1001日目からの健康論⑥

年を取って手すりにつかまらないと階段を上り下りできない状態になるのは、何才からだろうか。

歩くスピードも、信号の点滅や踏切の遮断機の棒が下りるまでの間に、間に合うくらいの速さを維持できるのは何才までだろうか。

私は、毎日そのことを考えながら歩いている。

「そんなこと普通は考えない」と一笑に付す人もいるが、そういう人に限って、「あのときもうちょっとちゃんと歩いておけばよかった」と後悔するものである。

また、私はマラソン大会に出ているから、70代のじいさんが自分より速いタイムでゴールするのも目の当たりにしている。

そういう姿を見るたびに、私は、あれぐらいの歳でも健脚であるためには、やはり日々のルーティンが物を言うのだと感じる。

歩く速さなど気にかけない人もいるが、オフィスフロアでの移動、日常の外出時の移動で早く歩ける人は、それだけ限られた時間内に多くのことをこなせるということを自覚している人は少ないだろう。

例えば、同じ目的で移動するときに、乗ろうと思っていたエレベーターや、電車やバスに間に合うかどうかで、間に合った人と間に合わなかった人では、次のエレベーターや電車・バスが来るまでの時間差が生まれる。

歩く速さが同じなら、その時間差だけで済むが、先に行った人が格段に歩くのが速ければ、それ以上の時間差が開く。

加えて、仕事の手さばきにも差が出れば、トータルでどれだけ遅れを取ることになるかは容易に想像できるだろう。

だからこそ、きびきびと行動し、健脚を維持することは大切であり、きびきびと行動すること自体が足を鍛えていることになる。

ちなみに、間に合わなければ走ればいいという考えは、なるべく持たないことである。走ることで、転倒したり人とぶつかったりするリスクが高まり、これで事故やケガでもしようものなら、取り戻せないほどの時間的損失を被ることになる。

健康を維持するためには、こういった無意識下にある日常の行動も、実は大きな土台となっているのである。

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