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ドーリア式オーダーの柱への想い(個人的な解釈)

ドーリア式オーダーとは

古代ギリシャにおける建築様式の一つで、イオニア式、コリント式とともに3つの重要な様式に位置付けられています。紀元前6世紀から紀元前5世紀までの間、用いられました。しばしば重厚、荘重と表現されます。ドーリス人が定住したペロポネソス半島、およびその植民地の南イタリアで生まれました。

ツァラトゥストラ =ニーチェにおける
ドーリア式オーダーの柱

ツァラトゥストラ =ニーチェはこの、ドーリア式オーダーの柱を眺めながらこう言った。「力がいくつしみとかわり可視の世界に降りてくるとき、そういう下降を私は美と呼ぶ。円柱は上に行けばいくほど美しくきゃしゃになる。しかし、内部はますます強く、重さに耐えられるようになる。」

建築において、可視的になるのは重力に勝利したときなのです。下へ向かう重力に対して、上へ向かう意志が勝利して、はじめて可視的になるのです。 
ドーリア式オーダーはその力を、意志を、勝利を、権力感、安定感を表現した様式だと言えるのではないでしょうか。

上へ上へ、光を求めていく、健全で素朴な人間。重力を突き破り、大地に堂々と立ち、空を仰ぐ。こういう人間は人を上目遣いに見ることなどしない。ただ上へ向かうのである。








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