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現代の『うつ』増加理由⑤ 焦りの時間が多い!?

2021年1月現在、コロナによる自粛規制の影響もあり、『コロナうつ』にかかる人が増えています。
あなたの周りでも、突然活動が制限されたことで心を病んでしまった人も多いのではないでしょうか?

ですが実はコロナによる自粛以前から、日本では16人に1人が『うつ』になっているという統計データが出ていました。
今日本では『うつ』という病気がかなりメジャーになっているんです!

このマガジンでは、著者が様々な本やメディアから情報収集した中で見つけた「『うつ』が現代に増えている理由」を紹介しています。
本日はその⑤番目「焦りの時間が多い!?」という理由をお話しします!


SNSが『焦りの時間』を生む??

現代社会ではSNSの利用が欠かせないですよね?
プライベートでのやり取りでもビジネスでのやり取りでもSNSは非常に便利に利用することが出来ます。
高齢の方は馴染みがないかもしれないですが、このSNSというツールは自分の活動範囲を広げたり、認知を広げるために必要不可欠となっています。
データマーケティングを行なっているGlossom株式会社の調査によると、2020年における1日のSNS平均利用時間は67分となっており、2019年よりも30%ほど増えているとのことです。
1日の24分の1をSNSに割いていると思うと、その重要さ・身近さが窺い知れます。

今やSNSは連絡手段などにも使われるので、若者にとって見ないわけにはいかないツールです。
僕自身、仕事の依頼の多くはSNSから頂くことが多いのが現実です。
ですが、実はこのSNSはあるものを僕たちにもたらしていることをご存知でしょうか?
それは「焦りの時間」です。

SNSで流れてくる内容は大まかに分けると3つの分類があります。
その分類とは「共感」「自慢」「報告」の3つです。
この内「自慢」「報告」にあたる部分が僕達に「焦りの時間」をもたらす要因となります。
まずは一つずつどんな発信内容かを確認してみましょう。

共感とは「誰かに分かってほしい」という願望からくるものです。
ネガティブな発信や意見の発信、バラエティ性のある発信はここに含まれます。
「今日も疲れた」や「この写真ウケる」などがここにあたるでしょう。
この「共感」系の発信は、見ていて嫌な気分になる場合もありますが、焦りの時間を生むことはほとんどありません。

では「自慢」はどうでしょうか?
「誰それとどこかに行った」「こんな美味しいものを食べた」などといった発信は一見「共感してほしいから」という理由にも見えますが、その背後には「自分が素晴らしい生活を送っている事を他者意見によって確信したい」という願望が隠れています。
「共感」と違うのは自分の活動などによってもたらされた発信であり、個人の他者認識に繋がる点です。

「報告」はどうかというと、情報発信や他者に知っておいてほしい変化の報告などです。
「結婚しました」「こんな記事を見つけました」などがここにあたります。
これは共感してほしいわけでも自分の活動を認められたいわけでもなく、「知っておいて欲しい」という願望になります。

上記の「自慢」と「報告」に共通する点は「個人が活動した結果もたらされた発信」です。
つまり「自分との比較材料」となってしまう点が、人によっては大きなストレスを生んでしまします。
その実態が「焦り」です。

例えば1日中ゴロゴロ過ごしたとしましょう。
そこで「今日は運動を沢山して1キロ痩せました」という発信を見たらどうでしょうか?
途端にその1日がダメな1日に思えて、焦ってしまうのではないでしょうか?
結婚報告や出世報告なども同様に、お祝いし喜んでいる自分の奥深くに、比較してしまい焦ってしまっている人は多いのではないでしょうか?
厚生労働省の調べによると女性の人生の転機は30代前後が最も多く、この時期にSNSを見て危機を感じてしまう女性は特に多いそうです。

こうしたSNSがもたらす「焦り」を1日の内に1時間蓄積していると考えてみてください。
それだけでかなりのストレスだと思いませんか?
この「焦り」をきっかけに自分に自信を無くしたり、ストレスを感じたりした結果、生活習慣にまで影響を及ぼして『うつ』を発症するということは大いに考えられないでしょうか??


