見出し画像

ETYMOTIC(エティモティック)のイヤホンに出会って、イヤホンスパイラルが終わった話 ※歴代購入品、所持品リスト付き

恥の多いポタオデをしてきました

 まずは私の購入品リストを見てください。ここ2年、多くは直近半年のうちに購入したものです。しかし面倒なら、ざっと読み飛ばしていただいても結構です。ひとつ数千~数万円する買い物をこれだけしたのだ、という馬鹿げた事態が伝われば十分です。

 ちなみに、リストの大半は買取に出しており、現在は所有していません。さんざん悩んで厳選したもの(★または▲をつけているもの)のみ数機種所有しています。

・購入品リスト(これが沼だぞ!)

★所有中(使用中。もちろんおすすめ!)
☆売却済(だけど、いい品だった)
 無印(売却済)

■ag
COTUBU
PITA  ※紹介記事はこちら

■AFUL
Performer 5

■AKG
K240 Studio★  ※紹介記事はこちら

■Astell&Kern
AK PA10☆
AK HC2

■Audirect
ATOM3 Lightning

■audio-technica
ATH-MSR7
ATH-CKS1100X
ATH-CKS330Li
ATH-CKD3C

■Anker
Soundcore Space Q45
Soundcore Life Q30
Soundcore Liberty 3 Pro

■Apple
AirPods(第2世代)
AirPods Pro(第1世代)☆
EarPods 3.5mm★  ※紹介記事はこちら
EarPods Lightning

■BQEYZ
Spring 2

■ETYMOTIC  ※紹介記事はこちら
ER4S★
ER4PT★
ER4SR★
ER4XR★
ER2XR

■FIIO
FH3
FD3
K7★  ※紹介記事はこちら
Q11
Q1 Mark II
UTWS3 MMCX
BTR3K
BTR7☆
BR13★ ※紹介記事はこちら

■final
※final 3000番台は全機種紹介のまとめ記事を作成しました。
こちらからご覧ください。

E500★    ※紹介記事はこちら
E1000★  ※紹介記事はこちら
E2000★  ※紹介記事はこちら
E3000★
E4000★  ※紹介記事はこちら
E5000★
A3000☆
A4000☆
A5000
VR3000☆
ZE3000☆
UX3000☆

■Jabra
Elite 7 Pro
Elite 75t

■JVC
HA-FD01★  ※紹介記事はこちら
HA-FD02
HA-FX1100

■MOONDROP
KATO Dark Blue☆
Starfield
Aria Snow Edition☆
SSP
CHU
Quarks
Quarks DSP
NecoCake
水月ゆきアクリルスタンド

■NOBUNAGA Lab


■SeeAudio
Bravery RB Edition☆
Rinko

■SENNHEISER
HD 599 SE
CX400

■Shanling  ※紹介記事はこちら
M0 Pro★
UA3
UA1s

■SHURE
SE215SPE★  ※紹介記事はこちら
SE535

■SONY
NW-A306
MDR-1AM2
MDR-EX800ST
XBA-100
XBA-40
LinkBuds S

■SOUNDPEATS
Opera 05
Capsule3 Pro
Q35HD

■TANCHJIM
ZERO☆  ※紹介記事はこちら
ZERO DSP☆

■Technics
EAH-AZ40M2☆  ※紹介記事はこちら

■TINHIFI
T3 Plus
C2 Mech Warrior★  ※紹介記事はこちら

■TRI
KAI
Starsea

■TRN
Conch☆  ※紹介記事はこちら

■Kiwi Ears
Orchestra Lite
Cadenza

■Letshuoer
S12

■ZERO AUDIO
DUOZA
CARBO TENORE
CARBO BASSO
ZIRCO TENORE★  ※紹介記事はこちら

■1MORE
ComfoBudsZ

■その他
イヤーピースやらリケーブルやら仮想アースやら、評判のものは手当たり次第に買いました。

・買い物依存

 どれだけイヤホンを買っても満足できず、新しいサウンドを求めて買い続けていました。現状に不満があろうがなかろうが、イヤホン本体かそうでなければ何かしらのアイテムが着弾しないことにはつまらない。

