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New Normal時代のサービス開発 〜ブランドや信頼のない「個」が時代を切り拓くには〜WAN University #10

前回は、他者(社)と協力し、
より社会的ニーズにあった商品を開発する

「オープンイノベーション」
について学びました。

今回はそのプロダクトの一つ上の次元にある
「サービス」の開発について学びます。

▶︎今回学ぶマーケティング用語
:「LTV(ライフ・タイム・バリュー)」

最近サブスクという言葉もよく耳にしますが、
月々の単価が少なくとも、
長年愛用してもらうことで、
結果的にそれなりの額になる

ということが想定されれば、
その客に対しての広告に少々お金をかけても
良いということになります。

生協というのも元々、
場所の特権を使ったサービスを
行ってきました。

しかし、そんな生協に台頭しているのが
ネットショップ。

ネットを使うと、
離れていても、規模が小さくても、
リーチが可能。
企業と生活者の環境をネットが繋いだからこそ
この台頭は起こり得ているのです。

▶︎「サービス開発」とは?

そうなったとき、
選ばれるサービスとはなんでしょう?

例えば、博報堂の流儀でも紹介されている
自動車メーカーをみてみましょう。

自動車メーカーは基本的に、
車を販売して終わりではありません。

購入後は、ディーラー経由で
「サービス」を提供しています。

車を販売した後、
より快適にプロダクトである車を利用してもらうため、
様々なサポートを行うということです。

このサポート、サービスによって、
「購入」体験だけでなく、
「利用」という体験への満足度が高まります。

つまり継続的な価値提供を行えるということです。

このことによって、
次に購入する際も同じメーカーから買おう!
という「リピート意向」を引き出すことができます。

▶︎サービス開発の好例

サービス戦略の例として上げられるのが、
ディズニーランドやUSJ。

現在、新型コロナウイルスの影響で、
観光業は非常に厳しい状況にあります。

コロナの波が訪れる前から言われていたことではありますが、
ものやことではなく、
「人」への注目が高まる中、
これから生き残っていくには、
物見遊山的なツアーではなく
「あの人に会いたい」という動機を持ってもらうような
戦略が不可欠です。

ディズニーランドやUSJは、
「夢の国」としての体験に魅力を感じることもあります。

しかし、さらに技術開発が進めば、
行かなくとも楽しめるエンターテイメントが
当たり前になるでしょう。

でも、なぜだか、
ディズニーランドやUSJには行きたいですよね?

なぜでしょうか?

それは、
ディズニーランドやUSJには「会いたい人」がいる
からです。

自動車メーカーが
アフターケアをしっかりするということについて触れましたが、

同様に、ディズニーランドやUSJも、
アトラクションや食べ物ではなく、
アトラクションからアトラクションへの移動や、
食事の際に接する「人」とのコミュニケーション
があってこそ、ファンからの愛を集めることができるのです。

これが、「サービス」。
長年愛されるブランド作りに「サービス」は不可欠、
ということでしょう。

▶︎デジタルが、低コストでのサービスの質の向上を可能に。

「リピート意向」を引き出すことこそ、
LTV(ライフ・タイム・バリュー)つまり、
一生の間にとる取引の総量の拡大に繋がる、
ということがわかりました。

冒頭にもご紹介しましたが、
ネットが当たり前になった今、

ネットを使うと、
離れていても、規模が小さくても、
リーチが可能。

なんです。

ネットのおかげで、
これまで膨大な人件費を要していた、
サービス提供が、少ない人手で
つまり低コストで行えるようになりました。

こうなったら、
デジタルの力を借りて
購入後のサービスを手厚くし、
LTVを拡大させない手はない
ですよね! 

だからこそ、今回のテーマ
サービス開発が重要になるのです。

▶サービス開発で、マーケティングにも変化が。

プロダクトから、
サービスを中心に添えることになると、
必要なマーケティングも大きく変わってきます

例えば、博報堂の流儀でも紹介されている
スポーツメーカーの場合。

ランニングスニーカーを買った人は、
もちろん、ランニングがしたいから買いますね。

そんなお客様に、
続けて自分たちの商品を選んでもらうには?
スニーカー以外の商品も買ってもらうには?

