るー

しあわせもさみしいも、大切にひとつひとつ文字に込めて。

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最近の記事

心の拠り所

あなたとは寒い寒い冬の日に出会った。 テレビの天気予報でも 今年1番の寒さであると報道されていて、 初めてのデートの日、会いに行くのを 躊躇ってしまうくらいの寒さだった。 今となってはそれも、 ふたりの笑い話になっている。 あの頃は特に、あなたと深い関係を 望むなんて思っていなかった。 それでも一緒にいる月日が増えていく度に 自然とあなたに寄りかかってしまう わたしがいた。 お酒を飲むことが好きなわたしたち。 赤ワインと日本酒を好むわたし。 ワインと大好きなパン

    • 居場所

      初めて「愛してる」と 告げた人がいる。 わたしたちはお別れをしてからも ズルズルと関係を続けてしまっていた。 彼はわたしの住む街には住んではいない。 ただ、仕事でこちらに来る時に わたしの家に泊まるようになっていた。 彼の私物が増えていくのが嬉しかった。 けれど、 いつまでこの生活を続けていくんだろう。と、 悩んでいた。 わたしたちは昔に終わったはずなのに。 それを、 今、お付き合いのあるあなたに話したことがある。 「そうか。じゃあ、一緒に片付けをしよう。」

      • 心地よい温度

        好きな人にはずっと触れていたい。 髪の毛から頬から指先まで。ぜんぶ。 形を覚えるように撫でて触れていたい。 それはきっと、惹かれている人同士なら お互いそう思うことは自然なこと。 でも、わたしは、 目の前に人の手が伸びてくるのがすごく怖い。 昔の経験からか、どうしても怖くて、 叩かれる!と思って身体を守ってしまう。 そんなこと話しても理解してもらえないから 誰にも話したことはなかった。 あまり気付かれることでも無いし。 でも、あなただけは違った。 キスをしよう

        • 両手いっぱいの優しさとふたりの秘密

          自分の抱えるものを 唯一話した人が、ひとりだけいる。 誰かに自分のことを話すのは苦手で 受け入れているつもりでいるけど どこか生きることに積極的になれない自分もいて きっと、それが話せない理由の ひとつでもあるんだろうなぁ。と、思う。 その人以外に、自分の話をする日がくるなんて 思ってもみなかった。 友人のおせっかいで ある男性を紹介された。 特にお互いに恋愛をしよう! という気はなかったものの、 友人の顔は潰せずなんとなく関係が始まった。 何度か顔を合わすけど楽し

        心の拠り所

          わたしのすきなもの

          いつもは愛だの恋だの言ってるけど たまにはわたしの好きなものを書いてみようかな。 眠れないから ほっこりしたやつ。 あのね、あのね。 パンが好きなの。 お米よりパン派。 朝は絶対に朝ごパンがいい。 そこは、絶対に譲れないの。 高校生から大学生の間もほぼ7年間?かな? パン屋さんでアルバイトしてたくらい。 それくらいになると、販売ではなくて 製造を手伝っていたから パンをこねこねして、くるくる丸めたり クリームを入れたり、お砂糖をまぶしたり。 なんでもやったなぁ。

          わたしのすきなもの

          luna2

          皆既月食を見終えて ふたりでベッドに包まって 冷え切った身体を 抱きしめ合って温め合った。 そして、 あなたの身体を見て驚愕してしまった。 細くなってしまった身体を見て 切なさが込み上げた。 痩せ方が異常だった。 骨張った身体に触れて泣きそうになってしまった。 どうして?あなたに何があったの? 震える声であなたに問いてしまう。 どうして、いったりきたりでしか 生きられないのだろうか。 病気だったら移して? あなたとふたり、あなたの病気なら 喜んで受け入れるのに

          luna

          わたしたちは、出会うべきして出会ったの。 遥か遠い遠い昔から 約束をしていたように 運命や奇跡や そんな言葉でも表せない もっともっと深いところで 約束をしていたような あなたが待っていてくれたから あなたがわたしを見つけてくれたから わたしたちは出会うことが出来た。 心が魂が求め合って細胞が叫んでる。 あなたとは 文字を交わすだけで分かち合えて 肌を触れ合うだけで溶け合える。 あなたが隣にいてくれれば 不安なんてなくて あなたをどうしようもなく愛している。

          果たせなかった約束を

          あなたは今まで出会った人の中で最愛の人。 あなたは世界中の誰よりも格好良くて わたしは世界中の誰よりもあなたを愛している。 目を瞑って胸に手を当てて あなたに愛してるを送って あなたからの愛してるを飲み込む。 涙を流しながら。 そんな風にしかどうして生きれないのだろう。 この夏、あなたが仕事で わたしの街に来てくれた。 わたしは嬉しくて嬉しくて 電話で話した約束事を叶えて欲しいと あなたに頼んだ。 たった一日のうちの数時間。 七夕の奇跡のようなそんな、願い事。

