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【キャリアブレイク】7ヶ月の無職期間が私の人生を変えた

私には2011年2月~8月までの7カ月間、無職の期間がありました。

前職を退職してからすぐに転職する気持ちにもなれず、心身ともに疲弊しきっていたので、お休みが必要でした。

「とにかく休みたい」

「何も考えたくない」

当時はそんな状態で、「うつ状態」と診断が出ていました。

次の仕事をスタートするまでの7カ月間は、私の人生にとってなくてはならない、大切な「キャリアブレイク」の時間になりました。

キャリアブレイクとは

一時的に仕事を離れ、学び直しやスキルアップなど前向きに離職期間を使う休暇のこと。

「この7カ月間がなければ今の私はない」

そう言い切れるほど、このキャリアブレイクは私の人生を大きく変えてくれました。


退職した時の状況

2011年1月末に、それまで4年半勤めていた広告関係の会社を退職しました。

当時32歳。

営業職をしていましたが、納期に追われる多忙な状況の中、自分の力が発揮できず常に無能さを感じていました。

今までの仕事人生の中でも最も劣等感に苛まれてふさぎ込んでいた時期です。

◆その時の状況を書いたnote⇓

また、当時お付き合いをしていた婚約者との関係が不安定だったことも重なり、メンタルも病んでしまい、心療内科では「うつ状態」と診断され、休職をしましたが、状況は改善せず、2011年1月末に退職。

2011年3月11日に東日本大震災。

それをきっかけに、さらに彼との関係はさらに悪化。

2011年3月末に私が振られる形で、婚約を解消することになりました。

次の仕事の事など考えられなかった

「仕事」と「パートナー」を同時に失い、何をすれば良いのかわからない状態。次の道が全く見えない状態。

履歴書に「無職期間」ができてしまう。

当時の私には、そんな事を心配する冷静さはなく、とにかく、自分の身に起きていることを消化するのに精いっぱいの日々。

次の仕事、次の人生を考える余裕など全くなく、すぐに転職活動をすることを諦めました。

思えば、新卒から丸10年。

ずーっと必死に働いてきたかなり仕事人間だった私。

決して仕事ができる人ではなかったけど、だからこそ、できる人になりたくて、自分のエネルギーをかなり仕事に注いできました。

その10年分の疲れが一気に出たのでしょう。

そして、婚約が破綻になったことによるショックもかなりありました。

もう働きたくない

シンプルにその一言。

幸い、たくさんではないもののしばらく生活できる貯金があったのと、実家暮らしであったことと、失業保険を数か月もらえるということもあり、

仕事をしたいという気持ちが戻ってくるまでは、仕事探しをしない

と決めました。

「ハートブレイク」を癒す

当時は、婚約破綻になってしまったことにものすごく傷ついていました。

「ハートブレイク」の状態です。

その傷を癒したい一心で、カウンセリングを何度か受けました。

パートナーシップの本や、愛着障がいの本、家族療法の本などもたくさん読みました。

「私がこんな事になったのはあなたたちのせいだ!」

と両親に泣いて訴えました。

父親と初めて怒鳴り合いの大喧嘩もしました。

反抗期がなかった私が、初めて両親に反抗して、家出もしました。

30歳を過ぎて良い歳をした大人が、家を飛び出して行き場もなく夜の街を一人うろうろしたり、友人の家にしばらく泊めてもらったりもしました。

この頃は、色々な情報に触れることで自分の意識がカオス状態になり、泣いたり怒ったりと赤ちゃん返りのような現象が起きていました。

きっと、長年蓋をしていた様々な感情が一気に噴き出していたのでしょう。

そんな中、色々と調べる中で、目からうろこ&不思議と一番しっくりきたのが、「前世」という概念。

魂は輪廻転生を繰り返し、学びを経て成長していく。

今の人生で出会ってる身近な人達は、前世でも何度も出会い立場を変えながらお互いに魂の研鑽をサポートしあっている魂の家族である、という考え方。

この考え方に出会い、実際に前世療法(ヒプノセラピー)を受けにいった私。

このセッションが本当に素晴らしく。かなり癒されました。

カウンセリングを受けてもすっきりしなかったことが、ヒプノセラピーでかなり腑に落ちて、たくさん涙を流し、婚約者だった彼との関係について、納得感をもって自分の中でしっかりと終止符が打てました。