欧米化した文化が『焦りの時間』を生む?

さて、焦りの時間は仕事や普段の生活でも増えています。
その理由となるのが「欧米化した考え方」です。

日本人の仕事に対する価値観や姿勢は、この数年で大きく変わりました。
もともと日本人には
・職人気質で一つのことを丁寧にやり遂げる
・金額の大小ではなく、個人の誇りや信念で仕事をしている

といった仕事上の特性がありました。

ですが欧米化により、もはやこの特性は薄れ、大量生産の競争的な文化になりつつあります。

なぜこのことが「焦り」を生むのか。
大量生産の経済活動に置いては、人脈や効率化・競争心がものを言います。
そしてこれは日本人の気質や教育と非常に相性が悪いです。
こうした中で成功しようとすると「もっと人脈を広げて、もっと効率化して、もっと競争に方ないと幸せになれない」という焦りが日々つきまといます。
ですが、日本人として育まれた人間的特性はすぐには変わりません。
そうした事実により、一層自分に対して懐疑的になり焦りを助長してしまうのです。

また普段の生活にも欧米化がもたらす焦りは隠れています。
欧米文化では人と沢山関わることが良しとされており「うまく人と関わらなければいけない」という焦りを生み出しています。
ですが考えてみてください。
元来、日本文化には人と距離を隔てる性質があります。
ドアも招き入れやすい内側ではなく外側に開きますし、家と家の間には塀を設けます。
その上親しい中でも襖を一枚設けるのが日本人の文化でした。
ですが、今日では距離を隔てることを良しとしない風潮があります。
これは日本人特有の気質を持った方、教育を素直に受け入れた方にはストレスとなり、うまく距離を詰めなければという焦りを感じさせてしまうのです。

また休息の取り方なども同様です。
元来日本人が行ってきた休息は「静」です。ですが、欧米式の休息は主に「動」となります。
このことから休日こそ何か楽しまなければいけない、という風潮が生まれてしまっています。
これも日本人特有の過ごし方をされる方に焦りをもたらします。
「お休みにゴロゴロしているのはだらしないだろうか」「お休みがもったいない」という焦りが常に付き纏ってしまうのです。

このように文化や価値観の欧米化には、日本人自身の変化が追いついていないのが現状です。そのため日本人らしいとされる性質を持つ方にとって、非常に息が詰まる世の中となってしまっています。
教育なども日本人としての気質を強める要素があるのに、文化は欧米化してしまっているのです。
仕事でも普段の生活でも焦りが付き纏ってしまうと、心から充実した気持ちを得ること・休息を得ることは難しいです。
そうしたストレスの積み重ねが『うつ』の増加に寄与していると考えるのは、自然なことではないでしょうか。


じゃあどうすればいい??

疲れている状態や心に余裕がない状態にあると、人は理性的・客観的な捉え方が出来なくなってしまいます。
こういう状態でSNSを見ると、「周りはこんなに充実しているのに、自分はダメだな」「なんで自分ばかり上手くいかないんだ」と「焦り」ばかりが助長されてしまいます。
こうした気持ちにならないためのSNSとの付き合い方もお教えしたいと思いますが、それはまた後日紹介できたらと思います。

また日本人気質の方が欧米化した世界で仕事をするのにも、意識が必要です。
要は「こだわり」というところに価値を置くというところです。
「こだわり」を作ると、途端にストレス量が減少し、行動指針がハッキリします。
そして同様に休息にも、ちょっとした意識が必要です。
その詳しい理由や方法についても、後日改めてご紹介しようと思いますのでお楽しみに!


僕は専門家でも医者でもないので、まだ知識的に至らない部分もありますし、考えもまとまっていません。
ですが、『うつ』で苦しむ方が根本的に少なくなるよう、考えられる事・できる事を今後も伝えていけたらと思います!

次回はマガジン6回目「現代で『うつ』が増えている理由⑥ 関わりが少ない!?」という記事でお会いしましょう🙌

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