「全身からほぼ同時に発汗」とありますが

アメリカの専門書には「下部から始まり順次上部へ広がる」とあります。

実は実験の際の体勢や室温などの環境のちょっとした違いによって変わるようです。

発汗の仕組みはちょっとした計測の違いで変化がでてしまう。。
人間の身体は繊細ですね!


また、全身の中でも例外的に汗が出るのが早い部位があります。

「ワキの下」です。

ワキの下は他の部位に比べて温熱性発汗が出現する体温が低く、その後体温が上がったとしても汗の増え方は少ないそうです。

確かに脇汗ってかきやすいイメージありますよね。
脇汗って”量が多い”イメージがありますが、実際はむしろ少ない場合が多く
胸と腕に挟まれて外気にさらされにくく蒸発しにくいため発汗量自体は少ないそうです

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ワキの下の汗腺


脇汗の話がつづきますが、実はワキの下の「汗腺」は特殊なものとなっています。

汗腺には

■体温調節を担う汗を出す「エクリン線」
■フェロモンなどの役割を担う「アポクリン線」

の2種類がありますが、

ワキの下の汗腺は、これら両方の性質を併せ持つ特殊な構造となっており

「混合線」または「アポエクリン線」などと呼ばれます。


人間の身体は、基本的に

アポクリン線が先に全身に発達したのちに、それが退化していき

エクリン線が全身に発達します。

アポクリン線 →(進化)→ エクリン線

という流れです。

しかし、ワキの下に関しては

8~18歳の間に

エクリン線 → 混合線(アポエクリン線)

というように、いわば「先祖返り」的な進化を遂げます。

おもしろいですね!

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体勢による汗の出方


日本とアメリカの専門書でも”汗の出方に見解の違いがある”ように

体勢などのちょっとした違いによって

全身の汗の出方は変わってきます。

いくつか紹介していこうと思います(^^♪


■まっすぐ立ってる、座ってる時

一番日常的な「立つ」「座る」の体勢では、まっすぐ座っていれば

全身からの汗の出方は、ほぼ対照的となります。


■横になって寝転んだ時

横向きに寝転んだ状態では、左右で発汗の違いが大きくでます。

例えば右側を下に寝転んだ場合、

右側は汗をほとんどかかず、左側の汗が増えます。

つまり

正中線(身体の中心をとおる線)から上は発汗が多くなり、下は減ることになります。


下にした側は床に接していることで汗が蒸発しにくくなるため、

汗が蒸発しやすい上側で体温調節をしていくんですね。

この現象は「半側発汗」といい、

皮膚圧からの刺激によって起こる発汗反射です。


横向きで寝たときだけじゃなく、自分で片側の側胸部や手のひら、足の裏を抑えたり圧を加えた時でも、圧を加えた側の汗が減ります。

なるほど、局所的な”セルフ制汗”ができるわけですね!

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■仰向けの時

仰向けで寝転んだときは

上半身の汗は減り、下半身の汗は増えます。

この時も前述の「半側発汗」が起こっており、

仰向けの際は肩甲骨周辺に圧迫がいくため、上半身の汗は抑えられることになります。

下半身に関しては、臀部は筋肉や脂肪がつきやすく、圧迫が深部にまで届きにくいためにあまり汗は抑制されません。


■利き腕の汗

一般的に、利き腕のほうが汗はかきやすいとされています。

これは利き腕のほうがよく使うために活動筋が活発であり、それにより皮膚音があがりやすいためです。

そのため、両利きの人や、左右均等に使う運動選手などには大きな左右差は出にくいとされています。


■スポーツやってる人の場合

利き腕の話からもつながりますが、

運動選手は取り組む競技の特性によっても汗の出方が変わってきます。

・上半身を使う種目
  → 上半身に汗が多い

・下半身を使う種目
  → 上下肢に差はでない

よく使う部位など、活動筋で皮膚温が上がりやすい部位は汗腺の発汗能力も高いんでしょうね!

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■寝てる時

睡眠には深い眠りのノンレム睡眠と、浅い眠り(夢を見てる状態)のレム睡眠がありますが、

この眠りの深さによって汗の出方は変わってくるようです。


基本的には深い眠りのノンレム睡眠の時に汗が出て、

レム睡眠時には汗は減ります

ただし、これにも例外はあって

レム睡眠時に見る”夢”によって興奮すると汗がでるようです。

悪夢を見てしまって起きたら「めっちゃ汗出てる!」ということもありますよね(あまり経験はないですが)

ちなみにこの時の汗は「精神性発汗」と思われがちですが、

じつはこれも「温熱性発汗」です。


精神性発汗と温熱性発汗は発汗の機構が少し違っていて、お互いに干渉しあってもいますが

大きな違いは”汗の出る部位”になります。

精神性発汗は手のひらや足の裏に主に出ますが、

寝ているときの汗は100%温熱性発汗となりますので、

手のひら・足の裏には汗はかかないことになります。

寝ているときに手のひら・足の裏に汗をかいている人は寝てない!
嘘寝というわけですね!(笑)

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まとめ

汗の出方も色々ありますね!(^^♪

まとめますと

■圧迫がかかると汗は引きやすい(半側発汗・発汗反射)
■皮膚温の高い場所は汗腺の能力が高い場合が多い
■寝てる時は100%温熱性発汗。深い眠りで汗をかく

ということです!

何かに応用できるといいですね!(^^)

例えば、「芸者さんの帯は胸高」なイメージがありますが、

あれは上半身に圧迫を加えることで
「顔の汗を抑える」役割なのかも?

そういう視点で色々見てみると新たな発見がありそうです!(^^♪


最後まで御覧いただきありがとうございました!

何か参考にしていただけると嬉しいです(^^♪

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