やるなら今のうちだよ

子どもに「◯◯しなさい」と言うと、「あとで」と返ってくる。

子どもに限らず大人でもそういう人はいるが、そういった人は、物事を先延ばしにすることが多い。

物事を先延ばしにすることが必ずしも悪いわけではなく、時と場合によっては、先延ばししたほうが正解だということもある。

ただ、私自身が今まで生きてきた経験で言うならば、先延ばししたほうが結果的に良かったのは、2割くらいである。

たいてい8割方は、先延ばしをせずに、できるときに取り掛かるほうが良い結果を生むのである。

特に、私は、2度も震災を経験したことによって、先延ばしをせずに物事に取り組む習慣が自然に身についた。

地震が起きる前にやっておけばよかったと、若いとき(阪神大震災のとき)は後悔したし、東日本大震災でも同じように悔やんだことはある。

だから、周りから「なんでそんなに、やることが早いの?」と聞かれるのだが、できることをさっさと片づけて何が悪いの?と逆に聞き返す。

念のために断っておくが、私はせっかちでもないし、何かに追われるように生き急いでいるわけでもない。

生き急いでいるといえば、余命宣告を受けた人の気持ちがよく似ているように思う。

もうあと何ヶ月も生きられないと分かったら、人は急に、やりたいことを死ぬまでにやり切ろうと焦る。

でも、現実には、ガンのために外出制限をされたり、歩くのでさえ難しくなったりする。

寝たきりの高齢者のように、ひとつひとつの動作に時間がかかり、やりたいことはたくさんあるのに、遅々として進まず、もどかしい思いをする。

そんな自分がイメージできる人は、やはりふだんからテキパキと行動しているものである。

昨年の暮れに部屋の片づけをしようと思いながら、年が明けてもズルズルとやらずに過ごしてきた人は、今、地震が起こったらどうなるか想像してみるとよいだろう。

この日にやろうと決めるからダメなのであり、毎日5分のスキマ時間にちょこちょこ片づけておく。

それだけでも気分は全然違ったものになるので、ウソだと思ってやってみるがよい。

コロナが、また流行りだしたようだ。

やり残しや後悔のないように、体が動けるうちに動いておこう。

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