そう、
ランニングを快適に楽しく続けてもらうことで、
次のシューズや、
その他のランニンググッズの購入に繋がります。

このように、「〇〇との快適ライフ体験」をしてもらえる仕組みを作ることで、リピート意向を引き出せるのです。

博報堂の流儀のことばを借りれば、

スポーツ用品メーカーは
「スポーツ・ライフ・サポート・メーカー」へと一回り大きなブランドパーパスを設定できるようになります。

こうなったとき、
それまでと同じように
「スニーカーを売るためのマーケティング」
をしていては、情報が足りませんよね。

新たな生活者の情報が必要になってきます。

でも、サービスを提供することで、
より多くの情報を集めることができます。

例えば、ランニングアプリを開発したとすれば、
いつどこでどんな人がどのくらいランニングしたか?そんな情報が得られるわけです。

こうして、
サービス自体を商品化することで、
お客様をより一層理解できるようになります。

お客様の状況を把握しやすく、
さらに、それをサポートできる体制が整っている。
もしそうなったとしたら、
非常にタイムリーな価値提供ができるようになる
ことがイメージができますね。

そして、それらの情報に独自性をもたせることで、独自性あるサービスを作ることができるのです。

▶︎大企業のようなブランドを持っていない小規模な企業や、個人でもできるのか?

私の所属しこの勉強会を運営しているWANも、
学生が主体で活動するNPOです。

そう、ご察しの通り、
そのブランド力は大企業のようにはありません。
そんな私たちでも、
社会への価値提供はできるのでしょうか?

そんな質問が参加している学生から出てきました。
以下は、森戸氏の回答の抜粋・要約です。

残念ながら、
高齢化の進む現代日本において、
ものづくりの将来は怪しい。

これからは、
新興国の工場や企業と手を組んだ
ものづくりが加速すると言われている。
つまりそれだけ、
サービス重視の社会になるということ。

だからこそ、

デジタルという、
低コストで質の高いサービスを提供できるツールを、誰よりもはやく使いこなしていくことが大切。

▶最後に:
NewNormalを生き抜く"個"となるには?

新しいことへの抵抗が少なく、
フットワーク軽く動ける若さを利用して、
デジタルを使いこなす。

そして、 
もう一つ忘れてはならないのは、 
企業や社会人の信頼を利用する
ということ。

言い方によっては
誤解を読んでしまいかねないので、
きちんとご説明すると、、、

学生の「自分の弱み」とは
信頼や経験のなさですよね。

だから、
いくら素敵なアイデアがあったとしても、
学生だけでやっているとなかなか進まない。
もしくは、
進んだとしても壁があることがほとんどです。

森戸氏は、
「使えるものはどんどん利用してほしい。」
とおっしゃっていました。

もちろん、
リスペクトなしにはあってはなりません。

しかし、
対等で互いにメリットある関係性を築いた上で、
互いの立場の強みを活かしていく。

これは、
前回のオープンイノベーションでご紹介した、
社内外の「ハッキング力」と同じことです。

これからは「個の時代」だとも耳にしますが、
個が重視される時代だからこそ、
それぞれが他者と連携し共創する
という気持ちを持つことが、
非常に大切になってくるのではないでしょうか。

▶WAN Universityに興味のある学生募集!

今後もWAN Universityの勉強会は、
定期的に開催予定です。

Zoomでのレクチャーやイベントに参加したいという方は、
以下からお問い合わせください!

https://peraichi.com/landing_pages/view/wanuni?fbclid=IwAR2vxADI4BSvs7rIheVTrmIt15QAeI9od_2swuxMo-JiPzlvT7jzP1tuVhI


今回の講義も、
「新しいマーケティング」を就活に置き換えて考えるには?
というテーマでした。
「新しいマーケティング」については、以下からご覧ください!



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