 着弾がない日は次に買うべきものを物色し、入念な下調べをしたかと思いきや、Amazonのセールに突如現れたノーマークの製品を衝動買い。結局、新しいサウンド云々ではなく、着弾の快感を求めていたのだと今ではわかります。買い物依存です。

 これまで以上に音楽鑑賞が楽しく、QOLが向上したことに疑いはありませんが、散財した後悔はしっかりとあり、一方で好みの音に辿り着く過程として必要だったという気もしており、割り切れない気分です。

・コスパ最強!これは優勝!

 買うべきイヤホンを選定する際には、ブログやYouTube、Twitter(X)の投稿やAmazonのレビューを参考にしていました。散々読んで、見て、買ってみて、気づいたことがあります。

 レビューと称した投稿のほとんどが、批評的な目線で語っておらず、ただ「買いました!満足してます!」という、買い物の(あるいは、提供レビューの?)高揚感を伝えているだけのようなのです。もっともらしく低音がどうの、高音がどうの、という説明はあるのですが、何と比べて言っているのか分からない場合がほとんどです。

 リファレンス機との比較、価格面・ドライバー構成面それぞれライバル機との比較、レビュアーが好む音楽ジャンル、レビュアー自身の愛機は何か。そうした背景情報なしに突然始まる「コスパ最強!」「これは優勝!」「1万円なのに2万円の音がする!」「3万円台とも戦える!」「これは強い!」「この価格帯では最強!」「さすがSONYさん!」という煽情的な文句に、何の意味があるのでしょうか。(私がお気に入りの、特にひどい文句は「これで十分!」です)

 YouTubeのイヤホンレビューなど、eイヤホンの動画とだいたい同じです。eイヤホンが売上アップを狙った動画を作るのは当然ですが、個人レビュアーも大げさな物言いでアクセスを稼ぎたいだけのようです。どちらもただのセールスマンです。

 ブログは、オーディオ専門で長期に渡りレビューを投稿し続けている素晴らしいブログがいくつかあり、参考にしております。ガジェット系ブログは、ほとんどだめです。AnkerやSOUNDPEATSのような、スペックは価格破壊だけれど音作りのセンスが絶望的な製品(個人の感想です)を取り上げ、やたらと持ち上ている印象で参考になりません。

 また、Youtuberやガジェット系ブロガーほど、煽情的な言葉を使いがちです。絶賛ポイントを見つけて派手に叫んでおけば良いという感じで、音質を言語化する苦労をしていない気がします。音質は「低音★★★☆☆」のような記号で表せるものではありませんし、周波数特性グラフから音が聞こえることもありません。

 ならば、できる限りの言葉を尽くして伝えようとする以外に方法が無い気がするのですが、そのための語彙を持たないのがYoutuberやガジェット系ブロガーという印象です。

 とにかく、製品画像は綺麗に撮れているけど、肝心のレビュー内容がスッカスカな記事が多すぎます。イヤホンのレビューなのに、製品の外観や付属品を紹介する分量が、音質を解説するそれより多いのです。自分の動画や記事を見て、視聴者(読者)が購買するという事の重みを何とも感じていないように見受けます。

・SOUNDPEATS Opera 05 の衝撃

 クラウドファンディングが絶好調で話題になった、SOUNDPEATSのOperaというイヤホンがありました。ドライバー構成の違いでOpera03と05の2種類があり、私は05に出資しました。

 SOUNDPEATSのイヤホンは数本購入経験があり、「機能に対して価格は安いが、やたらと聞き疲れのするチューニングですぐ飽きる」という印象でしたが、Operaはかつてなく気合の入った製品に見え、これは1万円台TWSの価格破壊ではないかと期待していました。

 クラファンの品が届く前に、YouTuber&ブロガーに配ったようで、絶賛レビューが溢れていました。クラファンの品が届く前に、VGP金賞を受賞しました。クラファンの品が届く頃、別ラインの新商品(Engine4)が発表されました。一般販売が開始された後、すぐにAmazonのセール対象になっていました。

