モテなさすぎて総合職の内定を断った話
「モテ」ってチャラい言葉ですよね!わりと軽い感じで使われる言葉だと思います。
でも、案外、人生で重要なことを決定するのに、深く関わっているんじゃないかなって思うのです。
ということで、今回はもう10年程度前の話になるんで、今の時世に合わなくなっていると思いますし、そうなっていることを願う部分もあるんですけども、自分の就職活動のときの話を書いてみようと思います。
内定が出たけれど…
大学の頃、私はリクナビやマイナビを使って、ごく一般的な形で就職活動をしてました。
普通は、就職活動を始める時点で、総合職を受けるか一般職を受けるか、決めるのかもしれませんが、私は、そのあたりは決めずに受けていたんですね。
そこで、最初に内定が出た会社が総合職で、その当時の持ち駒の中では第一志望だったんですが、急に怖くなっちゃったんですよ、総合職として働くのが。で、結局、内定を断りました。
入社となったら、東京に行くっていう話だったんで、今だったら絶対、東京の方が、自分が好きな映画関連のイベントも多いし、前向きに考えてたと思うんですけども。
でね、当時なんであんなに怖かったのかな…って考えると、
「総合職になったらモテないんじゃないか」っていうことが、本当に怖かったんだと思うんですね。
もしね、当時、恋人がいたら、もっと考え方も違ったと思うんですけどね。大学のとき、(というか、それまでずっとですけど…笑)彼氏ができなかったというのも大きいと思いますね。やっぱり、周りは、けっこう彼氏がいるか、少なくともできたことはあるという人が多かったので、「自分って人気ないんだなー」っていう自覚があったんですね。
(あ!でも、これは、大学で彼氏できなかったらダメという話じゃないですからね。自分はすごくマイナスに考えてしまってたんですけど、社会人になってから、逆にそれをうまくマーケティングして素敵な男性を見つけた女性も知ってますので。悲観的にならないでください!)
自分の中で「総合職の女性は男性から人気ない」っていうステレオタイプなイメージがあって、それでもわかってくれる彼氏がいたら、きっと大丈夫だし、自分はモテるっていう自信があったら、多少、総合職に就くことで男性からのウケが悪くなろうとも、まだ合計としてはプラスみたいな(笑)考えもあったんですけども。
いやいや、今思えばね、その考えが全般として「どうした?」って感じなんですけど、当時はね、本当にそう思ってたんですよ。
ステレオタイプなイメージを持ったきっかけ
なんで、そう思うようになったかっていうのも、ちょっと書いておきたいと思います。
自分は、公立の大学に通ってて、けっこう偏差値高い方の大学だったんですね。実際は、単科みたいなもんなんで、実力としては、そんなに高いとも言えないんですけど。
でも、やっぱり合コンとか頑張って行っても、相手が他大学の人だと、明らかに引いてる感じの反応とかよくあったんですね。他の友達に言ってみても、似たような経験したことあるっていう子も多くて。
まぁね、今思えば、もっと可愛ければ、絶対そんな態度を取られることもなかったと思いますし、男性側もね、もし見た目が気に入らなかったんだとしても、気を使って、学歴が高すぎて自分とは釣り合わないみたいな、マイルドな態度にしてくれてた可能性ありますしね(笑)
でも、こちらとしては、当時はそんな感情の機微にも思い至らなかったようで、勉強という、せっかく頑張ったことが仇となってしまった…、みたいな感じで捉えていたんでしょうね。
いやいや、そんなこと悩む暇あったら、もっとダイエットでもせぇよ、と思うんですけども(そんな考え方もね、もうこのボディポジティブ全盛の今となっては過去のものになろうとしてますけどね。ちなみにメイクは覚えたてなりに頑張ってました!)
