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人が来て、まちになる。

僕たちは、いちど棄てられた土地を耕している。しかも山の中。

自然条件に左右されるし、
傾斜だから作業もやりにくいところがある。
つまり、「めんどうくさい」ともいえるんだ。

でも、そんな場所に僕たちは未来を描いている。
「めんどうくさい」も、裏を返せば、
自然が豊かで、てしごとが生まれやすい。

僕たちは、そんな場所に現代らしい里山の形を見出している。

"風土にあった多様な土地利用をしながら
「いいなあ」と思ってくれた人が
地域の境界にこだわらずに集まってくれる。"
そんな場所にしたいという願いを込めて、「ヤマノミナト」という名前をつけた。


いまは雪解けを待っている。
もちろんその間にやっていることはあるのだけれど、ヤマノミナトへの人の往来は少ない。

ヤマノミナトに人が来れない状況だけれど、今週も出会いに恵まれた。

まだこれからの僕たちを、「いいなあ」と面白がってくれる人たちがいる。
僕たちが見据える未来を共有して、一緒に夢を見る仲間だ。

僕たちが見据えているのは里山で、
里山は、その土地に人が関わるからこそつくられていくものだ。
決して僕たちだけでつくるものではない。

reweaveとヤマノミナトに関わってくれている人たちは、
みんなそれぞれ、別の場所で、別のことをしている。
でも同時に、ヤマノミナトを起点に、ワクワクしている。
そして、たまに集まっては、共に夢を語る。


僕はたまに、
「これってもう、まち、なんじゃないかな?」
なんて思うことがある。

今は荒れている、山の中の農地。
そこに集まり、有機的につながっていく。人と地域と自然が。

まちにいる人は、
それぞれの目標で、それぞれの場所で、それぞれのことをしているけれど、
なんだか、きっとすぐまた会えるよねっていう安心感がある。

流動的なコミュニティが土地とつながっている。
そんな安堵が少しでも持てた嬉しさで、帰りの車に音楽はいらなかった。


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