 結局、クラファンには出資せずEngine4と比較してからセールで買うのが賢かったね、と思えて仕方がありませんでした。ただの新商品発売を、クラファンという名の限定商法にして消費者を釣っただけでした。

 届く頃には既に冷めかけていたのですが、届いてからはもっと冷めました。Opera 05の音は、各ドライバーがパリピみたいに俺が俺がとジャカジャカ騒いで規律が崩壊している状況とでもいうような、とにかく聴くに堪えないバランスの悪さ(個人の感想です)でした。約10時間ほどいろいろなジャンルを聞いてみたあと、eイヤホンに100円で買い取っていただきました。

ETYMOTIC ER4SRの衝撃

 新製品を追いかけるのに夢中で忘れていましたが、10数年前に憧れていたイヤホンがありました。ETYMOTIC RESEARCHのER-4Sです。当時はハイエンドイヤホンといえば3~5万円程度だったと思います。

(SHUREのSE845なんて、イヤホンに10万円出す人なんているのか?と驚いたくらいです。今では何とも思いませんが…)

 最高のイヤホンを検索すると必ずその名を目にしたER-4S、現在は中古で1~1.5万円程度で入手できると知りました。既に後継モデルも出ていて、スタジオリファレンスのER4SR・リスニング用のER4XRというバリエーションが存在し、かつこちらも中古なら2~2.5万円程度で入手できるとわかり、これはいずれか手に入れるべきだと思いました。

 はじめにER4SRを購入し、ぶっとびました。これまで所有したイヤホンの中でも圧倒的にクリアで、繊細なのに音の輪郭が太く・ハッキリ感じられ力強い。中華イヤホンが減衰させがちな高域のなかでもかなり高い音(刺さる、と言われがちなギリギリの高音)も気持ち良くシャンと鳴る。メリハリのある音なのに、音のつながりがリニアで聴き疲れしない。迫力がありかつ繊細で明瞭、余計な味付けをしない無色透明・無個性な音色。さらに、音場は狭いものの、配置された音の距離感が綺麗でどの音も濁りなく聞こえる点にも感動しました。

 マルチドライバーやハイブリッドのイヤホンで特にそうですが、背景もしくは前景にそっと配置されたであろう音が前に出すぎていたりといった、立体的な音の前後感を壊すようなチューニングの製品も少なくないと感じています。マラカスの音は本当に、こんなに鬱陶しいほど大きな音で収録されているのだろうか?という疑問を持つ機種もしばしばありました。

 ER4SRのサウンドはシャープネスを上げて「パッと聴いた感じの解像感」で勝負する(で、店頭視聴レベルの短時間で購買を決意させる)安直なチューニングとは一線を画すものですが、かといって長時間使用して脳を慣らさないと聞き取れない、というような渋いものでもありません。イヤホンというデバイスの存在をスルーして、音楽と自己の感性が直結するような感じで、一聴してすぐ惚れました。finalの目指す「トランスペアレントな音」というのは、ここにあったじゃないかと思いました。

 また、ETYMOTICのイヤホン全般について、装着感が人を選ぶという意見を見かけ、多少の不安を感じておりましたが、全く異なるタイプの3種類のイヤーピース(装着感も全く違う)が同梱されていること、「耳に棒をつっこむ」形状であるため、耳穴の形状の左右差を気にしなくていいこと、3段フランジでなければ最高音質ではないと言われがちですが、どのイヤーピースでも適切なサイズを適切に装着すれば音質差はほとんどないということが、所有して分かりました。

 むしろ装着感は良好で、かつ音量を上げなくともよく聞こえるため、セーフリスニングで聴覚を守る使い方にも適していると思います。

・そして、ER4XRとER-4Sも購入しました

 ER4XRは低域の量感が増し、確かに一般的なリスニングイヤホンに近づいたチューニングでした。別売りのフィルターキットを購入し、低域が出るオレンジ色のフィルターを装着したところ、「ウォーム系に寄せたエティモの音」という絶妙な音色になり、こちらもかなりのお気に入りになりました。

