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rjm怪奇数奇譚

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怪奇数奇譚を集めました。
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2023年5月の記事一覧

怪奇数奇譚(其の捌)ー人形人間ー

怪奇数奇譚(其の捌)ー人形人間ー

人間は大抵、生まれてすぐに名前をつけて貰う。
その名前を好む、好まざるに関係なく、当たり前のように生涯、何処へ行くにも持ち歩いて、初めからその名前が当たり前であるように振る舞い続ける。

話は横道に逸れるが、子供の頃、誰もが一度は手にしたことがある人形、これを手にした日、この人形につけられた名前を何の躊躇もなく口ずさむ。

名前ってなんだろうか?
人間は、自分を何かの枠に嵌められたり、決めつけられ

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怪奇数奇譚(其の漆)ー夜にやってくる友だちー

怪奇数奇譚(其の漆)ー夜にやってくる友だちー

僕がお布団に入ると、友だちがやってくる。
「ねえねえ、もう寝るの?一緒に遊ぼうよ」
僕の友だちは、いつもそう話しかけてくる。
「イヤだよ。もう寝る時間なんだから」
僕はお布団を掴み顔まで覆い隠した。友だちはとてもしつこく遊びに誘ってくることを知っていたから。
「何して遊ぶ?ゲームする?トランプでもいいよ。それとも…夜だから静かに遊べる かくれんぼにしようか?」
僕は首を横に振って壁際を向いて目をつ

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怪奇数奇譚(其の陸)ー月に届かないー

怪奇数奇譚(其の陸)ー月に届かないー

夜、決まって月を眺める。
街灯の少ない僕の街は、星の降る街と言われている程、夜には満天の星が見える。そして、大きな月が空高く昇るのだ。
僕は生まれた時からここに住んでいるから、これが普通のことだと思っていた。でも、ここから離れている都会は街灯も人も多く、夜に空を見上げてもここまで多くの星が見えないそうだ。月もここより小さく、月明かりも薄いらしい。

先日ニュースになっていた変わった満月の日も、僕は

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怪奇数奇譚(其の伍)ー回る世界ー

怪奇数奇譚(其の伍)ー回る世界ー

世界が回る

僕も回る 回ってみる

さらに回る 世界が回る

あー

このまま回れば自転は僕を中心に回るかもしれない

夏の暑さが遠のき 冬が来るかもしれない

でもそろそろ気持ち悪い

反対に回ったら治るだろうか

春になった

桜 チューリップ 名前の知らない草花

モンシロチョウがひらひらと飛び 暖かな日差しが頬に当たる

夏をやり直すとは 如何様な

ああミステリー

怪奇数奇譚(其の肆)ー僕と天気決定士ー

怪奇数奇譚(其の肆)ー僕と天気決定士ー

明日は、雨になるだろうな。

開けた窓から流れる湿っぽい空気を感じながら、僕は夜空を眺めた。

ぼんやりと星が見えるが、雲が空を隠している。

夜空から、一本の糸が垂れてきた。
よく見ると白い物がぶら下がっている。

紙コップだ。

僕は背伸びして、それを手に取った。

「もしもし、聞こえますか?」

紙コップを耳に当ててみた。

「はい、聞こえます。こちらは空の天気決定士です。」

「天気決定士

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