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音楽、ライブ、読書、日々感じたこと、綴ってます。トリトメナシですが、よろしくお願いします。 https://twitter.com/ribborn_102

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最近の記事

傲慢と善良

本を読んでいて、自分とは明らかに違う視点に度々驚かされる。「ああ、他人が見ている世界はこんなにも違うのか」と。 日常生活での他者との食い違い。思い違い。噛み合わない。あって当然なのだ。本来の意味で噛み合うことの方が、きっと稀だ。そう思って、なんだか諦めのような、救いのような気持ちが沸き起こる。 そうだとすれば、この世界で僕自身が感じること、思うこと。それが僕にとっての紛れも無い答えであり、逃れようもなく総てなのだと、強く思い知る。 そう思っていいのだ。 フ

    • 走ることについて語るときに僕の語ること

      元々著者の本を好んで読んでいましたが、 著者のことがもっと好きになりました。 著者がランナーであることは知っていましたが、 ここまで本格的に練習を重ね 徹底したアスリートだったとは‥! そして何よりも本を閉じて 今すぐ走り出したくなります。 この本のおかげで(?)先月初めて 月間走行距離が100kmを越えました。 (村上氏に比べればまだまだですが‥)。 何故走るのかは人それぞれだし、 何故わざわざ走ることに惹かれるのかは 自分でもよくわかっていません。 しかし今後も適

      • FACTFULNESS

        今読むべき良書です。 知りたかったこと、やらなきゃと思っていたこと、その殆どがここにあった。 読み終えたあとの安心感は、どんな指南書や自己啓発本では味わえない。「一つの見方や物事に捉われずに、数字やデータを多角的に比較して正しく世界を見つめ知る」ことで訪れるもの。 途中、感染症についての項目では今世界中に蔓延している「新型コロナウィルス」にも当て嵌まる事実の受け止め方が記載されており、昨今唱えられている「自分の頭で考えること」の必要さを身をもって感じた。 本能

        • Birthday

          本気で嫌うほど、本気で向き合ってしまう。そんなバンドは後にも先にもきっと彼らだけ。 新しい音が鳴るたびに、自分の中のリビドーが自ずと反応して、右脳と左脳がああだこうだと議論を交わし始める。 結局満足行くような"答え"なんて簡単には見つからなくて、時間が経てばまた別の答えが見つかったりして。こっちが先なのか向こうが先なのかはわからないけど、常に向こうのスピード気にしたりして、隣を一緒に走りながら、見失っても必ずまた、一緒に走ってる。 夕方のラジオ、DJの「ドラ

        傲慢と善良

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        • BOOK REVIEW
          12本
        • MUSIC REVIEW
          3本
        • MOVIE REVIEW
          2本
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          0本
        • LIVE REPORT
          2本

        記事

          「なんで僕に聞くんだろう。」を、読みました。

          「ウソをつかないで書く」ことを心掛けているという幡野さん。それは、自分の生き方に「ウソをついていない」ということ。 それが出来ている人が少ないから、幡野さんの言葉に惹かれるのだろう。 「ウソをつかない」ということは、「自分に正直に生きる」ということ。 「正直に生きる」とは、本能のままだったりわがままに生きるのではなく、必要な知識を持ち、経験(失敗や批判)を重ねても、恐れず前にすすむということ。 「恐れず前にすすむ」とは、出世やお金持ちになるってことじゃ

          「なんで僕に聞くんだろう。」を、読みました。

          10年後の仕事図鑑

          最前線で活躍している人達の考え方がわかる本。 「先のことは分からないから考えてもしょうがない」 「とにかく今を生きろ」 「自分の好きなものを純粋に、とことん追求する。仕事になるかなんて考えない」 繰り返し述べられる言葉。 今後AIが導入された場合に「仕事」はどう変化していくのか。 あくまで予測であり、そんなことは分からないから、今を生きろ。というのがこの本の根本ですが、仕事にかかるコストが、簡単に言えば、人件費とAIの維持費のどちらがかかるかで算出すると分かり

          10年後の仕事図鑑

          NOを言える人になる

          赤線だらけになる本。 今まで読んだこうした類の本の中で、いちばん心がラクになる。 正直、タイトルはいかにもだな、と思った。しかし、鈴木先生のnoteに投稿された「はじめに」を読んで、本書を手に取る興味を持ちました。 鈴木先生のことは、以前からツイッター上のおすすめに結構頻繁に現れていて、そのやさしく的確な文面を度々リプライをさせて頂く程度に知っていました。 https://note.com/usksuzuki/n/n3b51597b5ba8 内容は勿論ですが

          NOを言える人になる

          可愛げのない僕が書く、令和になって、Mr.Childrenと音楽のこと。

          Mr.Childrenは日本の誰もが知るポップモンスターだ。J-POPの代名詞と言っても過言ではないほど、平成を時代の寵児として一気に駆け抜けた。 自分も、ミスチル批判されたら自分批判されたと感じるくらい(大袈裟じゃなく)、多感な思春期から大人に至るまで、たぶん思考の基盤や人格形成にまで、多大な影響を受けてきた一人だ。たぶんこんな人、同世代でたくさん居るんだろう。 「Against All Gravity」。昨年行われたミスチルのドームツアー。九州在住の自分は、福岡公