 そしてかつての憧れER-4Sはもう、革命的な音でした。突き抜ける高域が実に気持ちいい。ER-4SRと比べてより明るいサウンドで楽しく聞けます。

 高域が突き抜ける楽しい機種というと、JVCのHA-FD02がまさにそのような音でしたが、ER-4Sと比べてしまうと金属っぽい響きが荒々しく感じて、ER-4Sの滑らかさと力強さを併せ持つ音には及ばないと感じました。

 また、ER-4Sに出会う以前、私がリファレンスにしていたイヤホンはMOONDROPのKATOでした。KATOは低域の強さとボーカルの聞きやすさを両立したうえ、女性ボーカルの表現ががこの上なく美しい、ポップスを聞くには最高のイヤホンですが、「刺さる」事を過度に恐れたチューニングで惜しい気持ちがありました。ER-4Sでメタルを聴いて高域の表現があまりに違う事に驚き、KATOに不満が出始め、ほどなくして水月ゆきちゃんのアクリルスタンドは押し入れ行きになりました。

 さらに驚いたのは、SeeAudio Braveryとの比較です。Braveryは手持ちの中でも特に爽やかで澄んだ高域が出る機種だと感じていて、こちらもKATOと並んでお気に入りでした。音の傾向もなんとなくER-4Sに似ている気がします。が、やはりだめでした。ER-4Sの後にBraveryを聞くと、クリアさに薄膜1枚分の差があると感じました。Braveryは私にとってかなりの高額機種で悔しさもあり、日を変えて何度も繰り返しましたが、私にはどう考えてもER-4Sの方が好みでした。

・最高の音に出会ったので…

 ER-4Sとの邂逅を経て、どうも自分はシングルドライバーの素直な音が好きらしいと気づきました。振り返れば、これまで所有したマルチやハイブリッドのイヤホンは第一印象で変な音(リアリティに欠く音・個性が強い音・脳を慣らさないといけない億劫な音)だと感じることがほとんどで、重層的な厚みのある鳴り方に良さを感じる事もないわけではないのですが、基本的にはあまり好きではありませんでした。(Braveryは別格でした)

 Kiwi EarsのOrchestra Liteはものすごくボヤけた音だと感じて馴染めませんでしたし、AFUL Performer 5も評判ほど良いとは思いませんでした。ロングセラーで定評もあるSHURE SE535も、あまりにも地味な音で好みではありませんでした。SeeAudio Rinkoは、うるさすぎてダメでした。FiiO FH3はDDとBAの音色が一体になっていない印象を受けました。(気のせいかもしれませんが、聴くたびに違和感がありました)

 ここで岐路に立ちました。ER-4Sを終着駅とするか、更なる高価格帯(具体的にはSE846...これも憧れでした)を目指すのか。20年以上前に発売された1BAのイヤホンが、現代のオーディオファンから一定の評価を受けているBraveryやKATOを上回った(個人の感想です)事は、何度聴き直しても疑いありません。

 しかしながら、とんでもない数のドライバーを積んだ変態イヤホンや、ピュアベリリウムのような高級素材を使用したイヤホン、メーカーの技術力を示すフラッグシップなど、その世界を知ってみたい気持ちもあります。

イヤホンスパイラル終了!