◆その時の話がこちら⇓

頭で考えず、直感でやりたいことをやる

ヒプノセラピーを受けて婚約破綻によるショックがかなり軽くなり、本当の自分の気持ちに気づき、親に言いたかったことを伝え、反抗し、子ども心を少しずつ取り戻していった私。

そうすると、今度は、

これが食べたい
この映画が観たい
この神社に行きたい
この美術館に行きたい

そんな些細な「やりたい」がいっぱい出てきました。

幸い、時間はたっぷりあったので、それを可能な範囲で一つずつ叶えていきました。

行動をしていると、さらにそこから新しい好奇心が生まれ、また新しい行動につながる。そんな毎日。

そして、以前から学びたかった「カウンセリング」の勉強もスタート。

それ以外にも興味があるものについての講座やセミナーにもどんどん参加し、人との繋がりも広がっていきました。

「仕事に役に立つか」「将来に役立ちそうか」という判断基準は手放して、

「直感でやりたいと思うかどうか」

に基準を置いて行動しました。

それがもう、楽しくて、楽しくて。

そして、これもまた不思議なのですが、今の夫ともこの時期に出会っています(結婚するのはだいぶ先になりますが)。

直感に従って行動することで、頭で考えて行動していたら出会えないような経験、人、場所に導かれていったように思います。

「仕事をしたい」と自然と思える自分になれた

このように、4-5カ月間かけて、好奇心の赴くままにやりたい事をやっていった結果、何かが満ちたのでしょう。

・毎日ご飯が食べられることのありがたさ

・洗濯物がパリっと乾くことのありがたさ

・道に咲く花が綺麗と感じる喜び

・空の青さとうつりゆく雲の形をずっと見ていたいと思う気持ち

そんな些細な日常の出来事に対して、色々な事を感じられる感受性が戻ってきました。

私が本来持っていた好奇心や直感力
私が本来持っていた感受性

そういうものを徐々に取り戻していけたことで、10年の社会人生活で枯渇していたエネルギーに潤いが戻ってきたんですね。

そして、ようやく、

そろそろ働きたい

と自然に思えるようになりました。

そう、本来の私は、仕事が大好きだったから。

自分ができること、やりたいことで、関わる人達と同じ目標に向かって共に進んでいくこと、そしてその結果、その人達の笑顔に出会えること。

それが、大好きだった。

10年間も忙しいなか仕事を頑張れたのも、それがあったから。

そんな原点も、この7カ月のキャリアブレイクの期間で思い出すことができました。

「そろそろ転職活動をしようかな」

そう思っていた時、母が「これいいんじゃない?」と教えてくれた新聞の求人広告が私の人生を変えました。

大学職員の求人です。

「学生のキャリア・就職支援」という仕事に、何故かものすごく惹かれる自分がいました。

元々、父が仕事によりうつ病を何度か体験していたこともあり、「人がいきいき働くサポートがしたい」という思いがずっとあり、《産業カウンセラー養成講座》に通い始めていた私。

