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雪にまみれて

雪の脅威というのを、思い知った。
いくら雪かきをしようとも、容赦なく降ってくる。

車はハマって動けなくなるし、
人に会いにいくことも難しい。
電気が停まる家もちらほら。

外出の予定はほとんど、屋内の予定に変更されたけど、
それでも必要な外出もある。
駐車場の雪かきをして、車に積もった雪も落として、やっと出発。

いままで当たり前のように行けていた場所も、ものすごく遠く感じる。
目の前は青信号なのに、いっこうに進まない車の行列。
せっかくの渋滞だし、雪について考えよう。

そもそも、雪って、雲がカタチを変えて落ちて来たものなんだ。
そりゃあ、こんなに積もるか。
でもそもそも、そんな雲が秋田県の真上にずっしりと佇んでいるのは、
でっかい山に引っかかってるからだ。
この雲たちも、僕と同じで立ち往生してるのか。

日本アルプスがもっと小さかったら、、、
すごく楽なんじゃないだろうか。
そんな考えが頭をよぎった。

でも、もし日本アルプスが小さくて、雪もそんなに降らなかったら、
寂しくてつまらない暮らしになっていたんじゃないか。

温泉も鍋もコーヒーも、
あの、おもわず唸ってしまう「うまさ」が感じられないかもしれない。

かまくらも、日本酒も、漬物も、干し柿も、
いま僕が楽しんでいる色んな文化がなかったかもしれない。

大自然を、おそれて、かしこまって、
さらにそこに儚さと美しさを見出すこともなかったかもしれない。

思い返せば、僕が秋田に来る前は、雪のある生活に憧れていた。
それに年中温暖な国に住んでいた時は、冬の寒さが恋しくて仕方なかった。
じっさい帰国したときは、わざとTシャツになってみたりした。すぐコート着たけど(笑)

しみるような寒さ、積もり積もる雪。
大変なことなんて数えたらキリがないけど、
だからこそ豊かでいられることもある。たくさんある。

となりの芝はいつまでも青いけど、
自分たちが息づいている地域の「らしさ」を愛でられるように。

ヤマノミナトに行くことはできなかったけど、
気づきをたくさん得ることができた、雪の週でした。

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