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私たちreweaveは、むかし里山に見られた関係性を、現代や未来を見据えて"…

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私たちreweaveは、むかし里山に見られた関係性を、現代や未来を見据えて"つむぎ直す"ことをビジョンにしています。 複合協業拠点「ヤマノミナト」を運営することで、山の中で棄てられた田んぼを「現代版の里山」に再生利用しています。

マガジン

  • 日曜日の朝エッセイ「つむいで、ほぐして。」

    毎週日曜日の朝、reweaveの活動を通して感じたこと・考えたことを文字という形につむいでお届けします。このエッセイで、みなさんの気持ちが少しでもほぐれたら嬉しいです。

  • 写真日記「ぼくたちの、さとやま。」

    里山での暮らしで起きた出来ごとを、写真とともに綴るコラムです。この日記から「現代版の里山」をちらっと覗いてみてください。

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そもそも、里山って何?私たちreweaveが見据える未来

reweaveは、英語で「つむぎ直す」。 秋田のちいさな集落に入りこんで一体なにをつむぎ直そうとしているのか?今日は、そんな話をさせてください。 私たちが目指しているも…

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3年前
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「みんなちがって、みんないい。」って自分に言えるように

いろんな尺度がある。いろんな人がいる。 絶対的に正しい基準なんて、本当はないんじゃないか。 こういうことは、すごくよくわかる。 実際、"いろいろ"から見えてくる"違…

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3年前
9

やさしさが育つ場所。

やさしい人に囲まれている。 とても恵まれたことだ、と常々思う。 僕たちは、地域に新しく入る人間だ。 そんな僕たちを、迎え入れ、気にかけて、時にはサポートしてくれる…

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3年前
5

人が来て、まちになる。

僕たちは、いちど棄てられた土地を耕している。しかも山の中。 自然条件に左右されるし、 傾斜だから作業もやりにくいところがある。 つまり、「めんどうくさい」ともいえ…

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3年前
14

あたりまえの話

今日はあたりまえを愛でよう。 大地は広いし、空は青いし、夜は寂しい。 まだまだある。 おなかはすくし、喉は乾くし、笑えば楽しい。 よくできてるなあ、と思う。 あた…

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3年前
6

里山は、哲学だし泥臭い。

頭を動かすのも大事だし、一方で手を動かすのも大事。 そりゃあそうだ。なんでも両立できたら苦労しない。 両立って、大変だよね。だからすごいんだ。 僕は小学生の時、ず…

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3年前
7

結の実感

結、という言葉を聞いたことがある。 農村でむかし見られた「助け合う関係」のことだそう。 田植え・稲刈りなど、短い間で一気に終わらせないといけない作業を、 それぞれ…

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3年前
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冬の棚田でできること。

2021.01.13 この日は、ある催し物の準備でヤマノミナトへ。 ふつう冬の農地には、雪が積もるばかりですが、 僕たちは今日もせっせと足を運びます。 企みごとがあって。 …

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3年前
2

雪にまみれて

雪の脅威というのを、思い知った。 いくら雪かきをしようとも、容赦なく降ってくる。 車はハマって動けなくなるし、 人に会いにいくことも難しい。 電気が停まる家もちら…

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3年前
8

変わらず、変わり続ける

この写真。 見慣れた景色なのに、ずっと見ていられる。 これってすごいなあ、と思うんです。 これは恥ずかしい話ですが、 僕は"慣れ"に対してとても弱いなあ、と感じるこ…

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3年前
4

静かな感動をいっしょに。

2020.12.28 きょうは物件を見にいった。 もしかしたら、僕らの拠点になるかもしれない物件だ。 すごくいい家だった。夢がふくらんだ。 内見を終えて興奮気味に来たのは、…

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3年前
8
そもそも、里山って何?私たちreweaveが見据える未来

