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乗り越えられない試練はねーんだよ

僕は小学生の頃ソフトボールをやってたんだけど、めちゃ強くて6年の時は熊本県代表だった。でも僕はヘタだったので、8番レフトか9番ライトという人間の尊厳ギリギリだった。しかも親父からは俺がヘタだということでメンツを潰しやがってと言われるし、チームメイトのクソにも「おい!ヘタ!」とか言われてた。椅子でぶん殴ってやりたかったが、でもヘタなのは本当だから椅子で殴るのは違う気がしたのと、周囲から憐れみの視線を感じたりで、グッと堪えていたものの小学生ながらにズタズタだった。

中学生になった。野球やりたかったけど傷つくのヤだなと思って陸上部に入った。むちゃくちゃ練習したら、そこそこ速くなったのでフツーに過ごした。でも不摂生しすぎて心外膜炎になった。その時謎の心霊体験をして見えない世界を信じるようになった。
中三の夏、九州学院高校の合宿に参加したものの、推薦の話は来なかったので少しだけ暗い気持ちになった。

高校でも陸上部に入った。
めちゃくちゃ練習したので中学時代に全く敵わなかった人たちと互角に勝負できるようになって、陸上中心の3年間を過ごした。でもインターハイには行けなくて、ショックで学校に行かなくなってパチンコしてたら国際武道大学への推薦書もらえなかった。でも柴田くんの励ましのおかげで進学する気になって福岡大学を目指して猛勉強した。

はれて福岡大学の陸上部に入部した。
しかし僕は一般入試組だったので、つまり雑魚だったから年上のクソが僕のことをネチネチイビってきた。ここでも椅子を振りかぶって助走つけて殴りたかったが、それは部全体に迷惑をかけるやってはいけないことだったので、根性焼きされてもグッと我慢した。でもそれより、遊びでリレーやる時に、「えー井上と同じチームとか嫌やん、負けるやん」って言ってるクソがいて眩暈がするくらい頭にきた。同時に同じくらい傷付きもした。でも遅いのは事実なので怒るのは違うぞと自分に言い聞かせた。このクソはこの組織内で俺より偉いだけで、人間性で俺が劣っているわけではないんだと。

彼女がめちゃくちゃなイケメンとイチャコラしていた。気絶するかと思ったけど、僕より超絶イケメンなので、これは仕方ないと言い聞かせた。俺が足りてねーんだと。そして僕は狡いことに、それを理由にこっそり2回浮気した。

社会に出て、全然違うフィールドのスタートラインに立とうとしたので苦労した。ローソンでバイトしてたらアパートの上の階に住んでいた薬学部の女性に蔑まれた。これは仕方ない。お金なくて栄養失調になったけどなぜかタバコをたくさん吸って、マドンナを聴いて乗り切って、どうにか職についた。

しかしそこから数年はゴミのような扱いを何度も受けた。けど傷ついたりはしなかった。俺はコイツらより精神的に断然強えという自信があった。すげぇと思える人は皆謙虚で、僕をゴミ扱いしてくるのは全員ゴミだったので、僕は謙虚でいようと思いながら生きていた。

そして今がある。
お分かりだろうか、「いぇーーーーい!俺、最高!」という人生とは少し距離のある経験を積んできた。だから、僕は、実は暗い部分を持っている。だけど闇は幸運を引き寄せないので、隠している。
この1ヶ月で「俺最高」と「ありがとう」を2万5千回言うぞとか、それくらいポジティブだ。

何が言いたいかというと、これまでの全ての痛みも、もちろん嬉しかったことなんかも、全部、糧になっているということだ。他人を敬いながらも、謙虚に、「俺最高」で生きていきます。あと、自分がいろんな人に助けられたので、お返ししたいです。

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