 自覚したとたん、物欲センサーが故障しました。その後も(今でも)、ポータブルオーディオの情報は収集しており、関心はあるのですが、買おうという気がなかなか沸かない。どうやら私の中に、ER-4Sと末永いお付き合いをしたく、更に高価なイヤホンを買って万が一、ER-4Sに愛着が持てなくなったら嫌だという気持ちがあるようなのです。

 一応、イヤホンスパイラルの民として正常な思考で、手持ちのイヤホンを売って購入資金を確保し、コレクションを5〜10万円台の機種に置き換えていこう、などとと考えてもみました。

 しかしその後、手持ちの大半を売りはしたものの(eイヤホンに納得の値で買取していただきました)買ったものは結局、ER-4Sの予備としてER-4PTの中古品と、ケーブルの変換コネクタを数個、あとはETYMOTICの消耗品を買い増ししただけでした。

 資金はあるのに欲しいイヤホンが無い。この…わたしが…?まさか…?そんな…?という気分のあと、スパイラルは終わったのだと自覚しました。

・しらけてきました

 次々現れる中華イヤホンの新製品が、狭い市場で同じユーザー(ワイヤレス全盛の時代に有線を尊ぶ珍しい人々)に繰り返し購買させるためのどうでもいいバリエーション量産に見えてきました。

 レビュアーが音質監修したコラボイヤホンなど、メーカーの矜持はないのかと思えてきました。チューニングスイッチとかノズル交換の前に、本当に自信をもって音を作りこんでいるのか?それならスイッチなど不要ではないか?と疑問を感じるようになりました。

 また、中国の商習慣かもしれませんが、パッケージがやたらとでかく、使わない付属品(waifuのカードとか)がてんこ盛りなのも、現代においてそれはアリなのか?さらに、それを開梱体験が良いと褒めてるレビュアーもそれでいいのか?と、疑問を感じるようになりました。振り返れば、SONYのLinkBuds Sの紙パッケージは素晴らしかったと思います。自身の社会的責任を理解し、実行している企業だと感じました。

 NiceHCKやJSHiFi等の中華リケーブルを愛用していますが、彼等のTwitter(X)に投稿される「このケーブルはボーカルがよく聞こえる」等の雑な宣伝文句にも辟易します。まったく根拠が示されていないためです。

 NOBUNAGA LABSのケーブルは中華リケーブルよりは高価ですが、きちんとスペックが示されています。不正確な宣伝文句もありません。正直、ケーブルのスペックなんて見ても何もわからないわけですが、企業の姿勢が伺える個所だと思っています。(とはいえ実は、中華メーカーが次々と生み出す安価な謎合金ケーブル、正直なところ使っているし気に入ってもいますが、それはまた別の話です)

 また、憧れのハイエンドイヤホンにも疑問が湧いてきました。SE846のように高価でも定評がありロングセラーの製品や、final A8000やJVC FW-10000のようなメーカーの技術力を示すフラッグシップの存在に疑問を持つことはありません。

 疑問があるのは、10万円超の高額イヤホンをラインナップの中心に据えているような高級機専門メーカーの製品です。おそらくは小規模な会社で、オーディオに通じた技術者の設計のもと限りなくハンドメイドに近いやりかたで少量生産しているのだと思います。

 それ自体はロマンがありますし、大手メーカーでは作れない独特の芸術性を纏った音色のイヤホンも存在するのだろう、金額がいくらであれ、そのクラフトマンシップに価値を見出す人はきっといて、手にしたものだけが分かる音の世界を知っているのだろうと思います。しかしながら、きわめて高額であるにも関わらず、メーカー・代理店や小売店がその価値がどこから来ているのか、説明できているかというと、なかなか怪しいものだと思います。

 やはり私の物欲はリセットされてしまいました。リセット後の目線では、10万・20万という資金があればPCや家電を買い替えたいし、なんにせよイヤホンは買わないだろうと思います。(もしオーディオに使うなら、アンプかな…)これがリセット前ならば、そもそもカテゴリの異なる製品を金額だけ見て同じ土俵にあげるものではない、とでも考えたことでしょう。

 しかし冷めてしまった今では、「最新のハイテクが詰まったハイエンドスマホより高価なイヤホンがあるなんて、なんかおかしい」と突っ込みを入れたくなります。筐体が半透明になっているイヤホンがよくありますが、あれを見るたび素人ながら「金額の割に中身はこんなもんか…」と思います。

