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ツンデレ効果は抜群


嫌なことばかりというわけでもないが、
心にきついこともあってちょっと気分が沈みがちな今日このごろ。
そんななか凄く嬉しいことがあった。

新しくできる日本食レストランにご依頼の作品を持って行ったときのこと。

対応してくれたのはある有名若手女流バイオリニストの兄上だった。かなりのイケメンだ。イケメンの上に人当りが優しい。

同じ系列のお店で働いていたことは知っていたが、そこに居るとは全く思わなかった。まだスタッフがいないので応援に来ているのだと言う。

話が逸れて悪いが、こういうイケメンの巷での存在は問題である。批判を承知で敢えて言う。問題である。

芸能界ならいい。画面一つ挟むから別世界感がある。
だがそこいら辺りに無造作に存在されると困る。そうだろう。女性がみんなフラフラとハートの目をしてそっちへ行ってしまうではないか。

だから俺のところには必然的に、無闇にカンチョーしたがる幼稚園のがきんちょやら犬やら虫やらしか寄って来ないのだ。そうだろう。

どうしてがきんちょはイケメンにカンチョーしないのだ?イケメンにカンチョーするがきんちょを見たことがない。がきんちょでさえイケメンには遠慮しているというのか?

オーラがでているのだろうか?世に言うイケメンオーラというやつなのか。 がきんちょにカンチョーを躊躇わせるオーラ。無敵ではないか。

じゃあ、俺からは何オーラがでているのだ?
え、オーラはない?オヤジ臭だけ?臭い?あっち行け?
えーい、黙れ!黙れ、黙れ。黙れ、黙れったら黙らっしゃい。
このモンどころが目に入らぬか、水戸黄門。もっとコウモン、きっとコウモン… あ、いや、カンチョーからの流れをなんとかせねばと…。

申し訳ない。
あーあ、なんだか湧いて出るのは下のネタばっかりなのだ。やっぱりちょっと心が病んでいるのかもしれない。書家のイメージがどんどん良くない方へ行ってはしまいか。

まあいい。

確認のために俺が150センチほどの作品を広げてみせたとき、
俺の耳に彼のこんな言葉が飛び込んできた。

「あああ、鳥肌がたった」

彼はシャツの半袖から伸びた腕を見ている。
びっくりした。正直びっくりした。
こんな言葉、作品を生み出す側としては最大の賛辞のひとつである。
視覚から入った刺激が彼自身を大いに揺さぶったということだろう。

作品がイケメンオーラを突き破ったのだ。感動して浮足立ってしまったことを許してほしい。

神様がこういうのをちょっと挟んでくるから、暗くなりがちな気持ちにも温かい光がさして、まだまだ頑張ろうという気にさせられてしまう。ツンデレ効果は抜群である。

近頃沈みがちなみなさんもどうか頑張ってください。
いいことがありますように。

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