芳壽

動物が好きで、あらゆる動物たちを救い、癒やしたい。その禱りをブラウン運動に乗せて世界中…

芳壽

動物が好きで、あらゆる動物たちを救い、癒やしたい。その禱りをブラウン運動に乗せて世界中に広めたい。

記事一覧

高校時代

校庭がオレンジ色に染まる ゴールが決まり 歓声が上がる シルエットだけになっても すぐに誰なのかわかる 『おっ、相変わらずカッコいいね』 君と眺めるこの景色ももうす…

芳壽
4か月前

風の記憶の続き

僕は白い雲たちと立ち向かっていった どんどん迫ってくる黒い雲たちと 僕たちはぶつかった 白と黒が渦となり混じり合っていく 下には町の神社が見える さっきの風の精が佇…

芳壽
4か月前

しろ

長いトンネルをぬける 君が通った道 君と通った道 突然強い緑が飛び込んでくる 青い空が拡がる やさしい風に包まれる 下り坂に勢いが増す 虹色のトカゲが逃げる あっと思…

芳壽
5か月前

さくらの記憶

春は桜 花は桜 どうしてこんなにも心惹かれるのだろう さくら 花ならたくさんある 春夏秋冬色とりどりに花を咲かせて愉しませてくれる でも、桜は特別 小さい頃からいつも…

芳壽
6か月前

風の記憶

小さな港町の空で赤い傘に会った 『何してるの?一緒に遊ぼうよ』 『買ってくれたばかりなのに、女の子が強い風にあおられて手を離してしまったの』 悲しそうだったから、…

芳壽
6か月前

もしかしたら
本当の自分に会えるのかもしれない

芳壽
8か月前

異空間に繋がっているのかも

見たこともない想像すらし得ない
私のてっぺん

大丈夫
父から手渡された鍵は
ちゃんとポケットに入ってる
握りしめて確認する

上りつめた先にはきっと扉がある
扉の先
ワクワクする
ヘトヘトに疲れている
常に選択の連続

芳壽
8か月前

いつも目の前には階段がある
すぐ横には平坦な道が広がっている
なのに、何故階段を選ぶのか
山を登る人は
薄々山頂の景色を想像している
でも
この階段はどこまで続いているのかも
てっぺんがどんなかもわからない
でも
選び続けている
もしかしたら
海の底に出るのかもしれない

芳壽
8か月前
2

龍が眠る山がある 小鳥のさえずりが子守唄 龍の寝息は木々を揺らし いびきは地響きとなって神聖となる 子どもたちは山に遊び 龍…

芳壽
9か月前

高校時代

校庭がオレンジ色に染まる
ゴールが決まり
歓声が上がる
シルエットだけになっても
すぐに誰なのかわかる

『おっ、相変わらずカッコいいね』
君と眺めるこの景色ももうすぐ見られなくなる
春になったら其れ其れ別の道をゆく

無味乾燥でこのつまらない高校生活に色を付けてくれた君
まさにアオハル
グレーの校舎に白黒の制服
ハートまでグレーになってしまうところだった

優しさと賢さを兼ね備えた君は
子どもと

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風の記憶の続き

僕は白い雲たちと立ち向かっていった
どんどん迫ってくる黒い雲たちと
僕たちはぶつかった
白と黒が渦となり混じり合っていく
下には町の神社が見える
さっきの風の精が佇んでいる
町の人達も心配そうだ

やがてぼく達は融合し
溶けあっていった
晴れ間が見えた
僕の最後の記憶は町の人たちの笑顔だった

しろ

長いトンネルをぬける
君が通った道
君と通った道

突然強い緑が飛び込んでくる
青い空が拡がる
やさしい風に包まれる
下り坂に勢いが増す
虹色のトカゲが逃げる
あっと思う間に帽子が舞い上がる

あの帽子、何色だったかな

坂道を下りるとカモメが見えてきた
大きな岩に波が体当たりしている
瞬間、波しぶきで岩が白くなる

君のスニーカーが砂色に染まる
足跡にヤドカリが潜る
海の水は意外と冷たく
水の中

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さくらの記憶

さくらの記憶

春は桜
花は桜
どうしてこんなにも心惹かれるのだろう
さくら
花ならたくさんある
春夏秋冬色とりどりに花を咲かせて愉しませてくれる
でも、桜は特別
小さい頃からいつも側にいた
寒くて堅くて重い冬が終わって
やっと暖かくてゆるやかでふわりと軽い春がやってくる
春を知らせに来てくれる

まだ小さかった蕾が少しずつ膨らんで濃いP!NKになって
窓から、もう、こんなに咲いたよと
枝を揺らせて教えてくれた

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風の記憶

風の記憶

小さな港町の空で赤い傘に会った
『何してるの?一緒に遊ぼうよ』
『買ってくれたばかりなのに、女の子が強い風にあおられて手を離してしまったの』
悲しそうだったから、僕は小さな竜巻になって赤い傘を女の子の家の金木犀にふんわりと下ろしてあげた
『ありがとう』
傘と女の子は同時に言った

雨も止んで気持ちよく空を駆けているとタンポポの綿毛がやってきた
『なにしてるの?一緒に遊ぼうよ』
『私は何処までも遠く

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もしかしたら
本当の自分に会えるのかもしれない

異空間に繋がっているのかも

見たこともない想像すらし得ない
私のてっぺん

大丈夫
父から手渡された鍵は
ちゃんとポケットに入ってる
握りしめて確認する

上りつめた先にはきっと扉がある
扉の先
ワクワクする
ヘトヘトに疲れている
常に選択の連続

いつも目の前には階段がある
すぐ横には平坦な道が広がっている
なのに、何故階段を選ぶのか
山を登る人は
薄々山頂の景色を想像している
でも
この階段はどこまで続いているのかも
てっぺんがどんなかもわからない
でも
選び続けている
もしかしたら
海の底に出るのかもしれない