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【簡単あらすじ】死亡フラグが立ちました!(微ネタバレ)【七尾与史/宝島社文庫】




「死神」と呼ばれる殺し屋のターゲットになると、24時間以内に偶然の(偶然にしか見えない)事故によって殺される。

というネタを追うライターの物語。

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『はじめに』
季節が変わり、読書の秋ではないですが、最近読んで印象に残ったり、買ったまま積んでいた本の感想を書こうと思います。
このレビューを読んだことで、その作品や著者に少しでも興味を持って頂ける内容にしたいのですが、登場人物やぼんやりしたあらすじなど、『微ネタバレ要素』がありますので、その点にご注意ください。


今年初めの小説レビュー

から興味を持った作者さんの過去作であり、

「第八回、このミステリーがすごい!」に選ばれた作品になります。

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この作品の登場人物を紹介しますと、

1.主人公『陣内』

マニアックなネタを扱う雑誌のライター。
しかしある日、編集長から「来月号の売り上げ部数を倍増させないと首になる」と告げられ、「自分ではガセだと思っていても、売り上げを伸ばすために、死神を追う」ことになってしまう。

上記のように、主人公についてはそれほど奇抜な設定とは言えませんが、その周りを固める登場人物たちがクセ者揃いです。

2.『本宮』

主人公が困ったときに相談すると、アドバイスが絶妙な形で解決に結びつく、いつも頼りになる知人。
学業優秀、不良相手のケンカで不敗、ビール瓶で相手を気絶させるスキル持ち。
探偵の能力を持ち合わせている。
総資産は百億超え。というスーパーマン。

3.『松重』

板橋の編集部と同じ階にある、困ったときには友情価格(トイチ)で融資してくれる「らぶらぶローン」。そこで勤務している男。
893の組員であり、多くの組員にアニキと呼ばれている。(但し犬が大の苦手)

4.『板橋警部』

定年間近で、昭和時代の刑事ドラマのキャラクターになりきるため「よれよれのトレンチコートに身を包み、つまようじを口にくわえる」という外見。
キャラクターになりきっているため、毎度毎度とんでもない推理を思いつき、課内の刑事には煙たがられている「妄想刑事」。

というように、さすがは「全裸刑事チャーリー」の作者と納得する登場人物達です。

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ストーリーは、中々姿を表さない(本当にいるかどうかもはっきりしない)死神を追うために、陣内等が、様々な問題をクリアしていきます。

「893の親分を死に追いやった完全犯罪」「最終盤で、ある人に対して死神が仕掛けた罠」は、文字での表現や状況を頭でイメージすると、奇抜なものではあるのですが、全くの荒唐無稽なものでは無く、納得してしまう筋書きになっていますので、純粋なミステリ好きな方でも楽しめると思います。





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