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読書感想文

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読了した本、していない本、感想文の棚です。
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ダン・ブラウン「オリジン」

ダン・ブラウン「オリジン」

(ネタバレありますので、注意してください。)



やっと、読み終わりました。

こんなに時間がかかったのは、

やはり、私が、クリスチャンだからでしょうか。

普段、あんまり、信仰を試される事がないだけに、

ちょっと、疲れました。

ウィンストンの策略というのは、どこまでだったのでしょうね。

私が読んだ感じでは、

カーシュの映像も、最後にウィンストンによって、上書きされていた。

って思

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ロード・エルメロイⅡ世の事件簿・読了

ロード・エルメロイⅡ世の事件簿・読了

好きな、香りのする作品である。
舞台も、人物も、とても好ましい。
スピンオフだろうと、なんであろうと、独立して読めて面白ければ、
それでよい。

香りとは、アトモスフィアであり、
目に見えないものである。
けれども、私にとってそれが、一番、好きか嫌いかを判断させる、
鍵になる。

きらきらと光を受けて舞う、粉末。
ワインの底に溜まっていく、苦みの澱。
書物のページを枠取る、黄色い日焼けの後。
そん

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「ポーの一族と萩尾望都の世界」読了

「ポーの一族と萩尾望都の世界」読了

買ってしまいましたよ、久しぶりに開店した本屋に行ったら、置いてあって。
今日、持って帰るのは、これしかないって。

小鳥の巣の見開き扉なんて・・・この鳥の力強いペンタッチ、この構図、配置、
本当に好きだった。もちろん、今も、本当に好き。
付録のノートのアンテ・・・すっごく可愛い。鉛筆の柔らかいぼかしと、あの目の感じ、本当にイイ。

見ているとね、昔に戻れるんです。
不思議ね。

そうそう、この本は

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猫を棄てる読了

猫を棄てる読了

何とか、事実を切り取って書こうとする、村上さんの姿勢に、

共感しました。

色々な思いもあるだろうに、それを、選んで選んで、十分であろうとしている感じ。過剰でなく、必要なだけ。

それは、いつもの村上さんの文章を書く姿勢なのかもしれないけれど、

今回のこの本は、極めて事実に沿った事象を書き留めておこうという、そういう感じがしました。

なかなか、できる事ではないと思います。

親について、しか

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「聴くと聞こえる」読了

「聴くと聞こえる」読了

谷川俊太郎さんの詩集です。
実は、先週から、小説を二冊買ってきて、どちらも、途中で止まったまま、
また、この詩集を買ってきたのでした。

何か、今、詩しか読めない。

谷川さんの詩は、昔から好きで、
「わらべうた」などは、講演会に行ってサインしてもらったのがあります。
実は、高校が同じなので、そう言ったら、
僕は夜間だったよと、さらりと。

この本は、音と沈黙についての詩が沢山載っていて、
本当に

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