そもそも、里山って何?私たちreweaveが見据える未来

reweaveは、英語で「つむぎ直す」。
秋田のちいさな集落に入りこんで一体なにをつむぎ直そうとしているのか?今日は、そんな話をさせてください。

私たちが目指しているものを一言で表すなら、「現代版の里山」です。
これだけ聞いても、なんのことやら(笑)
さて、まずは里山から。

むかし日本には里山と呼ばれる地域がありました。
里山とは「人の手が入ることによって生態系のつりあいが保たれる地域」のこと

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「みんなちがって、みんないい。」って自分に言えるように

「みんなちがって、みんないい。」って自分に言えるように

いろんな尺度がある。いろんな人がいる。
絶対的に正しい基準なんて、本当はないんじゃないか。

こういうことは、すごくよくわかる。
実際、"いろいろ"から見えてくる"違い"が、豊かさを産むのかもしれない。つまり、みんなちがって、みんないいのだ。

うん、わかるわかる。

でもこれを自分にも言ってあげるのって、すごく難しい。と思う。

やっぱり、
何かを期待されたりすると、その通りにしたくなっちゃうし

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やさしさが育つ場所。

やさしさが育つ場所。

やさしい人に囲まれている。
とても恵まれたことだ、と常々思う。

僕たちは、地域に新しく入る人間だ。
そんな僕たちを、迎え入れ、気にかけて、時にはサポートしてくれる。
そんなかっこいい大人に囲まれている。

僕たちが自律的に、活動的に、動けているのは
彼らの、ちょうどいい距離で見守ってくれる、懐の深さのおかげだと思う。

やさしさ、って難しい。

僕たちが彼らから感じるやさしさってなんだろう。

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人が来て、まちになる。

人が来て、まちになる。

僕たちは、いちど棄てられた土地を耕している。しかも山の中。

自然条件に左右されるし、
傾斜だから作業もやりにくいところがある。
つまり、「めんどうくさい」ともいえるんだ。

でも、そんな場所に僕たちは未来を描いている。
「めんどうくさい」も、裏を返せば、
自然が豊かで、てしごとが生まれやすい。

僕たちは、そんな場所に現代らしい里山の形を見出している。

"風土にあった多様な土地利用をしながら

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あたりまえの話

あたりまえの話

今日はあたりまえを愛でよう。
大地は広いし、空は青いし、夜は寂しい。

まだまだある。
おなかはすくし、喉は乾くし、笑えば楽しい。

よくできてるなあ、と思う。
あたりまえのことのはずなのに、もう十分複雑だ。
だって、僕たちの知らないところで、物凄いメカニズムが働いている。

いや、もしかしたら、僕たちが複雑にしているのかもしれない。
あたりまえのことを、解き明かそうとするから、難しくなるのかもし

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里山は、哲学だし泥臭い。

里山は、哲学だし泥臭い。

頭を動かすのも大事だし、一方で手を動かすのも大事。
そりゃあそうだ。なんでも両立できたら苦労しない。

両立って、大変だよね。だからすごいんだ。
僕は小学生の時、ずっと「目標は文武両道です。」って言ってた。
なんでかっていうと、褒められるから。笑

くだらない話はおいといて、頭と手は、どっちが先なんだろう?
頭を動かすから、手を動かせるのか?
手を動かすから、頭が動かせるのか?

頭を先に動かせば

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結の実感

結の実感

結、という言葉を聞いたことがある。
農村でむかし見られた「助け合う関係」のことだそう。

田植え・稲刈りなど、短い間で一気に終わらせないといけない作業を、
それぞれの家だけではできないから、地域の人々が一丸となって、
すべての家庭分、順番にそして一気に終わらせる。

僕は、これを初めて聞いたとき、「むかしらしいな」と思っただけだった。
でも雪が降ってから、この結というのを実感することがとても多い。

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冬の棚田でできること。

冬の棚田でできること。

2021.01.13

この日は、ある催し物の準備でヤマノミナトへ。

ふつう冬の農地には、雪が積もるばかりですが、
僕たちは今日もせっせと足を運びます。

企みごとがあって。
棚田の段をスクリーンにして映画を上映してしまおうとしている。

「山にある農地は、自然条件に左右されるし生産性が低い。
そうかもしれないけど、それは農地が荒廃していく理由にはならない。」

自然環境が豊かだからこそ、見出せ

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雪にまみれて

雪にまみれて

雪の脅威というのを、思い知った。
いくら雪かきをしようとも、容赦なく降ってくる。

車はハマって動けなくなるし、
人に会いにいくことも難しい。
電気が停まる家もちらほら。

外出の予定はほとんど、屋内の予定に変更されたけど、
それでも必要な外出もある。
駐車場の雪かきをして、車に積もった雪も落として、やっと出発。

いままで当たり前のように行けていた場所も、ものすごく遠く感じる。
目の前は青信号な

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変わらず、変わり続ける

変わらず、変わり続ける

この写真。

見慣れた景色なのに、ずっと見ていられる。
これってすごいなあ、と思うんです。

これは恥ずかしい話ですが、
僕は"慣れ"に対してとても弱いなあ、と感じることが多いんです。
車の運転、毎日のごはん、何気ないやりとり、とかとか。
いったん慣れてしまうと、注意を払うのがむずかしくなる。

だから、"当たり前"がこわいんですね。
ひとときの美しさを見失ってしまわないようにしないと。

でも、

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静かな感動をいっしょに。

静かな感動をいっしょに。

2020.12.28

きょうは物件を見にいった。
もしかしたら、僕らの拠点になるかもしれない物件だ。
すごくいい家だった。夢がふくらんだ。

内見を終えて興奮気味に来たのは、僕らの農地「ヤマノミナト」。
山なのに港。
アクセスなんて言葉が通じないような場所だけど、
色んな人が来てくれて、混ざり合って、たのしく共存できたらいいよね。

雪景色を見ながら、コーヒーを淹れよう。
そんな妄想にワクワクし

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