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【詩】épines

【詩】épines

誰にも愛されてきたの
それでもダメだったの
君はまだ迎えに来ない?

長い眠りと
些細な呪い
救って欲しいのこの苦しみ
解いて結び直して赤い糸

今日も可愛いリボンを結んで
お出かけの準備
綺麗な薔薇の門をくぐり抜け
君を探しにいくの

あの子はキラキラな靴を履いて
あの子は苦しみから解放された
早く私の目を覚まして

嫉妬きっと夢に会う
会いにきて愛すから

【詩】君は、僕は、

【詩】君は、僕は、

正門を出て、振り返る

あの日あの時の思い出は

虚像であった

散り去る桜と絡めた小指

今日から僕らは2人だから

制服を脱ぎ捨てて、世間から逃れるんだ

君は僕で、僕は君

ほら、大好きな桜色のワンピースが

待っている

【詩】恋残散

【詩】恋残散

いっその事好きになりたかった
素直になれたなら
どれだけ良かったか

一生一緒なんて嘘だよね
一生分の愛重ね
本当に貴方と堕ちたかった

どれだけ貴方の居ない夜を越しても
寂しさだけが枕元

煙草は匂いを真似るためだし
香水は匂いを残すため

全部全部真似っ子だね
そんなそんな果てしない恋

いっその事気がついて欲しかった
嫌いなんて言葉
ただの照れ隠し

一生一緒だって言ったよね
一生分の嘘固め

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【詩】Cendre

【詩】Cendre

鐘が鳴るまで帰れない
魔法が溶けるまではまだヒロイン?

ホコリ被った私だって
見れる景色は絶頂なんで

白い煙の奥に映る彼は
呪文が創造った幻想
灰になるまで愛してやるよ

ガラスの靴を落としたのはそう
貴方のトラップだって言ってた
最初から始まってた
綺麗に終わる童話?
それはどうか

愛されたい哀してたい?
どれだけ待ったってもう
幸せな結末は来ない

それならもうめちゃくちゃに犯して
堕と

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【詩】夜明けと眠気と

【詩】夜明けと眠気と

スマートフォンの電源を落とす
やっと眠る準備ができそうだ
くるりと体制を返ると、青白い光が差している

カーテンの隙間から
ぽわぽわと朝を知らせてくれているようだ
夢を見る前に、脳を少しだけ刺激する

その光が、あの子をちょっとでも鮮明に見せてくれるかもしれない
今日もしっかり目を瞑る
決まった時間に現れるあの子

頭の中が溶けていく
まだまだ眠りにつけない
まだまだ
今日こそは、あの子をしっかり

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【詩】香り【過去作再稿】

【詩】香り【過去作再稿】

玄関を開けるといつもコーヒーの香りがする

僕の飲まないブラックの方

ただいまなんか言わなくても、君がいることがわかるんだ

両手でマグカップを包み込む彼女は、お帰りと笑う。

なれた手つきでミルクを入れて、

僕のためにいれたカフェオレが出来上がる

コーヒーとミルクの混ざり合った香りが

君と過ごした空間にしみついて、

いやでも、消えない

ねぇ、君は次いつ僕にカフェオレを入れてくれるの?

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