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仕事に対するキャリア観

 鹿児島県で病院事務長をしながらキャリア形成支援の個人事業を行っている鶴喰(つるばみ)です。

キャリアコンサルタントとしても活動するなかで、多くの相談を頂きます。
その中でも多い内容の一つが「職場の待遇」に関することです。

「私は周りと異なる業務をしており、こんなに頑張っているのに給与が低い」

転職時の相談、職場環境の相談等の際によく相談者から発せられる言葉です。
確かに"今の職場の中"では頑張っているのだと思います。でも"他の職場"ではどうでしょうか。
このような事を質問すると、相談者の多くは
「他の職場のことなど、分かりません」と答えます。

ここでの質問の意図は、他の職場との仕事量や待遇面の比較を単に促している訳ではありません。

どのような意図を持って仕事に取り組んでいるかの「キャリア観」を見ています。

また時にこのような問いも行います。
「それほど頑張っているのなら、いくら給与を貰えることができれば満足ですか?」と。

すると相談者の多くは
「だいたい5万から10万円くらいですかね…」と回答します。

 ここでのキャリア観の問題は、努力に見合った対価(給与)が欲しいにも関わらず、本人が仕事内容の価値を理解できていないことです。
また、周りと異なる業務を行ってはいるが、それが組織へどれ程の価値を創出できているか等も理解していないことです。

 にも関わらず、「給与が低い」という発言は辻褄が合っていないように見てとれます。

 この原因の多くが、「私は◯○の業務を行なっている為、組織へ◯◯の価値提供をしています」という一定の主観は足りているのですが、「他企業や他組織の客観視が足りていないこと」「仕事の定義」に問題があります。

「私は◯◯の業務を行なっている為、組織へ〇〇の価値提供をしています。また他企業でも同様にこの業務は◯◯の価値があります」と客観的事実に伴う情報はとても大切です。

そしてこの客観的な情報を得る為には、視野を広く持ち外部での学びがとても大切になります。

改めて周りの身近な人を想像してみて下さい。

「私はこんなに頑張っているのに、給与が低い」と発言をしている人材は外部で広く学んでいるでしょうか。
 多くの場合、そのような発言をしている人材は外部で学んではいません。今の目の前の見える世界のみで現実を解釈している場合がほとんどです。

 また、そもそも「仕事を何の為に行なっているのか」の認識の違いにおいても、キャリア観を判断することも可能です。

前述してきた相談者の仕事のキャリア観は「仕事=お金を稼ぐこと」が大前提にあります。

 一方で、周りとの比較による業務量の違いや給与の違いを発言しない人材のキャリア観は「仕事=人の役に立つこと」という認識の方が多い傾向にあります。
勿論、働いた分の対価は重要ですが、脳の領域すべてが「仕事=お金を稼ぐ」になってはいません。

仕事に対する定義の違いは、将来の組織での在り方やキャリアの成長度合いにまで大きな違いをもたらします。
「仕事=お金」と定義していると「お金を貰えるなら働く」という人材に育ち、「仕事=人の役に立つこと」と定義していると「働いた結果でお金をもらう」という人材になります。
このキャリア観の差は本当に大きいです。

 今一度、お金の為に働くという認識を一旦脇に置き、
「自分は何の為に仕事をしているのか」「自分の能力を社会へ還元する為にはどのような仕事があるのか」を考えてみましょう。

 
キャリアとはその人自身の「人生そのもの」
効率や成果ばかりに囚われると結果ばかりを追い求めてしまい、
やがて「お金」にも囚われてしまいます。
勿論、結果も大切ですが、それよりも「自身の成長」が何より大切です。

 より良いキャリア観を育む為には、成果や結果などの達成率よりも
自身の成長率に焦点を当て、過程までも楽しむ意識が大切です。


 最後に、私の好きな言葉を伝えたいと思います。

仕事で輝いている人は
「夢や目標」を持っている人。

仕事でくすんでいる人は
「疑念」を持っている人。

仕事に誠実に取り組む人は
「実力」を身に付ける人。

仕事に不誠実に取り組む人は
「卑劣さ」を身に付ける人。


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