          果たせなかった約束を

          芍薬の思い出

          白い芍薬が綺麗に咲いた。 うっとりと眺める。 白の芍薬の花言葉は「幸せな結婚」 あなたが、わたしに初めて送ってくれた花。 花を見てあなたを思い出す。 部屋中があの頃の香りに包まれる。 目を瞑り、匂いを吸い込んで あなたとの思い出を振り返る。 子宮も卵巣もいらないの。 こんな、使えないものに 毎月毎月調子を狂わされるなら 取ってしまいたい。 そう言うと、大抵 そんなこと言ってはいけないよ。 そんな言葉が返ってくる。 わかってる。 わかってるわよそんなこと。

          芍薬の思い出

          欲望と香り

          あなたと文字を交わすと あなたの声で文字が脳内で変換されて 身体が支配され始めるのが分かる。 声を聞くと あなたに満たされて 身体が言うことを効かなくなる。 目を合わせると あなたが身体の中に侵入してきて 身動きがとれなくなる。 ぞくぞく、ぞくぞく。 洗脳されて、支配されて 身体も心もあなただけのものになる。 あなたに向けて開き始める。 そんな、イメージ。 あなたに教えてもらった香水屋さん。 強い香りが本当に苦手で 香水は基本付けないわたし。 でも、あなたの香

          欲望と香り

          オレンジのリップ

          モノの支配から解放されたい。 わたしを突き刺すタンザナイトのピアス。 わたしを離さないあなたの香りのハンカチ。 わたしを守る月の写真。 ようやく、少しづつだけど ピアスを外してみようかな...。 そんな風に考えていたのに。 仕事でトラブルがあって 思うように仕事が出来なくなって 悩んで悔しくて悲しくて 忙しい時期に いつもと違う業務を こなさなければならない自分が 戦力外に思えて 仕事から逃げてしまいたい。と そんな風に初めて、思った。 度重なるように 身体の不調も始

          オレンジのリップ

          春の月

          春が好き。 暖かくてぽかぽかして たくさんの花が咲いて 外が街が冬を越えて明るくなる。 太陽の光がきらきらと心地よく反射して 心まで弾み出す。 わたしが産まれた季節。 とても、とても大切な季節。 誕生日を迎える前日 あなたから連絡が来る恐怖と あなたから連絡の来ない恐怖に 初めて怯えて過ごした。 日付の変わる瞬間なんて 意識したくなくて 無理やり飲み込んではいけない お酒を体内に入れ込んで 眠りについてあなたから逃げようと思った。 うとうとと睡魔に襲われて このま

          春の月

          イー。

          イー。 ってしてみて? 無意識でも、口角が上がるの、わかる? いー。 ではないの。 カタカナの イー。 の発音が大切なの。 ひらがなよりカタカナの方が 口角が上がるの。 ね。自然と笑顔に近い顔になると思わない? 表情筋がゆるんで 柔らかい顔になるの。 これは、あなたに教えてもらったこと。 みんな、鏡の前で イー。 ってすればいいのにね。 って話をしてた。 ひらがなよりカタカナの方がいいね。 ってわたしが返したら そのことに気付くなんて 素敵で惚れ直すよ。

          イー。

          ブレーキ

          少しだけ悲しいことがあった。 身体の体調を崩す時期に向けて わたしは大好きなコーヒーが飲めなくなる。 不思議と受け付けなくなってしまうのだ。 コーヒーが飲めなくなると わたしは自分の体調の変化に気付き始めるから あったかくて甘い紅茶に切り替える。 そんな風に自分の体調と 向き合って上手く生きているつもりだった。 でも、今回は違った。 飲みやすい紅茶さえ受け付けなくなって 何度口を付けても 渋味も甘味も少しの酸味も 舌を喉をぴりぴりさせる。 マグカップに入った紅茶

          ブレーキ

          甘い名前

          寝不足なのに あなたを自然に想って起きた。 これは、昨夜 あなたの声が聞けたから。 何時間も何時間も 明け方まで愛を伝え合えた。 わたしが弱った時 あなたはわたしからまた逃げた。 あぁ。またか。 がっかりはしたけど 特に気にはならなかった。 いつも通り生活を繰り返していた。 ただ、昨日は違った。 noteの自分の記事を過去を 読み直してしまったのだ。 あなたに愛されていた時間を あなたを愛していた時間を あなたと笑い合っていた時間を あなたと狂い合っていた時間

          甘い名前

          青の石

          いつもと変わらない日常を繰り返す。 朝目覚ましより早く起きて ぐーっと身体を伸ばして 起き上がったらお湯を沸かす。 一日の初めにトイレ掃除をして 白湯を飲む。 朝ごはんを作って お昼ごはんのお弁当を詰めて コーヒーを飲んで ゆったりと朝を少し楽しむ。 化粧をして髪の毛をセットして その日の気分で洋服を選んで うーん。これじゃない。あれ、なんか違う。 そんなことを時計とにらめっこしながら バサバサと洋服たちが散らばって行く。 よし!かわいい! 決まったら、服に合わせ

          青の石