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平成から令和へ、激動の時代の幕明け✍🏼

 令和初となる年の暮れ。新元号初年こそ良い年にとの祈った。厳しさが身に染みる年の瀬には新元号にちなんだビジネスも一部に盛り上がりを見せたものの長続きしなかった。やはり消費増税が消費マインドを冷え込ませたのだろう。

 アベノミクスの看板政策のひとつであったインバウンド観光客数だがこれもすでに昨年中に一服感が出ていた。京都をはじめとする人気観光地が全くの“オーバーツーリズム”の弊害を受けて、日本人観光客がサッパリ来ない。

 昨年夏の日韓関係の悪化がもたらした被害は、韓国からの観光客が一気に蒸発。高松空港でもご多分に漏れなかった。それまで路線拡大一辺倒で来ていた流れが急に止まり、高松空港初めてのディリー運航をしていたソウル線が一転減便となり、早急に替わりの新規国際定期便開設、既存の路線の増便の確保が課題となったのである。

 宇高連絡船以来、備讃瀬戸をまるで陸続きの感覚で便利にしてきた、連絡フェリーがその役目を静かに終えた。フェリーが悪天候で欠航になると、高松市の幹線道路の「フェリー通り」や「中央通り」には、船に乗れずに順番を待つトラックの列が数珠つなぎとなったのが懐かしい。遠い思い出の記憶の彼方。今では直島か小豆島を経由しなければ、児島との行き来できない。瀬戸大橋が名実ともに四国・香川と本州を結ぶ唯一のパイプとなった。でもこれは地元民が望んだことなのである

 高松中央通りには香川銀行とJA香川県の新本店ビルが、いずれも幹線道路の角地に目立つ姿で誕生した。新たな装いに今度は、南部の東横イン跡地にも超高層マンション計画が進行中だ。

 働き方改革が叫ばれ、24時間営業年中無休のコンビニエンスストアの経営も岐路を迎えた。世の中の利便性一辺倒から、ゆとりを目指す。 

 不景気による雇い留めや、新卒の求人が氷河期だった時代は、つい数年前。今ではどの業種も思うように人が集まらず、人出不足が経営にも影響をしてきている。

日本の置かれている状況の厳しさ

 そもそも日本の人口が急減するきっかけになった年と、後から言われるかもしれない事態が起こった。

 新生児の出生率が急減したのだ。新元号の年には出生率が増えるという観測もあっただけにショックだ。

 だが一方で政府による就職氷河期世代への対策が、後手に回った結果との指摘もなされた。何よりも今年40歳以上の中高年の引きこもりの数が、60万人以上いるのではという内閣府の発表が衝撃的であった。

 そして地方の若い女性が軒並み都会へ働きに出て行ってしまい、地方には婚期を迎えた男性しかいないという笑えない話も出た。それでは子どもは増えていかないのは当たり前なのだが何故、そこまでして都会へ行きたがる。

 地方自治体は移住政策を進めても、都会からのU・Iターンを目論んだ優遇策のオンパレード。特典の適用期間を享受したら、さっさと他所へ移動してしまう人も出てくる。それを後押しするサービスも登場する始末。

 それが全国住み放題の定額シェアサービスだ。自由に管理物件内ならば転居が出来る。若者はトランク一つで日本中の多拠点を渡り歩き農作業などの季節労働にいそしむ。出稼ぎの現代版とも言える光景が普通なのである。

サブスクリプション=サブスク

 この使い放題のサービスプラットフォームは、すでに各分野で私たちの生活に浸透しつつあり、生活スタイルを変化させる。書籍販売もそのひとつで数年前には雑誌の読み放題サービスが乱立したが現在は集約化に向かう。 

 他にも音楽の聴き放題、珈琲の飲み放題etc気軽なサービスを受けられることで会員を増やしたい意向が働くが、モノのありがたみの概念が変化してきそう、いやすでにしている。

 あと昨年はキャッシュレス時代元年となった年でもある。現金指向の日本人も、ついにキャッシュレスの便利さに目覚めた様子ではあったが、実は各社のキャンペーンに踊らされただけだったのかもしれないと今頃気づく。生き残りを掛けた結末は?「ライン」と「ヤフー」の経営統合に発展した。

 さて今年もあとわずか4ヶ月。コロナ禍でキャッシュレスは浸透したのだが、それにも増してどんなサービスが世の中に登場し、それが我々の生活をどう変革したのだろう。「東京オリンピック・パラリンピック大会2020」が幻となった今年、日本の流行や社会はコロナ禍で激変したのだ。

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