徒然草とともに 3章 ㉔
88段にはなかなかユニークな人物が紹介されている。
ある者(名前不詳)が小野道風が書写した和漢朗詠集だといって持っていた。しかしある人(名前不詳)が「お持ちのご本の伝来は、いいかげんなものではございますまいが、四条大納言が選ばれたものを小野道風が書いたというのは、時代が合わないのが、不審であります」と言ったと「そうだからこそ、世には稀な品なんです」と言ってますます秘蔵した、という。ここで持ち主は、ある者、疑問を発言した人物はある人、もしかして兼好さんかもしれない。現代でも