ルトくん

物書きをしています。 どうぞよろしくお願いいたします。 マクドナルド、社労士事務所、葬…

ルトくん

物書きをしています。 どうぞよろしくお願いいたします。 マクドナルド、社労士事務所、葬儀社にて勤務経験あり。 (記事の内容にはフィクションが含まれています)

マガジン

  • ルトの書評

  • ルトとお葬式

    葬儀社社員時代のエピソード等を書いていきます。

  • ルトの気づき

    自分が到達した悟り(?)と共感した考え方など。

  • ルトと不思議体験

    実際に体験した理屈や科学ではどうしても説明できない出来事を紹介します。

最近の記事

【書評】『ヒトラーの大衆扇動術』(許成準:著)を読んだ感想

 先日「ヒトラーの大衆扇動術」という本を読み終えました。  今回はこれを読んで思ったこと、この本をどのように役立てたらいいのかなどを話していきます。 ヒトラーは悪人だが扇動者としては間違いなく天才 ヒトラーについては、ユダヤ人を迫害してホロコーストを行い、第二次世界大戦を引き起こした人物として昔から興味がありました。元々は画家を夢見る、どこにでもいるような青年が、なぜ歴史上最悪と言われる独裁者になったのか、不思議だったものです。(余談ですが個人的に歴史上最悪な独裁者は、ヒト

    • 人の死に関わる人が最低限持つべきもの

       先日、ビックリするような事件が起こった。  こちらである。  愛知県内の営業していない葬儀場で、腐敗した遺体が棺に入った状態で見つかった。しかも二体である。ハエも葬儀場内を飛び交っていたというのだから、遺体の腐敗具合がどのくらいまで進んでいたのか、あまり想像したくないものである。  当初は葬儀場の電話番号も繋がらず、誰が柩(注:遺体が入った棺はこちらの漢字を使用する。入っていない場合は棺)を置いていったのか、全く分からなかった。  僕はこの事件を知った時、かなりビックリ

      • 失敗した業務改革~お茶くみは誰の仕事なの?~

         今回は、ルトくんが仕事をしていた葬儀社において実際にありました、業務改善の失敗を取り上げていきます。  業務内容の改善は、会社にとって必要不可欠なことです。業務内容を改善することによって、仕事も進めやすくなり、経費削減や利益率の向上につながったり、お客さんへのサービス向上に繋がったりします。  必要な業務内容の改善は、どんどん行っていくべきだと僕も思います。  しかし、あくまでもそれが本当に「改善」になるのなら、です。  改善したつもりが、実際には煩わしさが増してしまい

        • ある葬儀で僕が行ったこと

           12月になると、色々とイベントが多くなるものである。  師走(しわす)とも呼ばれるこの時期は、何かと忙しくなる。仕事納めで注文や取引の締め切りが早くなるし、年末年始を無事に迎えるための準備も進んでいく。さらにクリスマスだってある。  年末年始が忙しくない人は、いないだろうと僕は思っている。  そして僕は、12月になるとある葬儀を思い出す。  僕が葬儀社社員として勤務していた頃。ちょうど12月に僕が担当して施行したある一家の葬儀だ。  亡くなったのは喪主さんの父親だった。

        【書評】『ヒトラーの大衆扇動術』(許成準:著)を読んだ感想

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        記事

          棺に入れる副葬品について

           昨日のことですが、次の記事を読みました。  火葬場で棺に入れられた副葬品を、火葬前に火葬場職員が無断で取り出していた、という内容の記事です。  棺に入れられた副葬品を無断で取り出すことは、礼を欠いた行為であることはいうまでもありません。それに対する葬祭業者の怒りもごもっともです。  僕も元葬儀社社員として、最初は「ひどいなぁ」と思っていました。  しかし、冷静になってみると、記事だけでは分からないことも浮かんできました。  上記の記事では分かりませんでしたが、次のよう

          棺に入れる副葬品について

          僕は「忘れ去られるべき人」になりたい

           僕は葬儀社で施行担当者として働いてきた。  施行担当者は、電話での葬儀依頼受付から搬送、遺族との打ち合わせ、通夜と葬儀の立ち合い、葬儀後の片づけ、費用の説明など多岐にわたる仕事をこなす。  遺族としては、葬儀を依頼した葬儀社の顔ともいえる存在であり、大切な人を亡くした悲しみに寄り添う存在でもある。  葬儀を無事に滞りなく終わらせるだけでも、遺族からは感謝される。  遺族や故人の気持ちを汲み取り「最後のありがとう」を伝えられるような葬儀を行い、遺族をサポートしたら、それは忘

          僕は「忘れ去られるべき人」になりたい

          「想い」は受け継がれていく

           諸君、僕は京都が好きだ。  1000年以上の長い間、日本の首都として機能し、文化の中心となった古都の京都。首都としての機能を東京に譲り、地方都市となった京都。歴史と文化の街として、観光都市になって毎年多くの人が訪れる美しい街、京都。  いわゆる「洛中」と呼ばれた場所や、観光地として名高い神社仏閣が多い京都市だけではない。  長岡京として一時的に首都機能が置かれた長岡京市や、宇治抹茶や源氏物語で有名な宇治市も、好きで訪れている。もちろんどちらにも、歴史のある神社仏閣は多い

