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私たちreweaveは、むかし里山に見られた関係性を、現代や未来を見据えて"…

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私たちreweaveは、むかし里山に見られた関係性を、現代や未来を見据えて"つむぎ直す"ことをビジョンにしています。 複合協業拠点「ヤマノミナト」を運営することで、山の中で棄てられた田んぼを「現代版の里山」に再生利用しています。

マガジン

  • 日曜日の朝エッセイ「つむいで、ほぐして。」

    毎週日曜日の朝、reweaveの活動を通して感じたこと・考えたことを文字という形につむいでお届けします。このエッセイで、みなさんの気持ちが少しでもほぐれたら嬉しいです。

  • 写真日記「ぼくたちの、さとやま。」

    里山での暮らしで起きた出来ごとを、写真とともに綴るコラムです。この日記から「現代版の里山」をちらっと覗いてみてください。

最近の記事

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そもそも、里山って何?私たちreweaveが見据える未来

reweaveは、英語で「つむぎ直す」。 秋田のちいさな集落に入りこんで一体なにをつむぎ直そうとしているのか?今日は、そんな話をさせてください。 私たちが目指しているものを一言で表すなら、「現代版の里山」です。 これだけ聞いても、なんのことやら(笑) さて、まずは里山から。 むかし日本には里山と呼ばれる地域がありました。 里山とは「人の手が入ることによって生態系のつりあいが保たれる地域」のことです。つまり、人間と自然が、上手に共存している。 たとえば、田んぼには両生類や昆

    • 「みんなちがって、みんないい。」って自分に言えるように

      いろんな尺度がある。いろんな人がいる。 絶対的に正しい基準なんて、本当はないんじゃないか。 こういうことは、すごくよくわかる。 実際、"いろいろ"から見えてくる"違い"が、豊かさを産むのかもしれない。つまり、みんなちがって、みんないいのだ。 うん、わかるわかる。 でもこれを自分にも言ってあげるのって、すごく難しい。と思う。 やっぱり、 何かを期待されたりすると、その通りにしたくなっちゃうし、 あなたって〇〇だよね、とか言われると、そうかもと思っちゃうし、 〇〇が正義!

      • やさしさが育つ場所。

        やさしい人に囲まれている。 とても恵まれたことだ、と常々思う。 僕たちは、地域に新しく入る人間だ。 そんな僕たちを、迎え入れ、気にかけて、時にはサポートしてくれる。 そんなかっこいい大人に囲まれている。 僕たちが自律的に、活動的に、動けているのは 彼らの、ちょうどいい距離で見守ってくれる、懐の深さのおかげだと思う。 やさしさ、って難しい。 僕たちが彼らから感じるやさしさってなんだろう。 それは、遠慮でもない、配慮でもない、批評でもない。 そういう、言動は、あくまでやさ

        • 人が来て、まちになる。

          僕たちは、いちど棄てられた土地を耕している。しかも山の中。 自然条件に左右されるし、 傾斜だから作業もやりにくいところがある。 つまり、「めんどうくさい」ともいえるんだ。 でも、そんな場所に僕たちは未来を描いている。 「めんどうくさい」も、裏を返せば、 自然が豊かで、てしごとが生まれやすい。 僕たちは、そんな場所に現代らしい里山の形を見出している。 "風土にあった多様な土地利用をしながら 「いいなあ」と思ってくれた人が 地域の境界にこだわらずに集まってくれる。" そん

        • 固定された記事

        そもそも、里山って何?私たちreweaveが見据える未来

        マガジン

        • 日曜日の朝エッセイ「つむいで、ほぐして。」
          8本
        • 写真日記「ぼくたちの、さとやま。」
          2本

        記事

          あたりまえの話

          今日はあたりまえを愛でよう。 大地は広いし、空は青いし、夜は寂しい。 まだまだある。 おなかはすくし、喉は乾くし、笑えば楽しい。 よくできてるなあ、と思う。 あたりまえのことのはずなのに、もう十分複雑だ。 だって、僕たちの知らないところで、物凄いメカニズムが働いている。 いや、もしかしたら、僕たちが複雑にしているのかもしれない。 あたりまえのことを、解き明かそうとするから、難しくなるのかもしれない。 あたりまえなんてない。 その言い分もわかる。むしろ僕はそう思っている

