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「産後パパ育休」をとってみた

こんにちは。レスキューナウ危機管理情報センターの吉澤です。
気象情報を中心に危機管理情報の配信業務の管理や情報収集などを行っています。

先日子どもが生まれ、新しい育児休業の制度を利用する機会がありましたので、実際に利用してみて気付いたことなどをお伝えしたいと思います。ご興味ある方の参考になれば幸いです。

「産後パパ育休」とは?

ご存じない方もいらっしゃるかと思いますが、昨年10月の「産後・育児休業法」改正により、新たに「出生時育児休業(通称、産後パパ育休)」という制度がスタートしました。

この「産後パパ育休」という制度は、産後8週間以内に28日を限度として2回に分けて育児休業ができ、1歳までの通常の育児休業とは別に取得できるものです。

出典:厚生労働省「育児・介護休業法 令和3年(2021年)改正内容の解説」より

通常の育休では、原則休業の1か月前までに申し出る必要がありますが、産後パパ育休では休業の2週間前までの申し出でよいため、急に出産予定日が変更になった場合などでも、出産直後から育休取得が可能となり、通常の育休よりも申請しやすくなっています。

また、これまで育休は原則1回しか取得できませんでしたが、夫婦それぞれ2回まで分割して取得することが可能となりました。
さらに、通常の育休中は原則就業はできませんが、産後パパ育休については、一定の要件はあるものの、育休中に就業することが可能になりました。

この新しい育休制度では、だれもが育休を取得しやすい環境整備を進めることを背景として、男性の育休取得のハードルを下げるだけでなく、夫婦が交代しての育休をしやすくし、女性の育休からの職場復帰のハードルを下げる、夫婦が希望する家族像の構築につなげる、といったねらいがあります。

実際に「産後パパ育休」をとってみた

とはいえ、やはり長期間職場を離れることになりますので、育休中のフォロー体制など、職場の理解やサポートは不可欠になります。
私が所属する危機管理情報センターでは、24時間365日の有人による危機管理情報の監視や配信を行っていますが、急な欠員に備えて人員のバックアップ体制を常に整えているため、それがこうした場合でも役に立つことが確認できました。また、私は育休期間中に週2日勤務を行ったのですが、育休期間中に全く仕事から離れることに抵抗や不安を感じる方も少なくないと思いますが、産後パパ育休制度のおかげで育児と仕事を両立することができました。

育休のメリットとデメリット

さて、実際に産後パパ育休をとってみて、自分自身が感じたメリットやデメリットをいくつか挙げてみたいと思います。
私の場合、妻が予定日よりも1か月早い出産となったため、病院の諸々の手続き等に追われて会社への申し出はギリギリになってしまいましたが、それでも生後8週間までのうち、最後の3週間で育休をとることができました。

メリット

1. 出産直後の家族と過ごす貴重な時間が増える
産後直後の体力的にも精神的にも不安定な状態の妻のすぐそばに寄り添うことができ、夫婦で協力して子どもを育てる意識が強まり、実際に育児に参加することで、育児の大変さを体で感じました。
その苦労の中でもやはり日に日に成長していく我が子を夫婦揃って見届けられたのは貴重な経験であり、特に産後パパ育休の対象となる生後8週間までの期間は、赤ちゃんも急激に体重が増加する時期で、毎日のように変わっていく顔を見たり、ふっくらしてくる体に触れたりするだけで気持ちが安らぎました。

2. 職場復帰の際に「浦島太郎状態」になりにくい
週2日の勤務が出来たおかげで社内・部内の連絡事項を確認することができ、育休明けもスムーズに職場復帰することができました。これがもし丸々3週間何もしていなかったら、状況の変化についていくことができなかったかも知れないですね。
また、休日は育児に専念できるようになり、仕事とのメリハリがつくようになったと感じました。

3.業務の「属人化」の解消
自分がある程度の期間仕事ができなくなる状態を想定し、育休前にマニュアルや資料の作成、また就業日には部内で情報を共有することにより、業務の属人化を解消するキッカケにもなりました。
幸い、育休中には大きな災害も発生せず杞憂に終わりましたが、個人が中心となっている業務を他の人間が代行できるようにすることで、安心して育休を取得できる環境が整っていくと思います。

デメリット

1. 育休中も仕事のことが頭から離れにくい
レスキューナウはリモートワークの環境が進んでいるため、スマホやPCなどで仕事のメールやチャットがいつでも確認できますが、育休当初は寝る前などに何日か仕事に関する社内連絡や進行状況などをついつい見てしまい、育休中も仕事のことが頭から離れない時がありました。育休中の勤務日の前日夜には、翌日の業務内容が気になってしまい、寝不足で勤務日を迎えることもありました。

2. 思っていた以上に仕事がはかどらない
週2日勤務の弊害、とまでは言えませんが、特に自分が中心となって進めている業務がある場合、社内のメッセージのやり取りに時間がかかってしまう場合もあります。育休中でもこれならできるだろう、ここまで進められるだろうと思っていたものも、なかなか作業を進めることができませんでした。育休中の業務は、なるべく自己完結できる作業が向いているようです。

3. 収入の減少
育休が広がらない理由のひとつとして、よく収入の減少が挙げられます。私の場合は、社会保険料の免除や育休中の就業もあったため、収入の減少は少なかったです。

職場の理解・サポートは不可欠

今回初めて育休を利用しましたが、「男性も育休をとったほうがよい」「長期的にはメリットが多い」というのが率直な感想ですが、社員が安心して育休をとるためには、会社・職場が理解しサポートする雰囲気作りや業務体制の整備などが必要不可欠だとも感じました。
私の場合、会社が「育児休業制度」の社内説明会を行っていたことや、申請にあたっても上司や同僚、人事担当者が色々と親身に相談に乗ってくれたので、スムーズに安心して育休に入ることができました。
育休を迷われている方は、前もって職場とよく相談のうえ、ぜひとってみることをおススメします!

最後に

レスキューナウは、日本唯一の危機管理情報の専門会社として、防災分野で様々なサービスを提供しています。防災・危機管理の重要性が叫ばれるなか、当社も事業拡大につきメンバーを積極採用しています。
災害や危険から安心な暮らしを守る事業をやってみたい、自分の価値観と共感できる部分がある、ちょっと興味が沸いたので話を聞いてみたい、ぜひ応募したいなど、弊社に少しでもご興味を持っていただけましたら、ぜひ弊社のリクルートサイトをご覧ください。