          「想い」は受け継がれていく

          「愛情」や「憎しみ」などは取るに足りないもの

           タイトルは、柳広司氏の小説「ジョーカー・ゲーム」の作中で主要な登場人物である結城中佐の口から語られた言葉です。  結城中佐は作中で部下のスパイたちに、次の決まり事を遵守させます。 ・死ぬな ・殺すな ・とらわれるな  これらについて、なぜ重要なのかについても、結城中佐は作中にて語っています。 「殺人、及び自決は、スパイにとって最悪の選択肢だ」 「スパイの目的は、敵国の秘密情報を本国にもたらし、国際政治を有利に進めることだ」 「一方で死というやつは、個人にとっても、ま

          「愛情」や「憎しみ」などは取るに足りないもの

          もしも100年前に生まれていたら…

           誰しもが一度は「もしも100年前に生まれていたら?」というイフの世界を想像したことがあるのではないだろうか?  僕も、そんな想像をしたことがある。卒業文集に載っていた質問集の中にも、そんな質問があった覚えがある。そのときに、どんなことを書いたかまでは覚えていないけど。  このnoteを書いている今の2022年なら100年前は1922年。ちょうど大正11年だ。鬼滅の刃の時代になる。  最近になってふと「もしも100年前に生まれていたら…?」と考えたことがあった。ちょっと

          もしも100年前に生まれていたら…

          正義とは悪だ

          「正義の反対は、悪じゃない。また別の、もうひとつの正義だ」  ネット上にある、名言として有名なものです。  野原ひろしの名言とされていますが、実際には原作でもアニメでも映画でも、このような名言を言ったことはありません。  また、ドラえもんにも、次のような名言があります。 ©藤子プロ 「どっちも、自分が正しいと思ってるよ。戦争なんてそんなもんだよ。」  このように「正義とは何か?」という問いに対するひとつの答えとしましては「自分が正しいと思っていることが正義」と考え

          正義とは悪だ

          モテないことは、いいことだ

           以前、Twitterでこんなことを呟きました。  もちろんですが、こちらはネタツイのようなものです。普段からこんなカルト宗教染みたことを考えているわけではありません。  しかし、非モテの男性が「どうして自分はモテないんだろう?」「もう諦めたほうがいいかもしれない」と思ったときに、こう考えると少しだけ気持ちが楽になるのではないかと思います。  僕自身も、ずっとモテない人生を送ってきました。  彼女がいたことなんて、これまでに一度だってありません。  こう言いますと「いい

          モテないことは、いいことだ

          「期待しない」それだけで心は楽になる

           「執着を断つ」ことは、仏教においてとても重要視されています。  苦しみが生まれる元のひとつが「執着」にあると説かれているためです。  色々と経験してきた中でも、僕は「期待される」ことが苦手でした。  生きていく中では学校や会社に家庭と、様々なシーンがありますが、その中では部活でも勉強でも仕事でも「期待」を向けられます。  両親から「期待しているよ」と言われます。  親戚から「期待しているよ」と言われます。  友達から「期待しているよ」と言われます。  先輩から「期待して

          「期待しない」それだけで心は楽になる

          執着や欲望を断つことの大切さと難しさ

           僕の解釈で、仏教とは「生きていく中で辛いことも多いし、それは避けられない。だけど、こうすれば少しは生きていく上で楽になるよ」ということを伝えている宗教ではないかと思います。  僕は仏教系の大学に在籍して学んでいました。  学部学科によっては、僧侶の資格を取得できたり、卒業後の進路に「修行」があったりするような大学でした。講義の中にももちろん、仏教に関連したものもありました。  葬儀社の社員となって働くことがあったのも、そうした縁ではないかと今も思っています。  仏教では

          執着や欲望を断つことの大切さと難しさ

          信じたらその瞬間に自分は負けていた

           今回は、僕がしくじり先生となって、僕のしくじり経験をお話したいと思います。  これを読んでいただいた方は、是非僕のようにはならないでいただきたいなと思います。  なお、今回の記事は特に女性の方は気分を悪くするような内容となっております。そのことを了承した上でお読み下さい。無理な方は、遠慮なくブラウザを閉じるかバックして下さい。  もうすぐバレンタインデーですね。毎年毎年、この時期はクリスマスと同様に、多くのカップルが浮かれる時期ではないでしょうか?  突然ですが昨年に、僕

          信じたらその瞬間に自分は負けていた

          宿直について~元葬儀社社員が語る仕事の現実~

          『世の中は、どこでも24時間動いているんだなぁ』  ふとこの間、そんなことを考えてしまいました。  それを考えるきっかけになったのは、大晦日から元日の夜中にかけてです。初詣に向かう人たちの様子を、YouTubeで配信されているライブ映像を見ていましたら、世の中が24時間動いていることを実感できました。  ライブ映像を見て、先述したことを考えていましたら、ふと葬儀社に勤務していた時のことを思い出しました。  葬儀社の業務の中には「夜間宿直業務」というものがあります。  夜

          宿直について~元葬儀社社員が語る仕事の現実~

          葬式とお寿司の関係について

           葬儀では、お寿司の出番が意外と多い。  特に助六寿司に至っては、ほぼ定番といっても過言ではない。  実際に、葬儀の打ち合わせで料理関係を決める時、通夜振舞いは必ずと言っていいほどお寿司とオードブルの盛り合わせが定番メニューだった。コロナ渦以前は、そこにビールや清酒といったお酒、ウーロン茶やジュースを加えて飲み食いしていたものだった。  コロナ渦になってからは、通夜振舞いは原則として無くなり、助六のパックを持ち帰っていただくことがほとんどになった。お酒が売れなくなってしまっ

          葬式とお寿司の関係について