          あたりまえの話

          里山は、哲学だし泥臭い。

          頭を動かすのも大事だし、一方で手を動かすのも大事。 そりゃあそうだ。なんでも両立できたら苦労しない。 両立って、大変だよね。だからすごいんだ。 僕は小学生の時、ずっと「目標は文武両道です。」って言ってた。 なんでかっていうと、褒められるから。笑 くだらない話はおいといて、頭と手は、どっちが先なんだろう? 頭を動かすから、手を動かせるのか? 手を動かすから、頭が動かせるのか? 頭を先に動かせば、道筋を持って手を動かすことができる。 でも、頭の中で描いたことが、必ずしもそう

          里山は、哲学だし泥臭い。

          結の実感

          結、という言葉を聞いたことがある。 農村でむかし見られた「助け合う関係」のことだそう。 田植え・稲刈りなど、短い間で一気に終わらせないといけない作業を、 それぞれの家だけではできないから、地域の人々が一丸となって、 すべての家庭分、順番にそして一気に終わらせる。 僕は、これを初めて聞いたとき、「むかしらしいな」と思っただけだった。 でも雪が降ってから、この結というのを実感することがとても多い。 --------------------------------------

          結の実感

          冬の棚田でできること。

          2021.01.13 この日は、ある催し物の準備でヤマノミナトへ。 ふつう冬の農地には、雪が積もるばかりですが、 僕たちは今日もせっせと足を運びます。 企みごとがあって。 棚田の段をスクリーンにして映画を上映してしまおうとしている。 「山にある農地は、自然条件に左右されるし生産性が低い。 そうかもしれないけど、それは農地が荒廃していく理由にはならない。」 自然環境が豊かだからこそ、見出せる価値があるはずだ。 そして山にある農地を起点に、色んな営みがつむがれて、 現代

          冬の棚田でできること。

          雪にまみれて

          雪の脅威というのを、思い知った。 いくら雪かきをしようとも、容赦なく降ってくる。 車はハマって動けなくなるし、 人に会いにいくことも難しい。 電気が停まる家もちらほら。 外出の予定はほとんど、屋内の予定に変更されたけど、 それでも必要な外出もある。 駐車場の雪かきをして、車に積もった雪も落として、やっと出発。 いままで当たり前のように行けていた場所も、ものすごく遠く感じる。 目の前は青信号なのに、いっこうに進まない車の行列。 せっかくの渋滞だし、雪について考えよう。

          雪にまみれて

          変わらず、変わり続ける

          この写真。 見慣れた景色なのに、ずっと見ていられる。 これってすごいなあ、と思うんです。 これは恥ずかしい話ですが、 僕は"慣れ"に対してとても弱いなあ、と感じることが多いんです。 車の運転、毎日のごはん、何気ないやりとり、とかとか。 いったん慣れてしまうと、注意を払うのがむずかしくなる。 だから、"当たり前"がこわいんですね。 ひとときの美しさを見失ってしまわないようにしないと。 でも、そんな僕がいつ見ても感動できるのが、自然の風景なんです。 僕の中では、けっこう、

          変わらず、変わり続ける

          静かな感動をいっしょに。

          2020.12.28 きょうは物件を見にいった。 もしかしたら、僕らの拠点になるかもしれない物件だ。 すごくいい家だった。夢がふくらんだ。 内見を終えて興奮気味に来たのは、僕らの農地「ヤマノミナト」。 山なのに港。 アクセスなんて言葉が通じないような場所だけど、 色んな人が来てくれて、混ざり合って、たのしく共存できたらいいよね。 雪景色を見ながら、コーヒーを淹れよう。 そんな妄想にワクワクしながら、今日のために準備していた。 冷たい手。 温かい紙コップで暖を取りながら

          静かな感動をいっしょに。