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rjm怪奇数奇譚

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怪奇数奇譚を集めました。
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#短編小説

怪奇数奇譚(其の玖)ーお月見日和ー

怪奇数奇譚(其の玖)ーお月見日和ー

穏やかでよく晴れた夜の日、僕が望遠鏡を覗くと月が二つあった。

実際に見ると一つしかないはずなのに、望遠鏡の中では寄り添うように二つの黄色い月が並んでいた。

月にはちゃんとウサギもいて、杵と臼で餅をぺったんぺったんとついていた。

できあがった餅は、またうさぎがコロコロと手のひらで転がし一口ほどの餅を作った。

それを大きなお皿に乗せて、なんと月でお月見をしていた。

お互いの月を眺めながら、あ

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怪奇数奇譚(其の捌)ー人形人間ー

怪奇数奇譚(其の捌)ー人形人間ー

人間は大抵、生まれてすぐに名前をつけて貰う。
その名前を好む、好まざるに関係なく、当たり前のように生涯、何処へ行くにも持ち歩いて、初めからその名前が当たり前であるように振る舞い続ける。

話は横道に逸れるが、子供の頃、誰もが一度は手にしたことがある人形、これを手にした日、この人形につけられた名前を何の躊躇もなく口ずさむ。

名前ってなんだろうか?
人間は、自分を何かの枠に嵌められたり、決めつけられ

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怪奇数奇譚(其の漆)ー夜にやってくる友だちー

怪奇数奇譚(其の漆)ー夜にやってくる友だちー

僕がお布団に入ると、友だちがやってくる。
「ねえねえ、もう寝るの?一緒に遊ぼうよ」
僕の友だちは、いつもそう話しかけてくる。
「イヤだよ。もう寝る時間なんだから」
僕はお布団を掴み顔まで覆い隠した。友だちはとてもしつこく遊びに誘ってくることを知っていたから。
「何して遊ぶ?ゲームする?トランプでもいいよ。それとも…夜だから静かに遊べる かくれんぼにしようか?」
僕は首を横に振って壁際を向いて目をつ

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怪奇数奇譚(其の陸)ー月に届かないー

怪奇数奇譚(其の陸)ー月に届かないー

夜、決まって月を眺める。
街灯の少ない僕の街は、星の降る街と言われている程、夜には満天の星が見える。そして、大きな月が空高く昇るのだ。
僕は生まれた時からここに住んでいるから、これが普通のことだと思っていた。でも、ここから離れている都会は街灯も人も多く、夜に空を見上げてもここまで多くの星が見えないそうだ。月もここより小さく、月明かりも薄いらしい。

先日ニュースになっていた変わった満月の日も、僕は

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