47都道府県を詠む(9)

昨日は、北海道の短歌を詠んだ。茨城県の大洗港から北海道の苫小牧港まで、1泊の船旅。

北海道は広いが、道東だけを回るなら、また苫小牧港に戻ってきたほうがスムーズに旅ができる。

なぜなら、苫小牧港からは、津軽海峡を通って日本海側に行く「新日本海フェリー」も出ているからだ。

なんと、このフェリーで、北陸まで旅ができるのである。というわけで、今日は、こちらの県へ。

【短歌】

さわやかに    気比の松原    風吹けば

あわらの湯あみ    蟹とたわむる

《解説》

気比(けひ)の松原は、日本三大松原のひとつであり、青松と白砂のコントラストが美しい。

実は、松尾芭蕉も「奥の細道」の旅の終盤で、大垣に至る前に歩いているのだ。

そして、あわら温泉と越前ガニは有名である。温泉と蟹づくしの料理は、北陸の冬にぴったりである。

最後の「蟹とたわむる」は、石川啄木の短歌でも使われていることに気づいただろうか?

【参考】

東海の    小島の磯の    白砂に

われ泣きぬれて    蟹とたわむる

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