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Riku Hydrangea
2021年3月9日 15:51
2019年10月20日 02:41
時が止まったみたいだった。ルフナの事はいつも少し遠目に見ていた。何をしていても少し寂しそうに見える彼女は儚げで綺麗だった。何度かルフナに近づいてみたことがあった。もしかしたら気付いてもらえるんじゃないかと思って、触れようとしたこともあった。ルフナの正面に立って視界に入ろうとしたけれど、彼女の凛とした顔は見えても、彼女と目が合う事は無かった。ルフナはじっと私を見て目をパチクリさせている。反
2019年10月19日 01:37
天での私の仕事は専ら歌う事だった。それが一番好きだったし、神様も歌を褒めてくれた。歌を専門に奉仕していた天使は他にもいた。楽器を専門にしている天使もいた。いつも練習のために集まって、ずっと歌っていることが楽しかった。いつもと変わらないように思えたある日、突然私は地上に送られることになった。 神様は私に言った。祈りが聞こえた。エリス。お前を遣わす、と。 気付くと私はチャペルの中にい
2019年10月18日 23:20
ルフナが歌う時、いつも天使が一緒に歌っているように聴こえるの。日曜日の礼拝が終わるとそんな風に声をかけられる事が時々ある。そんな時どういう反応をしたらいいのか分からず、えっ、ほんとですか?なんて一旦驚いた反応をしてみせる。それ以外に適切な反応が思いつかなかった。礼拝で歌を歌う時、僕は心に不純物が無いかどうか注意を払う。神の栄光を歌いながらそれを自分の名誉にしようとしていないかどうか。優越感
2019年10月8日 23:27