龍と雪と時々魔王と

緑か黄緑の 龍は

拘束を解いた

夜の夢の

星と闇の合間で


黒と紫と宵の深い洞窟の 

龍は 

低い声色

洗練された 黒の似合う 

想い人のように 

歌う音は

鳴るピアノ

背にはオーケストラの弦たちを


魔王は今日も 宴の為の

甘い言の葉に水をやる

密やかに 気付かれぬよう

紡ぎ上げて 

歌う あなたへ


雪がはらはら踊る 空の色

樹木に 地面に 染み入り消える

いつか忘れて 消えてしまうのなら

離れてしまえばいいのか

光差す屋根は

粉雪を 滑らせ遊ぶ

はらはらと





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