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【読書ノート】『湿りの海』(『夜に星を放つ』より)

『湿りの海』(『夜に星を放つ』より)
窪美澄著


元妻・希里子は僕に愛想をつかし、アメリカ人と一緒になって、娘・希穂を連れてアリゾナに移住してしまった。そんな中、後輩が合コンを企画してくれて、出逢うべき女性と出逢ったはずなのに、隣に越してきた元妻を彷彿させるシングルマザーの船場さんに惹かれてしまう。

①絵画『湿りの海』(La Mer humide)が示すことは?

1.広大な宇宙の中では、人間というものが、ちっぽけな存在であること。

2.止まっているように見えても、時間は常に進んでいるということ。

3.人に求められていることは挑戦を続けること。

②オルフェウスの神話
ギリシャ神話における音楽の神オルフェウスに関する物語。オルフェウスは蛇に噛まれて死んでしまった妻エウリディケーを取り戻そうと立ち上がり、許可が、おりるのだけど、神から提示された約束を守れず、後ろを振り返ってしまい全てを失う。という物語。

物語の主題は何か?
ひとは、過去を引きずってしまい、なかなか前にも後ろにも進むことが出来なくなってしまう。
過去を振り返らずに決意を固めて突き進むことが出来た人には、新しい世界が始まるということなのだと理解した。

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