まぁ、でも、そんな感じで、男性は自分より、ちょっと下な存在を恋愛対象として見るんじゃないかっていう仮説が、どんどん強化されていってしまってたんですね。
学歴っていう、収入と直接関係ないようなものでも、こんなふうに言われちゃうんだから、総合職になったら、恋愛対象としては、もっと減点ポイントになるのでは!とか、思っちゃったんですかね。勉強と同じように、仕事も頑張って、でも、もしそれが仇となったら…選ばれない理由となったら…と考えると身がすくむというか…。
ちなみに、この頃、めちゃくちゃ背が低くなりたかったですね(といっても、私そんなに高いわけでもなくて165cm程度なんですけども…笑)
もし、物理的に背が低かったら
たとえ、総合職だったとしても、小さい子どもが大人の世界で、一生懸命、背伸びして頑張ってるような可愛さが生まれたんではないか、とか考えましたね(笑)
低身長によって、男性より上に来てしまった部分が相殺されるのでは?とか、思ってましたねー(笑)
今はね、上の方にあるものとかも取れて、収納が広く使えたりもするので、今の身長で本当に便利に思ってるんですけども。
ステレオタイプなイメージについては、今思えば、当時、男性と付き合ったこともなかったし、仲のいい男友達や、後、同年代の男兄弟ですね、そんな存在もいなかったので、実際の男の人がどう考えてるかよりも、メディアなどの印象に影響されまくってたのもあると思います。(まとめサイトとかね…笑)
今、語られるべきかもしれない
正直、こんなことを言葉にするべきかどうか、迷いました。
やっぱり、今回、私がここまで書いてきたことって、ある意味「甘え」だと思うんですよ、ハッキリ言って。
本当に自分のやりたいことに対して信念を持っている女性は、こんなことで悩んだりしないし、
男性だって、自分より下にいる女性しか恋愛対象にならないなんて言ってる人、そんなにいないと思いますよ、実際は。
そもそも、上とか下とか、人をジャッジする行為自体が間違ってるし、何を持ってジャッジすんねん!って話ですよね!私が人として未熟だから、そんな見方しかできなかったのかなぁとも今は思います。
でもね、「女性はモテとキャリアの関係で悩むことがある」ということは、誰かがもっと言葉にしなくてはいけないんじゃないか、とは思ってます。
「モテ」っていう言葉も軽くなるから、あんまり使わない方がいいかもしれませんけどね。キャッチーにするために使ってしまいましたけど。
別に不特定多数から人気者になりたいわけじゃないですもんね。逆に、自分に対して自信がないから、分母を広げないと!という気持ちで、「モテ」を目指してしまうということはあるかもしれませんが(そして、自分の場合は往々にして、それは逆効果となった記憶が…笑)
「モテ」なんかで悩んでますって、言いづらいですもんね。
だって、それって今まで頑張って女性のキャリアを切り開いてきてくれた方々への、ある意味裏切りかなぁ、とかも思いますもんね(そんな大げさに考えんでもえぇけど)
でも、私は、悩んでもいいんだよって言いたい。
社会に楯突くのも怖いんですけど、まぁ正直、今の社会状況だったら、まだまだ悩みが出てきても全然おかしくない状況だと思いますし。
今はね、総合職に就けない訳でもないし、女性参政権とかもないわけでもないし、っていう状況だから、「文句言うのもおかしいかなぁ」「意識の問題かなぁ」とかも思ってしまうと思うのですが…。
でもね、まだまだ潜在意識の中に男女のあるべき姿が残っていて、恋愛や結婚など、個人の生活と社会が絡み合う部分は、いろいろ悩みがでてきて当然だと思います。
そして、今、急速に変化していると思いますけども、「働き方」の問題。
「やっぱり総合職って残業多いのかな?パートナー探す時間あるかなぁ?」とか「転勤大丈夫かなぁ」とか「飲み会のときに変ないじり方されたらイヤだなー」とかね。ありますよね、やっぱり!
そのあたり、ちゃんと言葉にしていった方が、ゆたかで、安心感のある世の中になると、自分は勝手に思っているので、ちょこちょこと、こんなことも書いていこうと思いまーす。
せめて、ネット上に、この文章が転がっていることが、当時の自分のような気持ちになっている人のお役に立てば嬉しいです。
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