見出し画像

彼氏がいるのに”性病”になったことがある。だからって浮気をしてたわけじゃない

「彼氏がいるのに、私は性病になった。」

私にも大好きな彼氏がいた。結構長い間付き合っていた。

もともとホルモンの影響であまり体調が良くないことが多い私。産婦人科に定期的に通ってた。ホルモンの影響もありおりものの変動も多く、定期的に性病の検査を受けていた。今回も何も心配はしていなかった。

結果は「陽性」。

驚きを隠せなかった。

だって、私は、彼氏以外とはセックスしていない。でも、私は性病になった。私は淫乱な女じゃない。ビッチじゃない。彼氏になんていえばいんだろう。

「クラミジアが陽性です」今回もホルモンバランスが崩れているだけだと思ってた

画像1

ある日おりものがひどくなった。
デリケートゾーンがかゆくなった。

生理の前後一週間はおりものがでる。私は、女性の中でも体調の関係でホルモンにすぐ影響がでる。おりものの変動が多い。

「今回もおりものがいつもより少し多いかな。体調悪いのかな?」って感じだった。

もともと、PMSを抱えてた私にとってはホルモンバランスの崩れかなと思う程度の感じで普段とほとんど変わらない。そう思ってた。

19歳の時に受けた子宮がん検査で、膣に細胞の変化がみられるが特に心配することはないという診断を受けたことがある私にとっては、おりものや膣の変化に対して人よりもすごく敏感な方。

だから、デリケートゾーンは、専用の石鹸を使ったり、蒸れないように汗をかいた時には頻繁にショーツを履き替えたり、清潔を保つように意識をしている方だった。

産婦人科の定期診断。

「おりものがいつもより多い」と先生に相談したら一応性病検査をしてみようということになった。

その時、私は、正直、心の底で性病という病気は一生かかることのない自分には疎遠な病気だと思ってた。

だから安心して受けた。それでも少しだけ不安があった。だからドキドキで検査結果のメールをみた。

「クラミジアが陽性です。」

 え?ようせい?

私は陽性と陰性の意味を間違えて覚えているのかと思って、ネットで陽性の意味を検索した。自分が性病だということだった。

普通に信じたくなくて一旦携帯を閉じた。夢かもしれないと思ってコーヒーを一杯飲んだ。そしてもう一度携帯で検査結果を見る。


「治療の必要がありますのでご受診ください。」

検査結果のメールを読み進んでいくと、なるべく早めに病院に行かなくちゃいけないということだった。



私が”性病”だったなんて彼氏にすぐ言えない。友達にも相談できるわけない

画像2

「○○ちゃん、彼氏いるのに性病になったって。」
「やば~。ビッチじゃん」

友達とのご飯の時、性病になった人をつよい偏見を持ったうえで会話したことがある。

その性病を持っている当事者に自分もなってしまった。その事実に対してのショックの大きさはとてつもない大きさだった。

そして一番心配なのは私には彼氏がいるってこと。特定な人がいるってこと。浮気していないのに。

私には彼氏がいるのに性病になった。

いままで性病になった人に強く偏見を持っていた私。そして性病になった友人のことをうわさしていた自分だからこそ、友達に性病になったなんて相談できない。

「やりマン」とか「下品な女」なんて思われたくない。それに私には彼氏がいる。最低の女だと思われるんだろうと思うと怖くて話せない。

かといって、「性病になったから病院に行かなきゃいけない。」なんて親には絶対相談できない。

とりあえず性病になった私が言ることが恥ずかしくてしょうがなかった。不安に駆られた私はネットで調べまくる。

調べれば調べるほど、不安になるような情報ばかりが頭の中をよぎる。

「不妊や流産しやすい可能性が格段に上がる。」
「早急にカップルで病院に行った方がいい。」
「病気になったことを人に伝えることは人間としての義務である。」

私だけじゃない問題だ。私が病院に行って治療したからってそれで直ればいいという問題なんかじゃない・・・・


彼氏にちゃんと相談しないといけない。それは義務だ。そう自覚はしているものの今の彼氏に簡単にこの一言が言えない。

「性病だったの。だから病院に行ってほしい。」


性病になったのは、浮気したからじゃない。もともと自分自身が病気を持っていたのかもしれない

画像3

「性病だったの。病院に一緒に行ってほしい。」

この言葉を自分の彼氏に言うのがどんだけ勇気のいる事か。

浮気したの?ビッチなの?って思われるかもしれない。
これで彼氏に怒られたくない。嫌われたくない。
これが原因で別れるくらいなら秘密にしておきたい。
でも、彼氏が病気で将来不妊になってほしくはない。
伝えるとしてもどうやって伝えたら誤解のないように伝わるか分からない。