「学生」と「社会人」の橋渡しをするお仕事に私はワクワクしました。

そこから、いくつかの大学職員の求人に応募しましたが、正社員での採用には至らず。契約(嘱託)職員で1つ内定をいただきました。

民間企業の正社員でも1社内定をいただいていたのですが、迷ったあげく、大学の契約職員の方の内定をいただくことに決意。

将来の安定を考えたら絶対に正社員の方が安泰ですが、その時の私は、大学の仕事に惹かれていて、将来の安定よりも「自分のやりたいこと」を優先できる私になっていました。

キャリアブレイク(無職期間)が、間違いなく今の私を生み出してくれた

2011年1月末に退職をして、すぐに転職活動をしていたのなら、今の私はなかったと思います。

今やっている仕事(キャリアコンサルティング、コーチング、ヒプノセラピー、講師業)に繋がる種は、全てこの7カ月間の活動から生まれています。

たっぷりの時間があったから、本当に自分が興味のあるこれらの学びに出会えました。

大学職員という仕事も、キャリアブレイクがあったからこそ出会えた仕事です。

そして、これらの「興味のある学び」と「大学職員の仕事」をかけあわせて8年以上かけて準備をしてきたからこそ、独立後も自分のやりたい仕事ができている今の私がいます。

すぐに転職活動をしなくて良かった。

ちゃんと7カ月間のお休みを取れて良かった。

心から、そう思っています。

キャリアブレイクは右脳を活性化してくれる

7カ月間のキャリアブレイクによって生み出された

◆心から安心して心身を休ませることができるまとまった時間

◆何にも追われることのないまとまった時間

これらがあることで、私は10年分の社会人としての心身の疲労をリセットできました。

それだけではなく、自分を見つめ直し、自己理解を深め、自分の心の癖にも気づくことができました。

自分の人生に起きた事の意味を、大きな「魂」の視点で捉えられるようになりました。

そして、心身の疲労のリセットができたからこそ、「これをやりたい」が見えてきたし、「これをやりたい」を叶えてあげることもできました。

自分の中にある「これをやりたい」を叶えてあげればあげるほど、自分に対する信頼が高まっていくんですよね。

「あぁ、私は、自分のやりたいことをちゃんと叶えてあげることができる人なんだ」

っていう、自己信頼が育っていきます。

そうするとね、「実はこれもやりたいんだよね」っていう、奥にあった願いが顔を出すスペースが出てきます。

「今までは忙しすぎて、こんな事やりたいって言ってもきっと無理だよねって蓋をしていたけど、今の私なら、これをやりたいって思ってもいいかもしれない」

って、自分で自分に許可ができるようになります。

そうすると、芋づる式に色々なやりたい事が出てくるんですよ。

その「色々なやりたい事」の中に、将来につながる何かが潜んでいる可能性が多いにあります。

でも、それは、その時はわからないかもしれません。

「これをやれば絶対に上手くいきます」

という保証はどこにもないし、誰もわからない。

大切なのは

「それでもやってみよう」

という自分の好奇心と直感を信じられるか。そして、行動できるか。

好奇心と直感を信じて、行動する

これがね、本当にやりたい事にたどり着くための、一番の秘薬だと思うんです。

・年収はいくらで
・福利厚生が充実していて
・やりたい仕事ができて
・人間関係も良好で
・スキルアップもできて

みたいな条件を頭で考えて並べたところで、本当にやりたい事にたどり着く保証はないんですよ。そこに答えはない。

もちろん、こういう条件も大切です。

これをすっ飛ばして、「何でもやっちゃえ!」っていうことではない。

両方大切。

右脳(好奇心・直感)
左脳(理性・論理)

この両方があって、人生を前に進める両輪がそろうから。

でも、私達の社会は、これまで左脳に偏りすぎていた。だからこんなにたくさん休職者がいるし、メンタルを病む人が絶えない。私はそれをとても悲しく感じています。

これからは、右脳をもっと使っていく時代になると私は願いたいのです。

崩れたバランスを取り戻すために、大切なのは右脳をもっと使っていくこと。

私にとって、7カ月間のキャリアブレイクは、それまで蓄積された心身の疲労を癒すだけではなく、右脳を取り戻すためにも、とてもとても大切な期間でした。

ながーいながーい何十年もある人生の中で、ほんの数か月(時には数年)キャリアをお休みしたっていいじゃない。

むしろ、その時間が、あなたの人生をもっともっと豊かにしてくれる可能性もあるよ。

心から、心から、それを伝えたいのです。



今日も読んでいただきありがとうございました^^

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