見出し画像

変わらず、変わり続ける

この写真。

見慣れた景色なのに、ずっと見ていられる。
これってすごいなあ、と思うんです。

これは恥ずかしい話ですが、
僕は"慣れ"に対してとても弱いなあ、と感じることが多いんです。
車の運転、毎日のごはん、何気ないやりとり、とかとか。
いったん慣れてしまうと、注意を払うのがむずかしくなる。

だから、"当たり前"がこわいんですね。
ひとときの美しさを見失ってしまわないようにしないと。

でも、そんな僕がいつ見ても感動できるのが、自然の風景なんです。
僕の中では、けっこう、大きな謎だったんですよ。

「見慣れているはずなのに、ずっと見ていられる。」
ふだんの雄大な景色を目の前にして、
なぞなぞみたいな体験が僕に降りかかってくるんです。

やっとこの間、この謎が解けた気がしました。
棚田のひらけた景色を見ながら、五感に浸ってるときでした。

僕の中の答えは、「変わらず、変わっているから」でした。
正解・不正解はないけど(笑)

自然ってずっと変わり続けてるんですね。
風の強さ。
鳥の鳴き声。
雲の流れ。
1秒たりとも、おなじ景色はありえない。
変わり続けるから、観察し続けて、多くのことに気づく。
これが、見慣れている自然の風景でも美しく感じ続けられる理由なのかな。

考えてみると、ふだんの暮らしからも、いろんな気付きを得られることはあるはず。
観察できることは、まだまだたくさんある。
毎日の景色も、簡単に済ませるごはんも、決まりきった言い回しも。
体力が要ることだけれど、日常の些細な違いを観察していれば、
"当たり前"だと思っていたことも、愛でることができるのかな。

なんてことをぼーっと考えながら、
雪の棚田で立ち尽くしていた師走の昼でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?