          可愛げのない僕が書く、令和になって、Mr.Childrenと音楽のこと。

          好きな女優さん。

          一日早いですが、奥さんからのバレンタインで戴きました。🍫 まさに「Clear(素)」に近い彼女の表情が見て取れる。ちょうど朝ドラ「ひよっこ」撮了直後に撮影された写真集らしく、彼女も語っているとおり、いい具合に力の抜けた表情が瑞々しい。 巻末にインタビューが載っているのだけど、俳優さんのインタビューとかって個人的にあまり触れる機会がなくって、「ああ、こんなことを考えていたんだなと。」新鮮でした。 自分も含めてだけど、本当に「誤解され易い」仕事だな、と思う。表面

          好きな女優さん。

          そのいのち。は、

          読了すると、時間に余裕がある時は、拙いが感想文を書くことにしている。が、今回、読み終えた後、しばらく言葉が出なかった。今回は感想をあげるのを避けようかとも思った。でもそれだと、なんだか逃げている気がして、そうだ、少し間を置こうと。外に散歩に出かけた。暮れかけた近くの防波堤沿いを歩いた。 イヤホンから、事前につくっておいたプレイリストを流す。心地よい女性ボーカルの曲が次々と耳の中をとおりすぎる。 ふと、留まった曲があった。中村佳穂さんの「そのいのち」。心のヒダを静か

          そのいのち。は、

          ロバート・ツルッパゲとの対話

          なぜだろう、人の頭の中を覗いてるだけなのに、どちゃくそ面白いです。「自分以外の人間はパラレルワールド」。だからなのかもしれない。 普段本は大抵一回読んで終わり、な自分ですが、二週しました。ブックオフになんて、持っていけない。 以下、読みながらメモしたこと。感想など。 ※注意:あくまで個人的な要約のため、解釈が違うと感じてもご容赦ください。 【抜粋&要約】 p.43「人間全体が信用できる単一の世界など存在していなくて、それぞれひとりずつのパラレルワールドがあ

          ロバート・ツルッパゲとの対話

          うつ白 そんな自分も好きになる

          言葉には、その一面しか伝わらない箇所がある。 自分が本当に伝えたいニュアンスを心の奥から引っ張り出そうとしても、それを言葉だけで伝えるのはいつも困難だ。 その言葉に対して持つ印象が人によって違うから。 うつ病は、当事者以外には理解され難い病。なぜなら風邪や怪我ほど見た目や分かり易い症状があるわけではないし、誰にでも明確な判断基準があるわけでもない。ともすれば「心の弱さ」という誤解を持っている人も少なくないだろう。 サッカーにさほど詳しくない自分は、著者である森

          うつ白 そんな自分も好きになる

          ラストレター

          映画や小説に触れること。それは自分にとって定期的なメンテナンスのようなもの。心のやらかい場所の窓を開け、空気を入れ替えるように風をとおす。この作業が結構大事で、これをしてやらないと純物が鈍化してしまう。しかも"やらかい"だけに、扱い難く諸刃の剣。ちょっとした違和感を感じるとすぐに窓を閉じてしまいがちになるから中々に厄介。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 岩井俊二監督のラストレターを観た。最近また頭の中が煮詰まりがちになり、あの手この手で握ってた幾つかの手綱を

          ラストレター

          ツナグ

          女性の繊細な指先が紡ぐ、さらりとした読み応えの中に、点と点を結ぶ線が幾重にも張り巡らされる。 その点を繋ぐ線の上を読み進めるうち、様々な人や感情に出くわす。心の動きを捉えた事細かな文章表現に、時に驚き時に共感しながら、点と点を結んだ線はしなり、伸びやかに鳴る。 単なる感涙ものの長編かと思っていたけれど、伏線が張られ読むうちにそれが解かれていく心地よさは宛らミステリーのよう。 一見、非現実な設定を最後まで読ませる説得力に興味は加速し、そして次第に引き込まれ、考える。自

          ツナグ

          君の名は。

          『君の名は。』を観てきた。 『秒速5センチメートル』が好きだったのと、アニメーションが綺麗で可愛いらしく、RADが音楽担当で関わってるから興味はあった。わざわざ映画館まで観に行かなくてもなーって感じだったけど、なんかめちゃめちゃヒットしてるっていう。それならこの目で確かめてやるよ的なミーハー心で観に行ってきた。(そんな人多いだろうな。) 男女が入れ替わってお互いの生活を過ごすっていう定番もののプロットから、2時間もどう展開してくんだろって思ってたけど、構成や展開は見事

          君の名は。

          ヒカリノアトリエ

          “今 僕らの目の前で起こってることを 楽観も悲観もなく ちゃんとつかまえたら 足元に落とした視線を上にあげ 胸を張れ!”― 『SUPERMARKET FANTASY』の一曲目に収録された「終末のコンフィデンスソング」の中の一節。「ヒカリノアトリエ」を聴いてそれが思い浮かんだ。 アコーディオンとブラスに彩られたマーチングのリズムに乗せて足並み良く曲は進んでく。柔らかな優しい日差しが誰の元にも注ぐようなそんな印象を抱かせる曲だ。現在の日本の毎朝を彩る曲なのだからそれもその

          ヒカリノアトリエ