 中華イヤホンメーカーを中心に巻き起こっている、新製品発表→レビュアーによる煽り宣伝→新製品なのにセール対象→色違い発売→別チューニングコラボVer.の発売、これが短期間に繰り返されれる事によるユーザーの金銭的・精神的な消耗(購入した顧客は短いスパンで新モデルが出るとガッカリするはずです)と、価値のよく分からない超高額機種が持て囃されることによる「近づいてはいけない趣味感」の醸成が、いずれは市場を壊すのではと勝手に心配しています。

・ETYMOTIC以外の愛用品について

 というわけで、自分語りもひと段落しましたが、まだお伝えしたい事があります。ETYMOTICへの愛着については上述した通りですが、実は他にも「絶対に手放さないし買い替えもしない」と決めている製品があります。finalのE4000と、E5000です。ER4シリーズとは異なる魅力があり、併せて使うには最適な機種だと思います。

 私の音の好みは、低域の量や強さよりは中高域の透明感と高域の爽快感を重視し、一つ一つの音がよく聞こえ、でも聴き疲れしにくく、集中してリスニングすればいろんな音が聞こえるし、作業BGMとして雑に聴いても心地よい、気が散るような癖のない音です。ER-4Sが理想の音であることは前述したとおりです。

 また、私がよく聴くジャンルは、J-POP(特にイイ声の女性ボーカルでアコースティックな曲調が好み)、ジャズ、オーケストラです。ER-4Sでジャズやクラシックを聴いても楽しいのですが、ジャズの場合はからっとしていて空気感が足りない、オケではスケール感が足りないと感じることがあります。そうした気分の時にE4000を使っています。また、オーケストラを聴く時にはE5000を使うことが多いですね。

 finalはAシリーズの出来も素晴らしくよかった(特にA5000で聴くジャズは立体音響のようなリアルな空間表現で大変感動しました)のですが、更には個人的な音の好みもAシリーズ寄りのはずなのですが、なぜだか私はEシリーズの音がすごく好きなのです。E4000など、一度は手放したものを後悔して買い直したほどです。値段も手ごろなので、「ちょっといいイヤホン」をオススメする機会があれば、私はきっとE4000を勧めると思います。

再生環境について

 自宅では、Xperia→FiiO K7→Riskyさん制作4.4mmメス-4.4mmオス カタパルトケーブル で再生しています。K7にはKOJOのCrystal Ep(RCA)を2本と、オーディオみじんこ SILVER HARMONIZER ETを接続しています。電源はコトヴェール→プロケーブル 超越重鉄タップ(+SILVER HARMONIZER AC)→GaN充電器→トリガーケーブル→K7に繋いでいます。

さあ、だいたい吐き出したい事は書けました

 正直、この記事誰も読まんだろw と思っていますが…もし万が一、読んだ方がいらっしゃって、ETYMOTICのイヤホンに興味を持たれた場合は、ぜひともeイヤホンやヨドバシで試聴してみてください。

 一般的な知名度はともかく、オーオタには人気のあるメーカーなので中古品も入手しやすいです。また、final E4000/E5000に興味を持たれた場合は、finalのサイトからケーブル無しの「頭売り」で新品を安く購入する事が出来ます。MMCXのケーブルを既にお持ちの場合や、バランス接続の環境で使う場合は無駄が省けます

☆ETYMOTICのイヤホンにご興味をお持ちの方へ

 この記事の中で、最も愛用している製品として、所有しているエティモの各機種と、関連アイテム等を紹介しております。ご興味があれば覗いてみてください。

☆その他のオーディオ・ガジェット系記事について

 こちらのリストで、オーディオやガジェット、Amazonのおすすめ商品(アフェリエイト)を発信しています。フォローしていただくと、イヤホンスパイラルが終わったなどと宣言しておきながら、結局アンタは買い物依存なんだね!とか、アンタだって「コスパ最高!」とか言うてるやん!いうことが、よくわかると思います。(実際、冒頭の購入品リストはときどき機種が増えたり★を消したりしています…)

それではみなさま、よいポタオデを。

この記事が参加している募集

沼落ちnote

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?