性病になったことを彼氏にきちんと伝えるか。相当迷った。
「内心は面倒なことを隠しておきたい。」そういう思いの方が強かった。

いつもはおりものの変化などの体調の変化を細かくを彼氏に伝えていた関係だったからこそ彼氏に話してくれた。

「性病だったの。ごめんね」

彼氏はそっと抱きしめてくれた。一つも私のことを責めなかった。「詳細はよくわからないけど病気なのはしょうがないことだよ。」と言ってくれた。あの時の彼氏にはとても感謝してる。

それから一緒に病院に行って治療を始めた。不安な表情の私に先生はおしえてくれた。

「クラミジアの病原体は感染力が強いですが、感染していても、無症状または症状が出ても軽度なことが多いため、知らず知らずのうちに感染源になってしまうことがあるんです。

浮気が原因で性病になったわけじゃないこともあるんですよ。

昔の彼氏との性行為で感染し、自覚症状のないままクラミジアなどの性病を持っていたということもあるんです。」と。

安心した。自分の過去を探しても付き合っている彼とは浮気をしていないのに。と思っていた私にはその言葉が安堵につながった。

「それに、彼しか私かどちらが先に感染したかどうかというのはクリニックでは分からない。だから原因を探しようがないのだ。だからなったものはしょうがないと受け止め、治療するしかないんですよ。」

先生は私の不安を消し去るように、優しく話かけてくれた。そして私たちは治療に専念した。


「恋人に性病予防のため毎回コンドームを使ってほしい」ってなかなか言えないのは、悪いことじゃない

画像4

性病は本当に身近な病気。風邪みたいな感覚でなってる人はいる。

20代では6人に1人ぐらい感染する普通の病気。10代では3人に1人は感染してしまう。性の性感染症の中で最も多い病気。(引用元

クラミジアは薬で簡単に治るでしょと軽くみられる病気だけど。母子感染してしまう感染力の強い病気であり、いろんな病気をひきおこしてしまう病原体。

だからって私はセックスを否定したいわけじゃない。逆に、セックスをすることは人間にとって普通の営みであり肯定的に捉えてる。

性の衝動は人間の本能で、生命の本質ですからセックスしたいのはしょうがない。でも、セックスをすれば性病のリスクを負ってしまうのは当たり前。

だから感染リスクを下げるために避妊具は本当に大事だと思う。

でも、コンドームを使うことはとても大切ってわかってる。でも好きな相手とのセックスにおいてしたくない時だってある。

それに一般的にコンドームを使うことはある程度当たり前にはなっているけど、それは建前の上での言動だったりする人もいる。

正直、私は「恋人に性病予防のためコンドームを使ってほしい」とはなかなか言いにくい。

だからこそ、性病に対しての理解をしっかりしておかなければいけない。


そして、以前の私のように性病になった人を偏見の目で見ないでほしい。

コンドームをつけても感染しないとは言い切れないし、不特定多数の人としていなくても、浮気をしていなくても性病になる可能性は大いにある。

私の場合は受け入れてくれる彼氏がきちんといたこと。すぐ病院にいける環境があったこと。検査をする機会がたまたまあったことがあって不妊にはならなかった。治療したおかげで今は健康である。

でも、もし私が中高生のだったときに性病になったと思ってしまったら。結婚しているのに性病になってしまったらと考えると、パートナーに相談をすぐ出来るかは分からない。発見から治療までこんなにスムーズにいかなかったと思う。私以上に不安な人はたくさんいる。

だからこそ、社会全体のの協力や理解が大事だと思う。日本は圧倒的に性教育が遅れている国であり、過去の私のような性病に偏見を持っているめちゃいる。

みんなにもう少しだけ性へのきちんとした理解と興味をもってほしい。


P.S.
最後まで読んでくれてありがとうございました。感情で書いてしまった部分が多いのですが、私のような人はすくなくてもいるのではないのでしょうか。そんな人のことをいろんな人にもっと知ってほしい。そんな思いで書きました。この記事を読んだ人に少しでも救われる人がいますように。読んだ感想をコメントで聞けると嬉しいです。

#エッセイ #コラム #日記 #自分 #わたし #好きになりたい #身体 #ありのまま #女子大生 #大学生 #性病 #クラミジア #セックス #恋人 #彼氏 #彼女 #病気 #性教育 #知識 #性感染症 #コンドーム

もしよければ、この記事にも目を通していただければ嬉しいです。
よろしくお願いいたします。


この記事が参加している募集

サポートしていただいたお金は、今後の生活費や活動費として大事に使わせていただきます。一生懸命に感情を言葉にして行きたいと思っています。よろしくお願いします。